2024年10月23日水曜日

人生ライフラインシート

先日社内の研修会で「焚き火研修」がありました。

1日半の宿泊研修で、焚き火を囲んでの対話・内省や、みんなで夕食を作ったり、キャンプファイアーなどを通して社員同士がお互いに会話しながら互いを知るといった研修です。


その研修の1つに「人生ライフラインシート」を作るということがありました。

自分の人生を、年齢を横軸にして、その時々の出来事をグラフの浮き沈みとして書くものです。

入学や就職、病気や事故など、自分の人生を振り返って年ごとに気持ちが上がっている時期、下がっている時期をシートに出来事と共に線グラフで書いていきました。


この人生ライフラインシートを作りながら、改めて思ったことがあります。

人生はいつからでも自分の思い描くものになるということです。


私の高校生時代はあまり学校へは行かず、真面目ではない仲間と夜通しで遊びまわるという生活を行っていました。

そのような生活をしていたので、当然大学へは行けず、仕方なく就職した会社で働きました。

そこでは自分が望む仕事ではなく、また将来どうなっていくかという不安が出てくる、夏は暑い場所で、冬は寒い場所で働く仕事でした。


その時に、この状態を変えるために何をすればよいかと考えたとき、お金も何もない自分にできることは勉強でした。

勉強をすれば何かが変わるのではないかと信じて、一生懸命勉強をしました。

そこから自分の人生が変わりました。


勉強をしたおかげで、夏は涼しく、冬は暖かい事務所の中で仕事ができるようになり、仕事も自分で選ぶことができるようになり、専門学校、大学の先生にもなれました。

また、私は車が好きでいつかは大きなベンツに乗りたいと思っていました。

そう思う中で、勉強して生活を変えていくなかで収入も増え、若いときからの望みだった大きなベンツにも乗れました。

更に、結婚して家族もでき、毎年家族を海外旅行へ連れていく事もできるようになりました。


たぶん、20歳当時の自分には想像もできない社会人になっていると思います。

すべては勉強によるおかげです。


私は恵まれていると思っています。

学生時代、周りの人は勉強しているのに自分は全く勉強はしませんでした。

ただ、社会人になって勉強しただけです。


社会人になって思ったのは、周りの人は勉強しないという事です。

学生時代にあれだけ勉強したのに、社会人になると1時間も勉強しません。

私は社会人になって1日2時間だけ勉強しました。

ただ、周りがほとんど勉強しないので自分が相対的に上がっていくことができました。

このことに気づけたのが、私は本当に運が良かったと思います。

この経験を一人でも多くの人にたどって欲しいので今の会社を起業しました。


2024/10/22


2024年10月20日日曜日

素直な心

今回は、私の尊敬する経営者、松下幸之助さんが言われた「素直な心」を紹介します。


松下幸之助さんは、執筆した「道をひらく」という書籍の中で「素直な心」について下記のように書いています。



素直な心と何度も言うようだが、何ごとをするにしても、やはり素直な心が一番大切なように思われる。

まして人間は、いつも素直な心でばかりいるものではないから、折に触れ、時に応じて、素直な心の大切さを強調する必要がある。

日夜、お題目のようにこれを唱えても唱えすぎることはあるまい。

素直な心の反対は捉われた心である。心が何か一つに引っかかっているのである。

引っかかった心では、ものごとは正しく判断できない。正邪(せいじゃ)の別を誤る。

正邪の別を誤って、ものごとが円滑に運ぶ筈がない。

事がうまく運ばぬときには、一度静かに考えてみるがいい。

何かに執(しゅう)している。何かに捉われている。たとえ正しいと信じることでも、その正しさに捉われてしまえば、心が狭くなり判断を誤る。

そして無理をする。正しいことですら、これに執してはいけないのである。

素直に、いつも素直に。どんな場面に直面しても、やはり素直に。

素直な心は、真実をうつす唯一つの鏡である。



私たちは何か起こったときに、自分の知識や思いが先にでてしまい、相手が言っていることに対してそのまま受け入れることができず、反論や意見を言いたくなります。

それは、自分が正しいと思っていることが唯一の正しいことであるという思いから出てきます。

世の中で起こっていることは複数の事が重なり合って表に出てきます。

まずは起きていることを素直に受け取り、先入観などは持たずになぜそのようなことが起こったのかを考えることで、より良い判断ができるようになると思います。


いつも素直な心を忘れずに行動してきたいと思います。


2024/10/20


2024年10月10日木曜日

業界を変える夢

今回は私が会社を起業した時に志の一つとして持った「業界を変える夢」について書いてみます。


私がECHを起業したきっかけの1つに、SAPを使うIT業界においてなかなか人材(SAPを知った技術者)が育たないということがあります。

なぜ育たないかという理由を考えたとき、以下の理由がありました。


1,技術を身につけるための図書が本屋に並んでいない

2,技術を教えてくれる講座などがほとんどない

3,仕事先で技術を学ぶためのOJTの仕組みがない


これら理由から、SAP業界ではなかなか技術者が育たないという状況でした。

この業界の状況を変えないと、SAPシステムの優れた機能をお客様に提案できず、SAPシステムは使いづらいといった評価となってしまいます。


私はSAPシステムのすばらしさをお客様に伝え、広くSAPシステムを使ってもらい企業経営に活かしてもらうために、この業界の状況を変えないといけない、また私なら変えることができると思いECHを起業しました。


先に挙げた理由の1と2は、ECHで教育事業を行うことで解決できると思い今も続けています。

3のOJTのしくみについては、私がECHを起業した当時は、新人が仕事の現場へ入ってきてもなかなか役に立たず、ITコンサルタントとして働くことは難しいというのが当たり前の考え方でした。

お客様の業務を理解して、その業務に適したSAPシステムを構築することは、SAP業界に入って数年(1~2年程度)ではなかなか難しいというのが業界の当たり前でした。

私はこの業界に入り、自分がITコンサルタントとして経験を積む中で、数年でSAP業界のITコンサルタントになることができるという確信を持ちました。

その理由は、私がSAPシステムを理解し、その後お客様先へ行きお客様の業務を知らない中でも、ITコンサルタントとしてお客様に十分満足いただけるサービスを提供できたからです。


業界内で、数年でITコンサルタントになるのは難しいという評価の中、なぜ私ができたかというと、それはSAPシステムの理解の仕方が他の人とは違ったからです。

私はSAPシステムを理解するにあたり、「人に教えることができる」ということをキーワードにして進めました。


「自分が理解する」と「人に教える」とでは大きく異なります。

「自分が理解する」は曖昧な理解でも理解した気になります。

”こんな感じ”という理解で自分が納得できるからです。

しかし、「人に教える」となると、相手が理解できる言葉を正確に選らび、そして論理的に並べ伝えるということが必要になります。

そのためには、1つ1つの言葉が持つ意味とSAPシステムとの関係を明確に自分が理解していないと、相手へ分かりやすく伝えることができません。

この理解が、実際にお客様先へ行った時に、相手が言っている意味を理解して、相手が分かる言葉で説明できる力となります。

このような理解の仕方で、まだ数年という経験しかない人でもITコンサルタントとして活躍できるようになります。


いまECHでは教育事業を行い、SAP業界内の多くの会社の方に研修を行っています。

これはSAP業界を変えていくという思いから今後も続けています。

お客様が望む、参加しやすく、技術を分かりやすく習得できる環境を用意して、SAP業界内の技術者排出に貢献していきます。

技術者が育たないという業界状況を私たちの会社ECHが変えていく、この志を持ってこれからも会社経営を続けていきます。


2024/10/9


2024年10月3日木曜日

SOAP

今回は「SOAP」について書いてみます。

SOAPとは、医療の場で広く使用されているカルテなどの記録方法の一つで問題志向型の記載方法です。

医師や看護師が患者の状況を記録するために用いられます。

患者から得た情報を基に問題点を洗い出し、そこから治療計画を立てる際に有効なやり方です。

SOAPによってそれぞれの記載項目を正確に記載し、正しく評価することで、最適な治療計画の立案につながります。

このSOAPが、私たちが仕事を進める手順にも役立つので書いてみます。


SOAPを構成する項目は以下の4つです。


・S(subjective):主観的情報

・O(objective):客観的情報

・A(assessment):評価

・P(plan):計画


それぞれのポイントを解説します。


S(subjective):主観的情報

Sは主観的情報として、主に下記のような患者の訴えをそのまま記載します。

・痛みの有無やレベル

・非言語的な訴え


これを私たちの仕事に照らすと、

・基幹業務システムで困っている事やその重要度

・抽象的な困りごとの訴えについて(レポートが見づらいや出力が遅いなど)


O(objective):客観的情報

Oは主観的な情報を排除し、客観的に事実に基づいた内容のみ記載します。


・治療方法

・機器の種類


これを私たちの仕事に照らすと、

・業務フローの作成による内容の明確化

・SAPが持つ標準機能の中で使える機能の提案・説明



A(assessment):評価

Aでは、上記のS(主観的情報)とO(客観的情報)から患者の状態を評価します。


・患者の状態

・身体・精神面の変化


これを私たちの仕事に照らすと、

・新システムに対するユーザーの理解度

・新システムによる業務の改善度・満足度


P(plan):計画

Pはアセスメントした内容から今後の計画を記載します。


・治療方針の変更有無

・治療方針の変更内容


これを私たちの仕事に照らすと、

・新システム稼働時の状態把握(データの信頼性、即時性など)

・現状を捉えた次システム改善提案


私たちの業務において、漠然と事象を捉えて思いつきで課題に対する解決策を考えるのではなく、SOAPに沿ってユーザーと話していく事で課題に対する正確な対応ができます。


2024/10/2