2021年6月29日火曜日

他者への気遣い

今回は他者への気遣いについて書いてみます


私は役職柄、多くのリーダと会う機会があります。

会社の社長、事業部の部長、プロジェクトのリーダ、学校法人の校長・理事長、非営利活動法人の理事などです。

このような組織のリーダを務めている人に共通して感じることに、他者への気遣いにとても気を配っているという事です。


出会ったときは必ずみなさん明るい声で「おはよう」や「こんにちは」といった声掛けをします。

その時の表情はにこやかで、見ているこちらにも元気が出てきます。

出会ったときに、黙ったままいたり、機嫌の悪そうな表情をする人はだれもいません。


様々なリーダと会話する機会も多く、どうして出会ったときに表情が明るいか聞いたことがあります。

みなさん一様にいう事に、相手に心地よい空間を提供したいからと言われます。

自分と一緒の時間を過ごしている間は快適に過ごしてほしく、会話も弾み楽しい時間だったと思ってほしいので自然と表情が明るくなりにこやかな雰囲気になると言っています。


リーダとして人がついてくるという事は、やはりその人の周りにいると心地よく元気になれるということが大事だと思われているようです。

他者が心地よい空間と時間を感じてもらえるよういつも相手の事を考えて会話や行動をしています。

確かに、会ったときに笑顔も見せずむすっとしているようだと、周りの雰囲気も暗くなりますし、一緒にいて楽しくないと思います。

また、人と会話するときも、相手がいまどういった環境でどういった気分でいるかを思いながら会話をするようにしていると言われます。


そういった方々と食事などに行くこともありますが、年齢が上であってもお箸や醬油などを取りそろえたりするちょっとした心遣いにその人の人間性を感じます。


まえに読んだ本に下記のようなことが書いていました。

自分に自信がない人は、いつも人からどう見られているかを気にするがあまり小さなことに固執して人への気遣いができないと。

自分に自信がある人は、物事を大局から考えることができ小さなことに固執せず、いつも相手がどう感じているかを思いながら自分の行動を行っているそうです。


私も経営者として行動する上で、相手への気遣いがいつもできるよう改めて行動を見つめなおしてみます。


2021/6/29


2021年6月22日火曜日

保守事業の立ち上げ

今回は、今年度会社の重点項目としている保守事業の立ち上げについて書いてみます。


保守事業とは、SAPシステムを導入し稼働しているお客様が、日々の業務でSAPシステムをうまく使っていけるようサポートする業務です。

基本的な操作手順の問い合わせから、アドオンの改修など、SAPシステムに関して多岐に渡るサポートを行います。


今までのECHは、新規導入プロジェクトや他社が引き受けている保守業務に社員が参加して業務にあたることはありましたが、ECH自体がお客様と直接に契約しサービスを提供するという事は積極的には行ってきませんでした。

それは、ECH自体の仕事が今までは安定しているというところから積極的には保守ビジネスへの参入は行っていませんでした。


しかし、会社の規模も大きくなるに従い、今後の成長を考えたとき、第2、第3の柱として、教育ビジネス、保守ビジネスを進めることとしました。

保守ビジネスを選んだ主な理由は下記となります。

・安定した収益

・知見のたくわえ

・社員教育


安定した収益

SAPシステムを導入した企業では基幹システムとしてSAPシステムが動くことから、一度稼働すると途中で止められないという特性があります。

会社が日々のビジネスを行う中で、コンピュータを使った業務管理はなくてはならないものです。

よって、一度稼働したシステムがその後も会社経営に活かされて行くために日々の保守はとても大事な作業となります。

利用者がシステムを使う中で出てきた課題やトラブルを速やかに解決して、お客様の主業務が効率的に行えるよう日々のコンピュータシステムの安定稼働を支えるのが保守ビジネスです。

このビジネスは日々の作業を通してお客様のコンピュータシステムが正常に動作するようきめ細やかな対応が求められますが、ECHの社員が培ってきた知見をもってすれば、お客様のシステム運用に安定稼働の面でも、また運用コストの面でも多くのメリットを提供できます。

お客様へ高品質なサービスを提供することで、当社にとっても安定した収益源の確保となります。


知見のたくわえ

ECHの社歴が10年を超える今、多くの社員によるプロジェクト経験から様々な知見が社内に蓄えられています。

これら知見を使うことでお客様先で起こる様々な課題やトラブルに対応することができ、保守としてのサービス提供ができるようになりました。

ECHは教育ビジネスを持つことから、知識の蓄え・共有、ホスピタリティは他社にない優れたものを持っています。

この資源をお客様のために活かすことで、他社にないサービス提供ができる会社となれます。

外部のパートナの力も借りながら保守ビジネスを軌道に乗せて行きます。


社員教育

保守ビジネスを行うことで社内で教材を使っての学習を終えた新入社員が、お客様がシステムをどのように使っているかを知るためのとても良い経験の場となります。

座学で体系立てた学習をしたのち、実際の保守業務を担当することで、学んだ知識と実際の業務との紐付けができ、しっかりと腹落ちする理解となります。

また、保守ビジネスは社内で行う事から、先輩から後輩への知識の伝達がスムーズに行え、社員がよりスキルを上げるにあたり効果的な場となります。


この様に、保守ビジネスは当社にとってメリットの多い事業です。

何事も新たな事を始めるときは様々な課題が出てきますが、全社をあげて課題に取り組み、この新たな事業の立ち上げが成功するよう進めて行きます。


2021/6/22


2021年6月14日月曜日

ECHで何をやりたいか

ECHで何をやりたいか


今回は私がECHで何をやりたいかについて書いてみます。


私がこの業界に入ってきたきっかけは、友人がSAP社のバイスプレジデントをやっていて、その友人から仕事を手伝ってほしいと声掛けされたことにあります。

2年間SAP社で主にエデュケーションチームで仕事をしました。

その当時は私はすでに起業しており、IT教育を主に行う会社をやっていました。

そこでは、ネットワークやデータベースなどの技術教育を主に行っていました。

その会社をやりながら、派遣のような形でSAP社へ行きSAP ERPを理解していきました。

2年間のSAP社での仕事を終えその後元のIT会社に一旦は戻ったのですが、SAP業界はコンサルタントになりたくてもなれない人が多くいて、なぜなれないかというと勉強する手段がないという事に気づきました。

また、SAP業界で働いてはいるが、プログラマという形で仕事をしており、コンサルタントに本人がなりたいと思ってもなる方法が見つからず、3年、5年と長くプログラマをしているという人をたくさん見ました。

そこで私が持つSAPの知識を、業界の中でコンサルタントになりたいと思っている人へ伝えていければと思いECHを起業しました。


起業した後、業界の中で多くの人たちと話していると、どの会社も「コンサルタントにはなかなかなれない。業務がわからないとコンサルタントにはなれないから新人はみんなプログラマから始めるんだ。」といって、新人をプログラマとして働かせ、そこからいつまでたってもプログラマのまま、5年たってもコンサルタントに近づけないという状態の会社をたくさん見ました。


私は、ECHを起業後、直ぐにSAPコンサルタントとして現場へ出ました。

そこでお客様と業務についての会話をしながらSAPの導入を行いました。

まったくコンサルタント実務未経験の私(業務を知らない私)がそこで最初に感じたことは「お客様が言っていることはSAPのこの機能のことだな。この機能を提案すればお客様の課題は解決できるな。」と解が出てきて、業務経験はなかったですがSAPの機能をしっかりと理解していればお客様が言っていることは理解できると思いました。

(私は社会人になって最初は金融系の会社で経理を7年しましたが、その後は学校の先生をずっとしていました。物を買ったり、作ったり、売ったりという経験は全くなしです。)


それから今まで10年くらいコンサルタントをしていますが、どのお客様からも「廣田さんは業務を知らないから話にならない」とか、「SAPの機能をしっかり提案してください」などとは言われたことがありません。

どのお客様からも「最適なSAPの機能を紹介いただいてよかったです」という評価をいただき、何度もコンサルタントとしてリピートをいただいています。


私はこの業界で多くの人が言っている「新人は業務を知らないからコンサルタントにはなれない」という壁は壊せると思っています。

業務を知らなくても、SAPの機能を理解するときに業務を想像しながら機能を理解していくことでなぜこの機能がこのような流れになっているのか、どうしてここでこういった値を入れるのか、という1つ1つをしっかりと掘り下げて理解するという学習法をとれば業務経験がなくてもコンサルタントになれるという事を体現しました。


ECHを起業してから多くの社員に私が考える学習法で指導し、業務を知らなくても2年あればコンサルタントとして現場で働けるという事例を積み重ねてきました。


SAP業界に入ってきた新人が3年、5年といつまでもプログラマしかできないという状況をECHは変えるというのが私の思いです。

ECHに来れば2年でコンサルタントとしての仕事につけるという実績をこれからも積み重ね、業界の中で他社ができない、またできないことが当たり前と思われていることに風穴を開け、多くのやる気ある人にコンサルタントになってほしいと思っています。


現場でよくアドオン開発という状況を見ますが、私はアドオン開発した半分以上はSAPの標準機能で対応できると思いますし、すでにSAPを導入しているお客様のアドオンを見たときにどうして標準機能を使わなかったのだろうと思う場面によく出くわします。


標準機能を駆使して、完全にお客様の要望は満たせなくても、少しExcelなどの外部ツールを使えばやりたいことができる状況に持っていくことが本来の私たちの役割です。

ERPの本質はBPR(自分たちの業務のやり方を変えて標準化する)です。

ITシステムの運用コストを下げ、安定化を図り、標準化によって誰でも少しの教育で使うことができるシステムを実現するためにERPはあるのです。


ERPに機能が不足していて、どうしてもアドオン開発をしないと業務が回らないといった場合は仕方ない面もありまするが、お客様のこだわりやわがままを実現するためにアドオンを使うということはERPを使うということの本質から外れています。

こういった事を踏まえて、お客様の課題に対してSAPの標準機能を駆使しながら業務を回してあげるのがITコンサルの役割です。

こういった人材がそろった会社を作るのが私のやりたいことです。


2021/6/14


2021年6月3日木曜日

保守・教育事業の現状について

今回は当社が今年度新たに創設した保守・教育部の現状について書いてみます。


当社が保守事業に力を入れる目的は、新たな収益の柱を育てるという事と付随して多くのメリットがあるためです。

社員数の増加及び会社としての技術ノウハウが溜まってきたことにより新たな事業へ進むことができるようになりました。

企業は複数の事業で収益を上げることで安定した経営を行うことができます。

今回のような新型コロナ環境で1つの事業が行き詰ったときに、他に収益を上げる事業を持っておくことで安定した経営が行えます。


付随したメリットとしては、経験値のある先輩コンサルが新人に対して保守業務を通して現場業務を教えるという形をとることができます。

そして、社員がいつもプロジェクト現場へ出て働くだけでなく、その時々の社員の生活環境に合わせた働き方を用意するという意味合いもあります。

例えば子育て中、親の介護、自身の健康問題など、様々な理由でプロジェクト現場での業務が難しくなった場合、ECH事務所で行う保守業務は複数人数で業務にあたることで業務負荷を下げ、また在宅勤務での業務遂行が行いやすい環境を用意できます。


あと、教育ビジネスを併用して行う組織にしたのは、新人など新たな技術スキルを身につけたい社員が保守業務を通して実務スキルをつける中、基礎となる技術は体系立てたカリキュラムによる教育を行う必要があるからです。

その一連のカリキュラムは、教育ビジネスの講師をすることでしっかりとした理解ができ、現場へ出てもお客様に対し論理的でわかりやすい説明ができる力を身につけることができます。


保守事業の現状は、現在契約中のお客様の保守の継続と新たな保守契約先を探している状況です。

今現在保守として契約及び引合中のお客様は複数社あります。

保守を受注した場合、その業務を行う社内体制を構築しなくてはいけませんが、現在の保守・教育部の所属メンバで保守と教育事業を行っていきます。

今は5月から始まったABAP新人研修が行われており、所属メンバ全員とパートナでその実施を行っています。

ABAP新人研修は9月まではあるので、その後に所属メンバがかかわる保守事業の割合を増やし、保守事業の更なる推進を行っていく予定です。


保守事業は、アプリ及びベーシスなど多岐に渡りお客様の課題に対応することとなるため、担当する社員も多岐に渡る技術スキルが求められます。

事業の立ち上げ時はお客様もまだ多くないため多数の専任社員を配置することはできませんが、任命した専任社員と共に、専任社員で解決できない問題については現在他のプロジェクトに出ている社員の協力を得ながらお客様の課題解決を行っていきます。

将来的には、保守担当として専任で社員を多数所属させたいと思っています。


また、社内ノウハウが溜まってくれば自社でEPRテンプレートやツールなどの開発にも事業幅を広げていければと思っています。

具体的な数値目標も必要と思っており、数値目標の設定についても検討しています。


教育事業については、ECHが業界の中で特異性を出すことのできる強みとなっているので引き続き事業の拡大を進めていきます。

企業は、選択と集中戦略、特定の分野で1位になることができれば規模に影響されることなく安定した経営ができるようになります。


ECHにはコンサルティング能力と共に、教育ビジネスを行う力があります。

ただシステムを導入するのではなく、お客様の社員教育まで引き受けることで、本来お客様が期待している適切なコストで自社に運用ノウハウが溜まるシステム導入形態を提供できます。


私たちの業界では、お客様側にシステムに関する知見がないため導入ベンダの言いなりになって高いコストを払っているという思いを持ったお客様が多数います。

そのようなお客様へ、システムの導入と同時に社員教育までを提供することで、同業他社にはできない優位性を持って事業を行うことができます。


現在は、MM,PP,SD,FI,CO,PS,ABAPなどの分野で教育ができるようになっていますが、事業部の中では現在講師ができる専任社員はまだ不足しています。

受注は多くいただいているので、その時の受注内容によってソリューション部の社員の一時的な応援や、パートナ会社の協力も受けながら今後も教育ビジネスの拡大を進めていきます。


教育ビジネスの事業戦略も、保守事業戦略と合わせ立案していきます。


2021/6/3