2024年1月22日月曜日

トップが綴る 私の人生を支えた信条

今回はPHP研究所から執筆依頼があり書きました「トップが綴る 私の人生を支えた信条」の原稿を載せます。

PHP研究所は松下幸之助さんが設立した組織(https://www.php.co.jp/company/)で、人の生き方などについて研究している組織です。

研究、出版・普及、啓発・実践を3つの柱として、私はPHP研究所の「松下幸之助 経営塾」に参加した関係から執筆依頼がきました。

図書のURL

https://www.php.co.jp/manual/detail.php?code=85644

執筆者一覧

https://www.php.co.jp/atch/manual/c_85644.pdf


「人を育てる」

会社を興したきっかけは、人が集まる組織を作り、そこで人を育て、集まってきてくれた人の人生をより良く変えていきたい、という思いがあったからです。

創業以来、ここまで続けてこられたのも、「人を育てる」という信条が大きく影響しています。

当社の業務内容は、ITコンサルタントとしてコンピュータシステム(ERP)の導入を通じてお客様の業務改善に貢献することです。通常はお客様先へ行って仕事を行いますが、起業したての頃は仕事ができない新人をOJTのような形で連れて行くことはできません。

OJTはお客様にとってのメリットがなく、また、当社の業務はOJTで新人に伝えていくには複雑で、時間がかかる過ぎるからです。

しかし、会社である以上、社員の給与を支払うためにはお金を稼ぐことが必要で、社員教育をしなければ、集まってくれた社員の人生をより良くすることもできません。

そのため、起業当時、採用した社員にはシフト勤務としてもらい、午後から夜までの出社としました。

私はお客様先での仕事を終えると急いで会社へ戻り、採用した社員に夜まで技術教育を行うということを続けました。

昼間は仕事をし、夜は社員教育をする。この二重生活は大変でしたが、創業時に掲げた「人を育てる」という信条が心の支えとなり、社員が一人、また一人と育ち、やりがいを持って仕事に臨んでいる姿を見ることがとてもうれしく、続けていくことができました。

今では社員数も増え、人を育てるという社風が根付いてきたことから、組織として充実した社員教育を行う仕組みが整い、毎年、高いIT技術を習得したコンサルタント、エンジニアを育てることができるようになりました。

会社経営の難しさは、起業当初から現在に至るまで時々の会社の規模によって異なりますが、都度出てくる課題をしっかりと受け止め、逃げることなく解決していくという気持ちが持てるのは、自分のなかに「人を育てる」という強い信条があるからです。

会社経営では売上や顧客満足といったことが求められますが、何よりも大切なのは、その会社を形作っている社員が日々成長を感じ、幸せな人生を送ることです。

会社は社員が活躍するための土台となる場所です。

今後も会社が持つさまざまな資源を利用しながら社員が成長し、幸せになれる組織作りにより磨きをかけていきたいと思っています。

株式会社 ECH

代表取締役 廣田 正俊


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