2023年4月26日水曜日

ペップトーク

今回は「ペップトーク」について書いてみます。

先日、経営者研修に参加したところ「ペップトーク」についての研修がありました。

その内容が私たちの仕事をする上での円滑なコミュニケーションに役立つと感じましたので紹介します。


ペップトークとは「心理的安全性を高める」ために、「短く・わかりやすく・肯定的な・魂を揺さぶるショートメッセージ」というものです。

スポーツ大国アメリカで生まれたもので、「PEP」とは、「元気・活力・気力」という意味の英単語です。

競技スポーツの試合前に「監督・コーチ」が選手に対して行う、「短く」「わかりやすく」「肯定的な」「魂を揺さぶる」、激励のショートスピーチの事です。


PEP TALK の発達の背景は、選手が最高のプレーのために身体を鍛え、技を磨くように、リーダー(指導者)は、言葉の力を磨くことが必要ということから出てきました。

理論背景には、「脳科学×心理学」があるそうです。


ペップトーク(勇気づけトーク)を表すと以下の様になります。

・ポジティブな言葉で

・相手の状況を受け止め

・ゴールに向かって

・短くてわかりやすくて

・人をその気にさせる

・言葉がけ


逆に、プッペトーク(残念トーク)と呼ばれるものもあり以下のようなものです。

・ネガティブな言葉で

・相手のためと言いながら

・ゴールは無視して

・延々と

・人のやる気をなくす

・説教・命令


ペップトークは人を勇気づける効果がありそこには4つのステップがあります。

1,受容(事実の受け入れ)

2,承認(とらえ方変換と、あるもの承認)

3,行動(してほしい変換)

4,激励(背中のひと押し)


具体的には、

受容

相手の置かれている状況や心理状態を受け入れる

承認

状況や感情をポジティブに変換し、あるものに目を向ける

行動

相手にしてほしいことをポジティブな表現で伝える

激励

相手が勇気をもっていけるように背中をぐっと押して送り出す


例えば、初めての営業プレゼンに緊張している部下に対しての会話例をあげると以下の様になります。

受容

今日は、お客様への営業プレゼンの日だね。人前で話すのは緊張するよね。私もそうだったから、よくわかるよ。

承認

それは、〇〇さんが仕事のことを真剣に考えているからなんだね。だからこそ、〇〇さんはこれまでたくさんのお客様から、その真摯な仕事ぶりが評価されてきたんだよ。

行動

自分を信じて、落ち着いていつものように自分の力を出し切って!

激励

何があっても、必ずフォローするから、安心してプレゼンしてらっしゃい!


この様に激励のショートスピーチで声掛けをする事で、相手を勇気づけ円滑なコミュニケーションを行うことができます。

研修では、4つのステップのもう少し細かな説明も受けたのですが、すこし文章が長くなったので、続きは次回の社長ブログで書こうと思います。


2023/4/26


2023年4月19日水曜日

わが社の発展要因

今回は、前回のブログで書いた松下幸之助経営塾で発表した「わが社の発展要因」を記載します。


・創業時の理念の内容は?

 創業時は明確な理念といったものはなく、入社してくれた社員に対して自分が持つ技術を伝えたいという思いで日々の業務を行っていました。

 当社がいる業界(SAP社のERP(基幹業務システム)の導入コンサルティング)では、システム導入ができる人材が不足しており、その状態が10年以上続いています。

 この中で、技術を学び業務コンサルタントとして働きたいという気持ちを持つ社員に教育を行い、その社員が充実した人生が送れるようになることが、私が会社を続ける目的となっていました。


・現在の理念の内容は?

 現在の理念は5年ほど前に「人を育て社会へ貢献する」としました。

 創業の思いである、人を育てるという気持ちを理念に表しました。

 私は元々教師という職業に就いていたので人の成長を見ることが好きで、その好きなことが今の会社を興したきっかけにもなりました。

 会社は人でなり立っています。

 どのような商材を使うとしても、人がその会社を表し、人が成長することで会社も成長すると思っています。

 良い製品、良い商流、良い顧客を捉える前に、良い社員を作ることが全ての基本と思っていますので、今後も人にフォーカスをあてた経営を行っていきます。


・なぜ、今まで発展できたか?

 当社がいる業界はIT業界の中でもニッチな業界です。

 IT業界と言えば、プログラム開発、サーバ構築、ネットワーク、インターネット、セキュリティといったものが業界の殆どを占めています。

 その中で、当社が扱う基幹業務システム(購買、製造、販売、会計など)はどの会社でも使うシステムで、更に、基幹業務システムも大・中・小とあり、当社が取り扱っているシステムは「大」にあたる、証券上場をするような会社が使うシステムです。

 よって、数は少なくニッチな分野となります。

 そういったニッチな分野で、かつ技術を学ぶための方法(図書など)が全くと言ってよいほど社会になく、新規参入がしづらい業界です。

 この業界の中で、技術者育成ができる特徴を持った当社は、数少ない発展企業として存続できました。


以上


2023/4/19


2023年4月12日水曜日

わが社が大切にしている『経営の基本』

昨年から1年間、経営者として必要なことは何かなど学びを得るために松下幸之助経営塾へ参加しました。

そこで発表しました「わが社が大切にしている『経営の基本』」を記載します。


わが社が大切にしている『経営の基本』

わが社が大切にしている経営の基本は「衆知経営」です。

14年前に会社を起業し、経営者としての経験が無い私にとって会社の経営は手探り状態で進めるといったものでした。

会社員として働いていたころに部門長として部下を持ち組織を動かしていたことはありますが、部下も数名で、また部下の生活や家族といった事に対しての責任感があるわけでなく、ただ組織に必要なことを行っていくという日々でした。


それが、特に準備もなく経営者として動き出すこととなり、最初は日々の仕事や給与の確保で精いっぱいで会社経営といった事を真剣に思い悩むといった事はありませんでした。

そこから社員が少しずつ増えていき、社員が10名を超えだしたころから、社員を会社が目指す方向に同調させ、一丸となってエネルギーを発揮するためにはどうすればよいかという事に悩み始めました。

経営にいちばん必要なことは何かと色々と本などを読み考えていた時に、松下幸之助様の「衆知経営」に出会いました。


私は自分が持つ能力が誰よりも優れているとは思っていません。

特定の分野で少し人より秀でているのでその分野で社会貢献を目指していますが、多くの分野では学びも足りず日々勉強と思っています。

その中で、会社に参加してくれている社員が持つ知識や経験はとても価値あるものです。

その価値ある知識などを会社の経営に活かしたいという思いで、社員には「わが社は衆知経営を行います」と伝えています。


わが社の経営の基本は、多くの人の考えを聞きながら、その中から最善の方向を選択するという衆知経営となっています。


以上

2024/4/12


2023年4月6日木曜日

新入社員を迎えて 2

今回は新入社員を迎えての2として、私の新入社員の頃の様子を書いてみます。


私が最初に就職した会社はクレジットカードを扱う会社です。

国内信販という会社で今は楽天カードとなっていますが、楽天カードは楽天が鹿児島から出てきた国内信販という会社の経営権を買い取ったものです。

国内信販は全国に事業所を持つ業界の中では中堅のクレジットカード会社でした。

入社式は本社の博多で行い、1週間の新人研修を受けたのち私は北九州支店に配属されました。


北九州支店に配属され、私の机も決まり初日は仕事の説明などを受けました。

その翌日、私は筆記用具を入れておくためのケースとして、カラフルな色の小さな籠を家から持ってきて自分の机において使い始めました。

100円ショップで売っているような子供がおもちゃとして使う籠です。

いま思えば、会社によくそういったおもちゃを持ち込んだなと思います。

私はその籠がかわいいからと思い自分の机において使い始めました。

すると、2日くらいたった後朝出社すると籠が無くなっていました。

先輩が捨てていたのです。

捨てられたのはショックでしたが、その先輩から言われた言葉がありました。

「会社は遊びで来るところではないのでおかしなものは持ってこないように」と。

言われて初めて私は気づきました。

家では普通に使っていても、会社では使ってはいけないものがあることを。

私が、いま新入社員が同じような事を行ったとしたら、私も当時の先輩と同じことを新入社員に言うと思います。


会社では、新人を受け入れ日々の行動を見たとき「あれ、なぜこんなことをするの」や「こんなことも知らないの」と思うことがあるかもしれません。

その時に、私の新人の時と同じで、社会の仕組みは教えてあげないとわからないこともあると思うことが必要です。

新人のうちは気づかないうちに社会人としておかしな行動をすることがありますが、その行動がなぜおかしいかを丁寧に説明し正してあげるのが先輩である私たちの役割です。


会社、そして社会は人と人との関係でできています。

それぞれの人は20年以上別々の家庭で育ち教育を受けてきます。

自分の当たり前が、相手にとっては当たり前でないこともあります。

いつも、相手がなぜそのような行動をするのか、その背景を考えて自分の考えを伝えるようにしていきたいと思います。


2023/4/6