2022年10月7日金曜日

経営者が実行すべきこと

今回は、「BCG流 経営者はこう育てる」という本を読んだ際に、経営者が実行すべきこととして以下の8つが挙げられていました。


そこで、私自身が実行できているかを検証してみようと思います

1,自社の置かれている市場環境を正しく認識する

2,目標を決める

3,目標と現状のギャップを正確に認識する

4,ギャップを埋めて、目標を達成するための戦略・実行プランを立案する

5,組織(社員)に対して、目標、戦略、実行プラン、なぜそれをやり遂げなければいけないのかを正しく伝え、目標達成に向けてモチベートする(動機づける)

6,組織として、戦略・実行プランを実行する

7,プランの進捗状況・結果をモニターする

8,結果を解析し、必要に応じて軌道修正する


<1,自社の置かれている市場環境を正しく認識する>

ECHが置かれているERP市場環境は今後も拡大傾向にあり伸びが期待できる市場です。

そのような状況の中、技術者不足は以前からの問題で今も解消せず市場の中では共通認識課題です。


伸びが期待できる根拠としては、

・各社がERPを使わずシステムを独自で設計・製造することは、工数・金額、また稼働後の保守を考えたとき、IT人材の不足と合わさって今後も更に減っていくものと考えられる。

・ERPパッケージはこれからも多くの企業で導入が行われる中、当社が取り扱っているSAP社のERPパッケージは、市場占有率が高く、同等の機能を持ち競合するような製品が少ない。

・何らかの理由でSAP社のERPパッケージが売れなくなったとしても、ERP導入の経験があれば、他社パッケージの導入手法は比較的楽に習得でき、トータルとしてERP市場の伸びはECHにとって市場拡大につながるものである。


技術者不足が今後も残る理由は、

・ERPは業務知識が必要でその習得は独学ではできず、ERPパッケージの機能を理解しただけでは客先で1人前の技術者としての活動はできない。

・技術書が少なく、自己学習で技術者になることが難しい環境である。

・社内教育も、教える知識を持った人材はプロジェクト現場へ出ていくため、社内で育成するような環境を作りづらい。

・SAP社自体は、過去は自社で技術者育成を行っていたが、今は他社へ教育依頼しているといった状況である。


<2,目標を決める>

目標:優れた技術者を短期で育成し、短期で独り立ちできる人材の育成手法を確立する。


市場環境を考えたとき、顧客を増やし売上を上げるといった多くの企業で行われる目標は当然正しいが、誰もが行なえる方法で顧客を増やすといった目標を第一義に抱えるのではなく、技術者の育成といった質の論理で競争できる分野を目標と定め、業界内での勝ち組になるべく活動していく。


<3,目標と現状のギャップを正確に認識する>

優れた技術者を育成するといった目標に対し、現状は育成手法を色々と試し、その成功事例を積み重ねている状況である。

この手法を使えば優れた技術者を育成できるといった育成パターンを模索する中、育成が成功した事例と、失敗した事例があり、なぜ失敗したかを分析し、以下のような改善すべき項目が明らかになってきている。

・個人の能力把握の失敗

・育成スピードの間違い

・育成環境の不整備

・育成ゴールの設定間違い


<4,ギャップを埋めて、目標を達成するための戦略・実行プランを立案する>

人材育成方法として、教育チームを構築し新たな社員採用においてまずは教育チームで育成できる手法を考え、その実行を行う中で、1人1人の育成事例を検証しながら、個人の能力にあった育成方法の確立を行う。

目標達成のための戦略・実行プラン

・個人の能力把握の失敗

 → 採用面接時の評価項目の見直し。

・育成スピードの間違い

 → 各個人の能力に合った育成スピードを定め、きめ細やかな進捗管理を行う。

・育成環境の不整備

 → 教育を行う側の人材配置、教育内容の体系立てと実施、学習フォロー体制の整備を行う。

・育成ゴールの設定間違い

 → 画一的に全ての社員をアプリケーションコンサルとして育成するのではなく、開発者、ベーシス担当など、広くゴールを見据えて、各自の志向にもあったゴール設定を行う。


<5,組織(社員)に対して、目標、戦略、実行プラン、なぜそれをやり遂げなければいけないのかを正しく伝え、目標達成に向けてモチベートする(動機づける)>


組織内へ目標などをうまく伝えることができているかという面では、まだまだ社内への浸透が図られている状況とは言えず、やるべきことが多くある。

今後、ただ言葉として伝えるだけではなく、絵を書き将来像が具体的に見える形で分かりやすい社内への情報発信を行っていかなくてはいけない。


<6,組織として、戦略・実行プランを実行する>

各社員の育成プランは立てて実行はしているが、会社としてその育成に複数の関係者が関わり、様々な意見を出し合う中での育成プラン策定・実施が行われているといった状況にはまだ至っていない。

コマ切れとなっている戦略・実行プランを体系立てた見える形として、その1つ1つにおいて組織として戦略立案・実行が行われる形を確立する必要がある。

今後の人材配置などを考慮しながら、組織として実行する形を整えていく。


<7,プランの進捗状況・結果をモニターする>

個別のプランは実行されているが、その進捗状況・結果が経営者の頭の中だけで考えられており、また定量化したものにもなっていない。

モニターすべき項目・モニター結果を見える化し、組織として実行できる形へと移していく。


<8,結果を解析し、必要に応じて軌道修正する>

採用した人材の内、順調に成長していく社員がいる中、短期で退職するものもいる。

原因の1つに、採用面接の形がある。

仕事内容の明確な伝達、採用後どのような勤務状況になるなどはっきりとイメージできる情報を伝える必要がある。

また、1~2年間の育成の中、順調に成長している社員に対しては、育成後の仕事内容については「現場へ出て先輩社員と一緒に働く」といったボヤっとしたイメージを伝えるのではなく、既存の社員が働いている現場の様子を具体的に伝え、どのような現場へ入っていくのかがイメージできるように、育成の出口の形を整備していかなくてはいけない。


2022/10/7


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