物理学者で随筆家でもあった寺田虎彦先生の随想の中で興味ある一文を見かけたので紹介します。
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- ネコが用を足そうと、庭に穴を掘っている。
一度掘ってしゃがむが、どうも具合が悪いらしく、また別のところに行って穴を掘って、シリを落とす。
しかしまだ、どうも具合が悪いらしい。
そこで、また別の個所を探して掘る・・・・
ネコはバカだから、穴の位置や穴の掘り方が悪いのではなく、自分の姿勢が悪いということに気づかないらしい -
人間にも、これと似たようなことがある。
どうも居心地が悪い。
やろうとすることがなんとなくうまくいかない。
勝手が違ったような感じがする。
しかし、よく考えてみれば、たいていの場合、これは環境や周囲の状態が悪いのではなく、当人の姿勢が悪いのである。
まちがっているのは、当人の姿勢なのである。
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この随想を読んで、自分のことを考えてみました。
社会生活をする中でうまく物事がいかないことは多々あります。
その時に、「これは自分に合っていない」、「周りのせいでうまくいかない」といった風に思いがちになることがあります。
これは自分で解決できないことではなく、考え方を改めると解決法が見つかるのではないかと思います。
「自分に合っていない」のではなく、自分が望んでいることが間違っていたり、もう少し我慢して続けるという姿勢が持てないからうまく行かないのではないか。
「周りのせいでうまくいかない」のではなく、自分でできることはまだあり、自分の行動から周りがそのようになっているのでないかといった見方です。
自分の思い通りにいかない場面にぶつかったとき、まずは自分の姿勢を見直してみる.
ここから色々な道が開けてくるのではないかと思います。
2023/5/31
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