今回は私が会社を起業した時に志の一つとして持った「業界を変える夢」について書いてみます。
私がECHを起業したきっかけの1つに、SAPを使うIT業界においてなかなか人材(SAPを知った技術者)が育たないということがあります。
なぜ育たないかという理由を考えたとき、以下の理由がありました。
1,技術を身につけるための図書が本屋に並んでいない
2,技術を教えてくれる講座などがほとんどない
3,仕事先で技術を学ぶためのOJTの仕組みがない
これら理由から、SAP業界ではなかなか技術者が育たないという状況でした。
この業界の状況を変えないと、SAPシステムの優れた機能をお客様に提案できず、SAPシステムは使いづらいといった評価となってしまいます。
私はSAPシステムのすばらしさをお客様に伝え、広くSAPシステムを使ってもらい企業経営に活かしてもらうために、この業界の状況を変えないといけない、また私なら変えることができると思いECHを起業しました。
先に挙げた理由の1と2は、ECHで教育事業を行うことで解決できると思い今も続けています。
3のOJTのしくみについては、私がECHを起業した当時は、新人が仕事の現場へ入ってきてもなかなか役に立たず、ITコンサルタントとして働くことは難しいというのが当たり前の考え方でした。
お客様の業務を理解して、その業務に適したSAPシステムを構築することは、SAP業界に入って数年(1~2年程度)ではなかなか難しいというのが業界の当たり前でした。
私はこの業界に入り、自分がITコンサルタントとして経験を積む中で、数年でSAP業界のITコンサルタントになることができるという確信を持ちました。
その理由は、私がSAPシステムを理解し、その後お客様先へ行きお客様の業務を知らない中でも、ITコンサルタントとしてお客様に十分満足いただけるサービスを提供できたからです。
業界内で、数年でITコンサルタントになるのは難しいという評価の中、なぜ私ができたかというと、それはSAPシステムの理解の仕方が他の人とは違ったからです。
私はSAPシステムを理解するにあたり、「人に教えることができる」ということをキーワードにして進めました。
「自分が理解する」と「人に教える」とでは大きく異なります。
「自分が理解する」は曖昧な理解でも理解した気になります。
”こんな感じ”という理解で自分が納得できるからです。
しかし、「人に教える」となると、相手が理解できる言葉を正確に選らび、そして論理的に並べ伝えるということが必要になります。
そのためには、1つ1つの言葉が持つ意味とSAPシステムとの関係を明確に自分が理解していないと、相手へ分かりやすく伝えることができません。
この理解が、実際にお客様先へ行った時に、相手が言っている意味を理解して、相手が分かる言葉で説明できる力となります。
このような理解の仕方で、まだ数年という経験しかない人でもITコンサルタントとして活躍できるようになります。
いまECHでは教育事業を行い、SAP業界内の多くの会社の方に研修を行っています。
これはSAP業界を変えていくという思いから今後も続けています。
お客様が望む、参加しやすく、技術を分かりやすく習得できる環境を用意して、SAP業界内の技術者排出に貢献していきます。
技術者が育たないという業界状況を私たちの会社ECHが変えていく、この志を持ってこれからも会社経営を続けていきます。
2024/10/9