2023年12月28日木曜日

年末年始のすごし方

年末の研修会でも話しをしました年末年始の過ごし方について今回は書いてみます。


そろそろ年末を迎え、今年ももう終わろうとしています。

皆さんの1年はどのような1年でしたでしょうか。


私は社会人になってからはなかなか長い休みを取れる機会が少ないので、5月のゴールデンウイークや年末年始の休みを大事に使っていました。

その時々で自分が興味あることを1週間程度の休みの中で習得するといったことです。

例えば、JAVAプログラミングやLINUX、今でしたらAWSやPerlなどでしょうか。

特に仕事に役立つようなことを中心になってきました。


みなさんはSAPに関することが仕事となっていますので、FIやSDなど何か特定のモジュールの知識を付けたり、Excelの関数に関する本をマスターするなどが良いのではと思います。

運動選手なら体力をつけることとなりますが、私たちは知識でお客様へサービスを提供する仕事です。

自分がどれだけの知識を持っているかで自分の価値が決まります。

年末年始、ゆっくり休むことも必要ですが、何か1つ後に残ることをやってみてください。


年末年始の休みは家にいることが多いですが、私は家にいるとどうしてもテレビを見たり横になってくつろいだりしてしまうので、パソコンと本を持って外出しています。

外に出て自分にスイッチが入れば集中して本を読んだり、興味あるSAPの仕組みを調べてみたりすることができます。

自分の身体をまずは勉強できる環境に持っていく事が時間をうまく使うコツと思っています。


人はそれぞれ生まれながらに異なる環境にいて、運動能力に優れていたりお金持ちだったりします。

でも、時間はみんな平等に持っています。

その時間をうまく使うと自分の人生が大きく変わります。

過ぎてしまった時間は取り返せないので、時間を大事に使ってください。


2023/12/28


2023年12月21日木曜日

こころの泉

私は毎月月刊誌PHPを読んでいます。

なぜ読んでいるかというと、私は社長である前に社会人、社会人である前に人です。

人としてどうゆう生き方をするのが正しいのか、どうゆう生き方をしたいかをいつも考えていてその事を教えてくれるのが月刊誌PHPです。

学生時代にしばらく読んでいました。

その時は、自分はなぜ生まれてきたのか、人としてどうゆう行いが正しいことなのか、少し哲学的な思いにかられた年ごろで、その後社会人になってからはしばらく読んでいませんでした。

その後、昨年からの松下幸之助経営塾に行くきっかけから改めてPHPを読み始めました。

仕事や家庭、友人関係で悩んだときに、雑誌PHPを読むと改めて自分はどうあるべきかという指針を与えて前向きな日々を送ることができます。

今回は8月号に載っていた松下幸之助さんの著書「続・道をひらく」に掲載された「心の泉」を紹介しようと思います。


「心の泉」

夏の終わりの田舎道。

雨が降らないからパサパサのポクポク。

人と人とを互いにつなぐものは、お互いに相手のことを思いやる心。

ちょっとしたことにも、思いやる心から泉がにじみ出る。

そのうるおいがなくなったとき、人と人との間は、パサパサのポクポク。

どっしりとした大地を支えるものは水。

どっしりとした人間の共同生活を支えるものは、他を思いやる心。

世の中がどんなに変わっても、お互いにこの心の泉までをからしたくはないと思う。


社会生活は他者との関わりで成り立っています。

別の本で読みましたが、人の悩みの全ては他者がいるから起きるそうです。

世の中に自分一人しかいないとなると、他者やお金などが無く、悩みや欲が無くなります。

悩みが無くなると、次に来るのは虚無感です。

そして人は生きていく事ができなくなるそうです。


自分にとって他者は必ずいなくてはいけない存在です。

その他者とうまく生きていくために必要なことは「利他」の精神です。

周りの人の事を考え、思いやりに満ちた「利他の心」に立って物事を判断していきたいと思います。


2023/12/20


2023年12月11日月曜日

守破離

今回は「守破離(しゅはり)」という言葉を紹介します。

この言葉は、1500年代の茶人として知られる千利休が詠んだ「規矩(きく)作法、守りつくして破るとも、離るるとても本を忘るな」という和歌に由来するものと言われています。

(規矩とはコンパスとさしがねのことで寸法や形を意味する言葉です。ここから、きまりや規則という意味になっています)


守破離は、日本の茶道や武道などでの師弟関係のあり方としたもので、その修業の過程を3つの段階で表しています。


守は、基本や型を守りながら身につける段階

破は、既存の型を破り発展させる段階

離は、基本から離れ、独創的かつ個性を発揮する段階


この守破離は、何かを学ぼうとするものが心に持つことで上達への近道とされています。


私たちITコンサルタントは多くの知識を身につける必要があるため、先輩から色々なアドバイスを受けながら知識を増やしていきます。

その時にどのような姿勢・考え方で知識の習得に臨むかで成長の速度が大きく変わっています。


守破離になぞらえて考えてみると、

守は、テキストに記載していることや先輩のプレゼンテーションなどをそのまま真似をし覚えることで基本としての型を身につけていきます。

この時にやり方を真似ず自分独自の方法で知識習得を図ると、最初は覚えが良いかもしれませんが覚える量や関係性が複雑になってくるとその理解がスムーズにいかなくなることがあります。

まずは出来上がっている先輩の型を「すなお」に学ぶという姿勢が成長速度を速め、結果として成功への早道となります。

破は、先輩などから学んだ知識を元にして、ここで自分なりの創意工夫して独自の仕事のスタイルを確立し、自身の意思で方向性を決めていきます。

「守」によって基本ができているので、自分なりの工夫が理にかなったものとなり、一番自分に合った型を作り上げることができます。

離は、「破」によって作り上げた型は自分の創意工夫で作りあげたものなので、先輩などから完全に離れ自分独自のスタイルを作りあげることで他者へその型を分かりやすく伝えることができるようになります。

和歌の最後にある「本を忘るな」は、教えを破り離れたとしても元となる考え方を見失ってはいけないという大事なことを示しています。


先人から真似る、このことはどのようなことにおいても大事なことです。

また、守破離だけでなく、過去の先人が書いた本を読むことも自分を成長させるには大事な事です。


あと、基本の型を会得しないままにいきなり個性や独創性を求めるのはいわゆる「型無し」と言われ、型を身につけた人がそこから型を破って自分の形を作ると「型破り」と言われています。


2023/12/13


2023年12月7日木曜日

水五訓

今回は黒田官兵衛の水五訓という言葉に出会ったので紹介します。


黒田官兵衛は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という3人の天下人に仕えた武将です。

戦わず交渉で敵を降伏させるという希有な才能に長けており、軍師として秀吉の天下統一に大きく貢献した人物です。

また、福岡城の築城や町の区画整理に関わるなど、私の出身地の福岡にゆかりがあり、59歳で亡くなると崇福寺(福岡市博多区)に葬られました。


黒田官兵衛は「水五訓」という教えをのこしています。


<水五訓>

1,自ら活動して他を動かしむるは水なり

2,障害にあい激しくその勢力を百倍し得るは水なり

3,常に己の進路を求めて止まざるは水なり

4,自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは水なり

5,洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり雪と変じ霰(あられ)と化し凝(ぎょう)しては玲瓏(れいろう)たる鏡となりたえるも其(その)性を失はざるは水なり



その意味は、以下の通りです。

1,自分自身が動いて模範を示すことで、周囲を動かしていく。

2,たとえ障害があっても、その障害が自分の能力を増すものとなるので努力は続ける。

3,自分が決めた道は、迷うことなく進んでいく。

4,嫌いな人でも追いやったりせず、良いところを見つけ共にがんばっていく。

5,蒸気となったり、雲や雨、雪やあられに変化しても入れ物を変えれば形が丸や四角に変わるのが水である。

  しかし形が変わっても水の性質は失われない。与えられた環境の中で柔軟に変化し成長することが大切である。


「水五訓」はリーダとして組織を動かす人が知るべきことを表しています。

人へ指示する前に自分がしっかりとその模範を見せ、自分が先んじて動くことで周りの人も動くという環境をつくり、

目の前に障害が出てきてもすぐにあきらめるのではなく、粘り強く打開の方法を考えることでその考えることが経験値となり自分をより上のレベルに引き上げてくれます。

また、1度決めたことを信じて成功するまで努力を続け、あきらめなければ失敗は無いということを強く心に持って臨むことが大事です。

次に、人はそれぞれで、自分と同じ考え方でない人を非難したり避けることはせず、その人の長所に目を向けてその長所をいかに伸ばしていくかを考えることが必要です。

欠点を直すことに労力を注ぐのではなく、長所を見つけその長所をいかに伸ばしていくかが人を育てる要所となります。

社会では様々な環境に出会います。その環境に柔軟に対応していく事が必要ですが、その中でも自分というものをしっかりと持ち、周りに流されず自分の柱を持ちながらも柔軟に周りの環境に適応していく事が必要です。


これからリーダーとなる人がこの「水五訓」を心に留めて、周りの人から尊敬され付いて行こうと思われる人を目指していきましょう。


2023/12/6