2021年8月19日木曜日

社員育成の課題

今回は社員育成の課題について書いてみます。


昔からですが、会社は社員育成に悩みます。

どの会社も社員育成を行おうとはしますが、なかなかうまく行っていません。

会社の社員育成の場で問題となっていることとして以下がよく話題になります。


・どの研修から始めれば良いかわからない。

・誰が教えることができるか講師がいない。

・効果測定をどうすればよいかわからない。

・研修を受けても数日後には忘れている。

・研修が受け身で、自分から学ぼうという雰囲気を感じない。


これらの問題を解決しないまま社員育成を行った結果、「今年の社員はあまり良い人材がいない」などという評判となります。


私は約30年間社員研修に携わり、今思うことは、会社が本当に社員を育成しなければいけないという本気度がどれだけあるかにかかっていると思っています。


社員研修を実施することで満足し、会社は時間を取り研修を実施すればやるべきことはやったので後は研修を受ける社員の姿勢・能力の問題として解を求めています。


人の育成は一律にはできません。

それぞれの人は、育ってきた環境からくる素直さ、辛抱強さ、新しいものに対する興味度、学生時代の成功体験など、今の頭の考え方を作った元が異なります。

また、今置かれている経済環境、家庭環境、人との関係などもそれぞれ違います。

1人1人の環境を考えず、一律に決まった期間、同じ教材で人を育てようとしてもそれは無理な話です。

まずは、その人の性格や育ってきた環境、今の状況を踏まえて、1人1人に合った育て方をしないと人は育ちません。

時々、一律の教育でも育つ人はいますが、そうゆう人は手厚い教育をしなくても教材ややり方を教えれば一人で成長できる人です。


社員教育を成功させようと思ったら、通常言われるPDCAをしっかりと回さないといけません。


P:PLAN

その人に合った育成計画を立てて、体系立てた理解・成長ができるよう適切な教材を選定します。

D:DO

立てた計画を遅れることなく実施し、毎日必ず計画を確認しながら実施していく。

C:CHECK

育成計画に沿って遅滞なく学習が進んでいるか、本人任せにするのではなく、いつもメンターが傍にいて計画通り学習が進み、しっかりと理解できているかを確認し、わからない事などあれば気軽に対応する。

必ず理解度チェックを行い、本人が「この位の学習で良い」と思っている程度と、会社が期待する「ここまでは理解して欲しい」という温度差を無くす。

A:ACTION

実施に遅れが出たり、1つ1つの理解が浅いと感じたときは計画のどこが本人に合わなかったのかを分析し、すぐに計画の見直しを行う。

遅れを本人の能力の問題にするのではなく、本人の能力に合った計画に見直しを行う。

ただ、個人には能力の限界というものもあり、今の仕事が本人の能力に合わないと判断する場合は、教育の中止、目指す目標の変更を行う。


これらPDCAを1人1人の社員に合わせて、その人の能力を十分に生かせる場を作らないといけません。


人を育てることはとても時間がかかり、人を相手にする行動はややもすると、教え・指導する側もストレスを感じます。

自分の思い通りに進まない時、自分の当たり前をなかなか相手ができない、どうして相手はそんな考え方・行動をするのか理解できない時などです。

そこから、自分のかけた時間が無駄になったり、相手から感謝されないという場面に遭遇し、人を育てることに楽しさが見いだせず、とりあえずやっておこうという行動になります。


人の育成は好きでないとできません。

会社が社員を育成するときは、育成実施者は「人の成長」が好きな人、「人の成長」に喜びを感じることができる人をあてないといけません。

社内にいないのであれば、無理に社内で教育せず、外部の信頼できる教育機関に任せることが必要です。


物はお金で買えますが、人の成長はお金では買えません。

自分の時間を人の成長に使うことに喜びを感じることができる人を育成担当にしないと社員育成は成功しません。


ECHもこれらの点をしっかりと踏まえ社内、社外の社員育成を行っていきます。


2021/8/19


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