今回は社員研修について書いてみたいと思います。
皆さんは学生時代に国語や社会といった様々な勉強を行ってきました。
そこで得た知識を持って社会へ出てきています。
ただ、そこでの勉強には不足していることがあります。
他者の意見や考え方を理解して多様な考え方を身に付けるという事です。
学生時代に習うことは1つの正解がありその正解を正しく出せるかという事でした。
習うことには全て正解がありました。
しかし、社会人になった今、世の中には正解がないと言った事象が多々あります。
例えば、今の新型コロナ環境でどうすれば感染を止めることができるかや、世界で起こっている宗教を根源とした紛争、多様な考え方がある中で一方の意見が必ずしも正しいと解釈されない場面です。
新型コロナ感染を防ぐために夜の会食を止めろという意見が出てくる反面、経済活動を止めることで貧困による被害者が出てくるという意見、イスラム教では正しいと言われている事が他の宗教では理解されないなど、どちらが正しいと言い切れない事柄が多くあります。
このような「答えが無い問題」にどう対応していくかという力をつけるために広く知識を身に付けることが要求されます。
こういった多様性を持った考え方が社会に出ると必要となりますが、この様な教育は日本ではあまり行われませんでした。
このことに対し、最近「リベラルアーツ」教育が大学などでよく話題になっています。
日本語では「教養教育」と訳すことができるそうですが、これは多くの学校で行われている「専門教育」とは異なり、幅広い教養を身に付けるための教育です。
「一つの正解を求める」のではなく、多様性を理解しながら多面的に物事を見て、理解し、判断できる人材の育成です。
ECHでは今までSAPのスキルに特化した研修などは多く行ってきましたが、多面性を持った人間力といったものについては余り研修としては提示してきませんでした。
今年度からは、社会で起こる多くのことや職場で起こる出来事に、一方向からの物の見方をするのではなく、多面的に物事を見て、人から言われたことをそのまま鵜呑みにすることなく、自分で考えその背景や事象を理解できる人材を育成したいと考えています。
一言で表すと人間力の育成です。
相手の立場に立って物事を考える力や、考え方に多様性を持ち、それぞれの人が持つ価値観の違いを理解し、他者との会話力を磨く研修などを社員の皆さんには受けていただきます。
社会は人と人とのかかわりで成り立っています。
私たちが行っているコンサルティングという仕事は特にお客様との良好な関係を築き、お客様の立場を理解したうえで最適な解を提供できなければいけません。
SAPの技術力のみを身に付けるのではなく、人間力を身に付けて、他者の行動を理解し、他者とどのようにかかわっていけば良好な人間関係が築けるかを研修を通して学んで欲しいと思います。
2021/5/19
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