2021年12月26日日曜日

2022年の抱負

今回は2022年を迎えるにあたり私の抱負を書いてみたいと思います。


2021年も当社は順調な成長を遂げた1年でした。

コンサルティング事業は仕事の依頼も多く売上は順調に推移しました。

教育事業も当初の想定を大幅に超える教育依頼を受け順調に推移しました。

保守事業は新たな事業としてビジネス体系の整備と新たな顧客開拓を進めました。


来年1年は以下について形ある実現に力を入れていきます。


・SESビジネス

社員一人一人の更なる能力向上とワークライフバランスを考慮したプロジェクトへの配置が行えるよう体制作りを行います。

私たちの仕事は知識が優劣を決める仕事です。

1つのコンポーネントの情報量はかなり多く、なかなか全てを理解することが難しい仕事内容です。

その難しい内容を習得するための教育カリキュラム充実を図り、現場で仕事をしながら更なる知識を付けて行けるよう、参画する現場は業務内容を重視したプロジェクト配置を行います。

また、全ての社員が皆同じように能力向上のみ目指すのではなく、能力向上を目指す中でもワークライフバランスを考慮したプロジェクト配置を行います。


・保守ビジネス

保守事業独り立ちのための、要員採用・育成を進めます。

仕事自体は多くあり、手を出せば保守がやれるような状況です。

ただ、限られた社員人数の中で無理をして仕事を増やし、仕事で社員が疲弊するなどといった事が無いように慎重にビジネスを進めていきます。

保守事業は、教育ビジネスとの相乗効果を主に図りながら継続的な成長を目指します。

そのために、まずは保守を担当する社員を増やすための採用に力を入れていきます。


・教育ビジネス

更なる教育事業の拡大のための、要員採用・育成を進めます。

新型コロナ、労働人口の減少などから、教育は社会から強く求められています。

教育営業を進め、新規顧客・リピータなどの要望を細かく聞きながら更なる教育受注を目指します。

また、社員採用を介して教育ビジネスに携わる社員を増やし、安定した教育ビジネスの成長を図ります。

また、教育ビジネスを介して社員の育成、能力向上を図り、成長した社員がSAP導入プロジェクトへ出ていくことでSESビジネスの更なる成長を目指します。


・パートナビジネス

既存パートナを維持する中、他社との協業を進めパートナを増やしていきます。

東京では当社の教育ノウハウを活かし新規パートナを増やし、大阪では支店開設を行いパートナ開拓を行います。

また、福岡では3月から教育事業を開始し、地元の企業との連携を図る中でパートナを増やしていきます。


2022年からは新たな体制で全社員同じ方向を向いて力を合わせ、それぞれの実現を目指します。


2021/12/26


2021年12月17日金曜日

「時」の歩みは三重である。

今回は「「時」の歩みは三重である」について書いてみます。


「時」の歩みは三重である。

未来はためらいつつ近づき、

現在は矢のように早く飛び去り、

過去は永久に静かに立っている。


これは、フリードリッヒ・シラーというドイツの詩人が書いたものです。

ベートーヴェンの交響曲第九番の詩を書いた人です。


私たちは今という時間を大事にしなければいけないとよく聞きます。

前に、「朝起きて鏡を見たとき、今日行おうとしていることは自分の人生が今日で終わるとなったときも、必ずやらなくてはいけないことなのかと自問自答しなさい。」という事を聞きました。

そうでないと、本当にやるべきことを忘れて、日々の流れに流されます。

やらなくてはと覚えていても、今やらず、明日やればいいやと思い、時間はそのまま過ぎて行きます。

そして、いつの間にか時間だけが過ぎてしまい、結局やらなかったということになってしまいます。


その時に、自分の過去を振り返ると、やってきたことが静かにこちらを見つめていて、このことをやって本当に良かったのかと問うてきます。

やってきたことが自分の本当にやりたかった事であればその過去は光り輝いてこちらを優しいまなざして見てくれているでしょう。

しかし、何もしなかった過去があると、その過去は静かに自分を戒めるように沈んだ目でこちらを見ているでしょう。

この事実を忘れないようにしなくてはと思います。


振り返って、未来を見たとき、色々な選択肢が並んでいます。

それはゆっくりと近づき、自分の目の前に出てきます。

自分が準備ができていればその未来をしっかりと掴むことができ、今という時間の中で満足した時間を過ごし、輝かしい過去となります。


しかし、自分の準備ができていないと、彩られた華やかな未来を掴むことができず、今の自分の横をすり抜け、暗い過去としていつまでも後悔という形で静かに佇みます。


この、「「時」の歩みは三重である」という言葉を忘れないようにして日々を過ごしたいと思います。

未来を夢見て、今の時間を大切にして、後悔の無い過去を残したいと思います。


2021/12/17


2021年12月9日木曜日

一緒に見る夢は現実となる

今回は、本を読んでいると出てきた、オノ・ヨーコさんが書かれた、


「一人で見る夢はただの夢。

 一緒に見る夢は現実となる」


という言葉について書いてみます。


来年もお正月に恒例の箱根駅伝が開催されるようです。

駅伝マラソンで時々見る風景に、それぞれの中継地点で選手が倒れこむようにゴールします。

でも、一人で走るマラソンの時はゴールで倒れこむ選手はあまりいないそうです。

なぜ選手たちは倒れこむほど全力を出し切れるのかと考えたとき、それは自分一人のためだけに走っているのではないからではないでしょうか。

チームのために、仲間のためにと思うからあれほどがんばれるのだと思います。


人は一人では何もできずとても弱いものです。

私が良く思う「鉛筆一つ作ることもできない」のです。

でも、仲間がいると夢に向かって走ることができ、実現することができます。


私の来年の夢の1つが、大阪、福岡での拠点つくりです。

今年の目標としている「社員満足度向上」「商圏拡大」「教育事業」は引き続き行っていきますが、「商圏拡大」をより具体的なものとしたいので大阪、福岡をターゲットにして活動して行きます。

そのためには私一人では到底できません。

ECHにいる素晴らしいメンバと一緒に私が描く夢の実現を目指します。


拠点が増えることで仲間を増やすことができます。

仲間が増えれば、お互い助け合う力が増します。

1つのことを成し遂げる時も、それぞれの社員が持つ得意とする分野を掛け合わせ短い時間で大きなことができます。

また、拠点を変えることで新たな顧客開拓ができます。

私達が持つ突出した能力をお客様へ提供し、新たな顧客を増やしていくことができます。


社員が増え顧客が増えることでとても安定した経営ができ、気候変動、社会問題などによる経済不況が起こったときにも強靭な体力で乗り越えていくことができます。


私の夢は、強い会社を作り社員が安心して働ける環境を作ることです。

そのためには、1人で見る夢ではただの夢になってしまうので、社員と一緒に見る夢として活動し、現実のものとしたいと思っています。


これからも皆さんと力を合わせて安心して働ける会社つくりを実現してきます。


2021/12/9


2021年12月6日月曜日

稼働率7割以下

今回は「稼働率7割以下」について書いてみます。


先月日経の経営者勉強会で仙台へ行ってきました。

アイリスオーヤマ株式会社への会社訪問です。

半日をかけて、アイリスオーヤマの工場を見学し、大山会長の経営に対する考え方を聞いてきました。


大山会長から色々と経営者として行う事、考え方などを聞きました。

たくさんの経営に役立つ話を聞かせていただきましたが、特に印象に残っている事として「稼働率7割以下」という事がありました。


「稼働率7割以下」とは、アイリスオーヤマは家庭用品や家電などを作っているメーカですが、工場の稼働率をいつも7割以下に保つという経営を行っています。

通常、工場の稼働率は100%が最適のように思います。

これは無駄のない投資という事で、工場の生産設備が遊ばないよう受注量に見合った生産設備を作り無駄をなくすといったやり方です。

トヨタ自動車のジャストインタイムなどがよく話題に取り上げられます。

無駄な在庫は持たず、設備を有効に使うという考え方です。


では、なぜ大山会長が稼働率7割(3割は動いていない)という生産設備を作るかというと、急な需要にも応えられるようにするためという事でした。

アイリスオーヤマは現在急激に伸びている会社です。

昨年のグループ全体の売上高は約8,000億円、前年の5,000億円から一気に3,000億円増えました。

3,000億円はとてつもない金額です。

これができたのは、1つに稼働率7割経営があります。

現在の急激なマスク需要、巣籠需要に応えることでこの成長を達成できたのです。


この考えは、東日本大震災の時にも活かされています。

震災直後のLED電球の急激な需要にアイリスオーヤマは応えることで急成長を遂げました。

当時LEDでは後発であったアイリスオーヤマは、大手家電メーカを抜き去りLED電球で国内トップシェアに躍り出ました。


この様に急激な成長を遂げたアイリスオーヤマですが、この考え方をするためには、稼働率7割でもやっていける経営手法が必要です。

稼働率7割でも利益が出て、社員に給与が支払える仕組みです。


私は今世の中で出来ていないことをやることが、これからの日本で安定経営を行うために必要な事と思っています。

人口が継続して増えている時代は、人と同じことをしていてもどの市場も総じて伸び続けているので大丈夫でした。

極端な話し、誰でも経営ができた時代です。

しかし今は、人口は減少していく時代です。

これは予測ではなくて、確実に起こる未来です。


消費者が少なくなるという日本で、人と同じものを作っていては生き残れません。

SAP業界は、社員は1人月フルで働いてもらうといった事が当たり前になっており、1人月前提で経営を行っている企業が多くあります。

しかしこれでは社員にがんばれという要求だけで、社員のワークライフバランスの実現や、何かあったときのサポートができません。


ECHは、今は1か月リフレッシュ休暇制度がありますが、更に社員が7割稼働でもやっていける経営を目指します。

そのためには、社員が1人月働くことを前提とした収益(売上)形態ではなく、短時間で付加価値の高い業務につけるようビジネスモデルを作っていきます。

その1つである研修ビジネスはたいぶ形ができてきました。

教育ビジネスでは、研修以外にも人材育成コンサルティングやビデオ研修なども今後伸びていく分野になると思います。

これらモデルを試行錯誤しながら新たなモデルとして作り上げていきます。


現在行っているコンサルティングビジネスも、社員1人1人のスキルレベルを上げて、プロジェクトにどっぷりつかって売り上げを上げるのではなく、複数のプロジェクトを掛け持ち、それぞれのプロジェクトで困っているコンサルへアドバイスや指導をするといったビジネスモデルの構築も考えています。

その試行をいま私が行っており、この形がビジネスモデルとして形作ることができれば、1人月働かなくても今と同等の収入を得ることができると思っています。


多分多くの人は「できない」と思うでしょう。

でも、世の中で社会のためになり多くの人へインパクトを与えるようなことはいつの時代も「できない」と言われてきたことです。


この「できない」ことにチャレンジしていきます。


2021/12/06


2021年11月23日火曜日

泥田を歩く

最近、京セラ創業者で日本航空を立て直した稲森和夫さんの「京セラ フィロソフィ」という本を読みました。

そこに、「開拓者であれ」という章があり共感しましたのでブログに書いてみます。


そこには泥田(どろた)を歩くという部分があり、「自分は、道とも思えない田んぼのあぜ道のようなぬかるみを歩いてきた。」と書かれていました。

人が一度通った道を歩くのは楽です。

危ないところを避けたり、聞けば教えてくれるからです。

しかし稲盛さんは自分がすべきことは何かを考え、ファインセラミックスの技術を開花させ、何が社会のためになるかという「利他」を基準として行動しました。


私が今行っていることも「利他」を基準として考えています。

SAP業界に入った時、知識をつけたくても学ぶ方法がない人、就職をしたがコンサルタントへの道が開けず悩んでいる人、夜遅くまで働いて疲弊している人、ずっと働いているがなかなか収入が上がらない人、大変な状況で仕事をしている人がたくさんいることに気づきました。


普通、IT業界の知識は本屋に行けば技術書はたくさんあり、教えてくれる教室も安価であり、学ぶ場はたくさんあります。

しかしSAP業界では学ぶ場がなくて成長できない人がたくさんいました。

そこで私が得たSAPの知識を使えばコンサルタント育成ができると思いECHを立ち上げました。


会社を興した時に周りの会社を見ると、多くの会社は開発者を採用し、開発で売り上げを上げていました。

自社でコンサルタントを育てる会社は大手で資金力のある会社でした。


最初は、どうすれば自社の社員をコンサルタントとして育てることができるかわからない中、泥田を歩くように色々なことを試し失敗する中で、1つずつどうすればできるかという事を探っていきました。

社員が学びたいものを学べ、コンサルタントへ行く道が目の前に見えており、毎日深夜まで働かなくても満足できる収入が得られるといった会社を作るために色々な事を行いました。


ECHで一緒に働いてくれた社員の協力があり、今ではコンサルタントになるための明確な道筋ができ、現場でコンサルタントとして活躍している多数の社員がいます。

今までECHを支えてくれた社員には感謝しています。

その社員の将来の安定、幸せのために、いま出来上がっているECHにしかない特徴を活かしながら、今後も誰もやっていない「利他」を基準に自分ができる事にチャレンジしていきます。


追記

今まで周りの人から特異そうに言われたことがあります。

・会社に売り上げ目標がないとはおかしい。

・どうして無料の勉強会をやっているの


これは私がしたいこと・すべきことは「お金儲け」ではないからです。

「利他」の信念で、

・社員が幸せになるため

・学びたい人のため


お金は、世の中が必要と思うところに集まってきます。


2011/11/23


2021年11月18日木曜日

信頼を得る行動

最近色々なところからECHのビジネススタイルやSAP業界でビジネスを成功させる方法について聞かれます。

多分、業界内で技術者育成がうまく行かない会社や、SAPビジネスへ参入したいが参入障壁が高くどうすればよいかわからないという会社がECHの噂を聞いて連絡を入れてくるのだと思います。


会社が利益を上げるための基本は、必要とされる良い製品を作り、適切な価格で販売することと言われます。

この考え方は経営者であれば誰もが知り、日々実践していることです。


なぜECHがビジネスを0からの立ち上げという状況の中で、縁故の無い東京という土地で14年間もビジネスを続け広げてこれたのかという事を考えたとき、それは「信頼を得る行動」だと思います。


私が思っている信頼を得る行動とは下記のような行動です。


・約束は守る

・相手が困っているときは無理をしてでも助ける

・相手への感謝の気持ちを忘れない

・いつも笑顔で接する

・相手が話しているときはじっと黙って最後まで聞く

・できませんを言わない

・相手が間違えたときこそ優しく丁寧に接する

・相手をバカにしない

・受けた恩は絶対に忘れない、かけた恩に固執しない


思いつくものをあげましたが、これらの事はいつも思いながら出会う相手と接してきました。

その結果、何かあるたびに声をかけてくれる取引先や、個人で仕事をしている友人がとても多くなりました。


私の人生訓としている言葉に、


 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」


があります。


私が社会人として働く中で多くの人と出会ってきましたが、信頼でき、尊敬できると思える人は皆さん能力は高いのですがとても謙虚で誠実です。

いつも笑顔を絶やさず、他者の事を気遣っています。

このような人とは多くの時間を一緒に居たいと思いますし、一緒に仕事をしたいと思います。

また、この人たちは自分の知らなことをつまびらかにして素直に教えを乞うています。


経営の神様と言われる松下幸之助さんも、相手が新入社員であっても自分の知らない事であれば教えを乞うたそうです。

以前、「人間には口は1つしかないが、耳はなぜ2つあるのか」という話を聞いたことがあります。

それは自分が話すよりも倍のことを聞きなさいという教えだそうです。


自分の言いたいこと、やりたいことばかりを前面に出して相手と接するのではなく、誠実に相手の話をしっかりと聞き、相手がいま何に困っていて、どういった手助けができるかを考えながら人と接することでとても良い人間関係ができます。

常に誠実に行動し、相手から信頼されることが自分を幸せにしてくれます。


2021/11/18


2021年11月4日木曜日

保守、教育事業へ取り組む狙い

今回は、なぜ今「保守、教育事業」に対して力を入れているかについて書いてみます。


社員の、「生活が守れる環境、やりがいのある仕事を会社として維持・作り出す」ためには、その人のみの売上に頼っていてはその人がいつまでも自分が現場で働き続けないと今の収入が維持できないということになります。

例えば体力的にきつい時期になってきたや、自分がもっと新たな技術を身につけてやりがいある仕事を増やしたいと思ったときに、その人が現場を離れると収入がなくなり困るといった環境では幸せな人生を送ることの障害となります。

自分の収入が、自分自身ががむしゃらに働かなくても会社のしくみから収入が継続的に伸びていくという環境を私は作りたいと思っています。

そのための1つの方法が保守・教育ビジネスです。


教育ビジネスや保守が安定的に収益を上げることで、社員が上記のような体力や新たな知識習得、更には家庭環境の問題で仕事を今まで通り出来なくなったときなどでも、教育ビジネスや保守のしくみを使い、その人の収入が減らないようにできます。

現場へ出ていた社員が、事情があって現場へ出れなくなったときに一時的に保守の業務をするや、教育ビジネスの講師育成・カリキュラム立ち上げを手伝ったり、場合によっては講師、サポート講師をすることもできますし、その後、事情が収まったらまた現場へ戻ることもできます。

その間でも、社員の収入は減らない(更には増やしたい)仕組みを作りたいと思っています。


今のSAP業界は、「個人の売上のみに依存して収益が上がる」という構造から脱却できていない部分が多々あり、そこから社員の勤続年数が短い業界にもなっています。

「SAPコンサルを短期で育成する」といったSAP業界では今までできないと言われたことを私は覆すために色々と行いその成果を出してきました。

いまは、「個人の売上のみに依存して収益が上がる」という業態を変えたいと思っており、そのための施策を行っています。


社員が、自分が現場へ出続けないと今の年収が維持できないという環境を変えるために、今は保守・教育ビジネスに力を入れています。


そして、以前の社長ブログで下記を書きましたが、


「ECHの社内は、社員の希望に沿った形でシニアコンサルとして現場で活躍する人、2年間の会社の教育カリキュラムを履修した新人を連れて現場で後輩の指導をしながら複数の現場を担当するシニアコンサル、現場経験を増やすために様々な業種のプロジェクト現場を経験中のミドルコンサル、入社間もない社員が保守・教育部でそれぞれ活躍している状況となっています。」


この意味は、各社員が希望する働き方に応えることができる会社を作っていきますという宣言です。

そのためには、社員の仕事の形が変わることで収入が下がるといった事が無いように、安定した収益のしくみを作る必要があります。


ECHにしかできない教育と保守(AMO)、コンサルティング(SES)の融合を行い、将来に向けた安定した収益構造を作って行きます。


2021/11/4

2021年10月30日土曜日

来年の構想

今回は会社の来年の構想について書いてみます。


毎年、「年頭あいさつ」として会社の1年間の業績や将来について書いていますが、そろそろ年末も近づいてきましたのでいま考えている来年の構想について書いてみます。


・採用について

 保守・教育ビジネスは今後も広がることが確実です。

 仕事の依頼は多くきますが、請けるために必要な人材がいないといった状況です。

 採用は今よりも積極的に行って行きます。

 今までは、採用した人材の育成選択肢はコンサルタントのみで行ってきましたが、今立ち上げている保守・教育部の人材を考えたとき、高度なコンサルタントを目指した採用のみではなく、開発者や保守ができるレベルのSAPコンサルの採用が必要となります。

 社員を育成する環境も整ったので、2年間の保守・教育部在籍を前提とした採用を積極的に行って行きます。

 採用は、東京に限らず、大阪、福岡でも行います。


・福岡教育センタ

 ECH大阪事務所は、パートナ会社による大阪事務所開設により現実的なものとなってきました。

 いま、福岡での教育センタ設立について動き出しています。

 福岡でSAP事業を行っている企業との人材育成に関する協業を探っており、数社と話を始めました。

 SAPに特化した教育アライアンスの締結も進めており、福岡地場の人材育成NPO法人などと連携した技術者育成のためのカリキュラムつくりにも着手しています。

 福岡は九州一円から人が集まってくる場所となっています。

 九州から大阪や東京への転出は遠いと感じている人たちが、都会を目指してくる先が福岡です。

 良い人材がまだまだたくさんいて、SAPコンサルタントになれる人材も多くいると見込んでいます。

 その人材を育成しコンサルとして育て、九州地区のプロジェクト現場や保守ビジネスなどで活躍してもらおうと思っています。

 そこで育った人材が大阪・東京で活躍する場も用意して広い商圏で活躍できるようしていきます。

 私一人では、東京・大阪・福岡を見ていくことはできないので、今いる社員の中で私と一緒に、大阪、福岡の活動を進めていく人材も選抜していきたいと思います。


・グループ活動について

 社員を採用し育成を行うとしたとき、全社での行動が必要です。

 いま行っているグループ活動に、メンバ育成の成果をチーム業績として加算する評価軸を入れたいと思いその仕組みを考えています。


日本は確実に少子化による労働人口の減少が起こります。

採用で「いい人を採用する」では社員を増やすことはできません。

いまある2年間の社員教育システムを充実させ、採用した人材をしっかりと育てあげられる仕組みの中で社員数を増やしていきます。


また、日本の労働人口で起こることに高年齢者の再雇用問題があります。

今は60歳を過ぎても人は健康で、また、年金など様々な問題から60歳を超えても仕事をしていく人が増えます。

この労働人口を会社がどうやって吸い上げていくか、これは社会の公器として存在する会社の1つの使命でもあると思っています。

再雇用者に対し、再教育による働く場の提供ができるようしたいと思います。

プロジェクト現場で1人月働くようなコンサルタントは無理だとしても、長年会社で働いてきた経験を活かしたPMOやテスターといった活躍の場ができないかを模索します。


あと、子育て、親の介護といった家庭の事情でフルで仕事に就くことができない方の働く場も設けていきたいと思っています。

このような環境の方はそもそも能力が高い人も多いので、在宅勤務によるテスターなど活躍の場が提供できればと思っています。


新型コロナも2年という経験値から、そろそろ外へ向けた積極的な動きを始める時期となりました。

大阪、福岡での信頼できる協力パートナも多数いますので、それら会社と連携しながら教育をキーワードとした会社の成長を目指します。


2021/10/30


2021年10月25日月曜日

5年後のECH

今回は5年後のECHについて書いてみます


最近、2040年の未来予測という本を読みました。

元日本マイクロソフト社長の成毛眞さんが書いた本です。


色々と興味深いことが書いていましたが、その本を読んで印象に残ったことに、20年後の未来はいま始まっているという部分がありました。

20年後の予測は今を見ることでわかるという事です。


100年前に日本にアインシュタインが来ました。

彼は、フランスから40日間かけてきたそうです。

神戸についたアインシュタインは、そこから10時間かけて東京へ行きました。

今は12時間でフランスから日本へ来れますし、神戸・東京間は3時間程度で移動できます。

さすがに100年という時間は社会に大きな変化をもたらせています。


今から40年ほど前に携帯電話が世の中に出てきて、20年前にiモードが出て携帯電話とインターネットがつながりました。

そして、13年前にアップルがアイフォンを社会へ出しました。

スマートフォンは今は当たり前になっていますが、13年前の評価は「こんなおもちゃははやらない」という評価だったそうです。


どの時代も、それぞれの技術は突然出てきているのではなく、移動手段技術、安全技術、無線通信技術、コンピュータ技術など、元となる技術は既にあり、それらの融合で新幹線や携帯電話などが出てきています。


これらを考えたとき、5年後の未来は直ぐにやってきますし、またその未来図は今の様子から見えているはずです。


ECHはいま、SAP業界で大きな問題となっている技術者不足の問題を解決するための先頭を走っています。

業界の中ではなかなか人材が育たず、現場OJTで知識を付けてきたシニアコンサル、短期的なテキスト学習・試験対策学習で知識を身につけているコンサル、個人のがんばりに依存した技術者育成など、各社ができる部分だけを行っています。


慢性的な技術者不足はこの業界の風土から来ています。

OJTでなんとかできるのではないかや、資格をとれば仕事ができるのではないか、たまたま個人のがんばりでコンサルとしての仕事ができるようになった人を見て、ほかの人もみんなできるのではないかなど、どれも個別事象のみに目が行って、複合的な解決策を考え行っている企業がいません。

その複合的な手法をECHは作り上げ、今や業界への技術者排出ノウハウをもつ企業として他社をけん引しています。


5年後のECHは、業界の中で人材育成で他社の追随を許さないほどの差をつけ、他社が人材育成コンサルティングを依頼してくる会社となっています。

中小から大手のSAPコンサルベンダが、ECHの教育講座を受けることが当たり前となり、学生の教育から、新入社員、中堅社員、それぞれに合った教育カリキュラムを揃え、プロジェクト現場ではECHの履修生が数多く働いているという状況にします。


ECHの社内は、社員の希望に沿った形でシニアコンサルとして現場で活躍する人、2年間の会社の教育カリキュラムを履修した新人を連れて現場で後輩の指導をしながら複数の現場を担当するシニアコンサル、現場経験を増やすために様々な業種のプロジェクト現場を経験中のミドルコンサル、入社間もない社員が保守・教育部でそれぞれ活躍している状況となっています。


また、大阪でも10人を超える社員が関西地区で地場のSAPベンダと協力しながらプロジェクト現場で活躍し、大阪地区での保守・教育部メンバが保守事業と教育事業を行いながら、大阪採用の社員の育成を行っている状況です。


福岡では、教育センタとしての役割を持つ事業所を設置して、九州地区の優秀な人材をSAPコンサルとして育成しているという状況となっています。


東京本社は50階のフロアを借りて、富士山が見える事務所で研修室を設けて教育事業を行いながら、社員がプロジェクト現場から戻ったときに安らげるような環境で働く。


これらを5年後には作りたいと思います。


2021/10/25


2021年10月13日水曜日

SAPコンサルタントを育成したい

今回は、最近よくSAPコンサルタントを育成するためにはどうすれば良いかという相談を受けるのでそのことについて書いてみます。


最近、大手コンサルファームや中堅SAPベンダ、NPO法人など、多くのところからSAPコンサルタントを育成するためにはどうすればよいかという相談を受けます。


1つに、新型コロナウイルスの広まりと共に自社ビジネスの将来に不安を感じ、またジョブ型雇用・DX人材不足などから、社員の再教育・人材投資などが今までにない盛り上がりを見せていることからの影響かと思います。


今までは既存ビジネスに力を入れ、市場を獲得することに力を注いでいた企業が、異業種への進出、新たなビジネスの展開などに備えるために、社員が今持っている技術だけではなく新たな技術を身につけさせようという動きです。


その流れの中で、SAPコンサルティング事業は収益率が高く、人材が不足している市場なので各社が目をつけて人材育成に取り組んでいるようです。

しかし、人材不足からも分かる通り、SAPコンサルタントの育成は難しく過去からずっと短期での育成ができない分野でした。

その中で、ECHが行ってきた社員教育の話が業界内で広く伝わっていったのだと思いますが、様々なところから「教育講座の依頼」にとどまらず、社員育成をするためのノウハウを教えて欲しいという声がかかるようになりました。


SAPコンサルタントの育成は普通のIT技術者の育成とは異なり、独特の育成手法を使わないといけません。

IT技術者であれば概ね以下をポイントとして育成します。

・専門の技術知識

・実機を使う操作知識

・障害対応のためのケーススタディ

これらを一通り習得すれば、現場に出てもチームを支える力となり働くことができます。


SAPコンサルタントの場合は上記能力に加えて以下の能力も必要とします。

・仕事がどのように行われているかの業務知識

・1つの事象から影響を受ける範囲を想定し、どのような機能が関わるかを探し出す能力

・相手が言っていることを理解し、理解できない部分については相手から詳細に渡り情報を聞き出す能力

・簡単な言葉のみを使った説明能力

・相手から情報を出してもらえるコミュニケーション能力


IT技術者に必要な能力は本屋に行けば概ね必要な情報は揃っており後は時間をかければ習得できます。

SAPコンサルタント特有の能力はどれも本屋で1つの本を買えば身につくものでなく、本人の今の資質を見極めて教育していかないと身につかない能力です。


私が相談を受けたときに相手へ言う育成ノウハウは以下が中心となります。

・現場へ出してOJTで教えることができるものではない

・現場へ出して小さな満足感を得ると、そこで小さくまとまってしまい、お客様の色々な要求に応えることができるコンサルになれない

・習得した知識が本物かどうかを見極めるためにデモなどを行い、貯める知識ではなく出せる知識となっているか確認する

・出せる知識を習得するための学習方法を指導する

・現場は経験が必要なので、実機の操作を何度も繰り返し実務を想定したシミュレーションする

・どこでも使うような機能は、何も資料がなくても全て実機操作ができるようになる

・SAPシステムがゲームのように面白く感じられるまで使い込ませる


この育成ノウハウを外に出さず、自分の中にしまっておくことを助言してくれる人もいますが、そのような小さな視点で物事を考えると自分一人は成功しても、会社や周りの人を巻き込んだ成功は望めません。

私はこの業界に入った時から「これはおかしい、私が業界を変える」と思っていることがあります。


SAPを導入しているユーザから「SAPは使いずらい」と時々聞きます。

でもよく話を聞いてみるとSAPが持つ素晴らしい機能を使い切れていないことが多いです。

また、ユーザの要求がSAPシステムに備わっている機能かどうかわからない時に「お客様から報酬をもらっている時間でSAPの機能調査を行う」といったこともおかしな行動と思います。

「そもそも、コンサルタントなのに機能を知らないのか」という事です。

これではユーザは「SAPは使いずらいしお金がかかる」という印象を持ち、結果としてSAPシステムは広がりません。

SAPシステムの良さをSAPコンサルタントが熟知し、ユーザに合った、ユーザが満足するシステムを作り上げないと自分たちの仕事が将来無くなるのです。


そういった思いから、私は自分が今までに得てきたノウハウを同業の方にも伝えています。

SAPシステムの良さが多くのコンサルタントからユーザに伝われば、将来SAPを使うユーザが増え、結果として私自身もやりがいのある仕事が増えるという思いです。


2021/10/13


2021年9月26日日曜日

大阪進出のために行っていること

今回は大阪進出のために現在行っていることについて書いてみます。


今、大阪の大手SAPベンダの社員へ会計に関する業務知識やSAPの技術について私が直接スキトラを行っています。

これは、大阪でビジネスを広げるために行っている行動です。


私がECHを興し、SAPの業界で一定程度の知名度を獲得できたのは「人へ教える」という技術をうまく使えた面が大きいです。

その私が持つ人にはない特殊性をうまく相手へ伝え、そこからECHのビジネスへと広げていきました。


私が今まで入ったプロジェクト現場のユーザとは今でも深いつながりがあります。

そこで知り合ったユーザは、何か新たな事を行おうとしたときに気軽に声をかけてくれます。

また、一緒にプロジェクト現場で働いた他社のコンサルとも深いつながりがあります。

何か困ったことがあれば互いに連絡しあい、お互いが持つ知識を共有して助け合っています。


いま、どうしてこのような関係を気づくことができたかを振り返った時、私はいつもそれぞれの現場で、誰かが何かわからないといったときに、その場でホワイトボードを使い、前に立って相手がわかるまで丁寧に説明してきました。

私がどこの現場でも言われたことに、「廣田さんの説明は今までのコンサルさんとは違って、先生から教えられているようです」と毎回言われました。

多分これは、私が先生という職業を経験し、また先生になりたいと思い先生という職業に就いたからだと思います。

私自身が、人へ教え、その人が「わかった」という反応をしてくれることに大変喜びを感じ、相手の知識量が上がっていくことに大変喜びを感じる性格だからだと思います。


私は相手からよく見られたいやたくさんお金をもらいたいと思ってこのような行動をとったことはありません。

自然と自分の中から出てくる行動が「人へ教える」という行動になっています。


この行動を10年以上SAP業界で続けてきたことで、多くのユーザやSAPコンサルタントの方との深いつながりが持て、相手が自分を信頼してくれることにつながりました。


いま大阪でこの行動を行っています。

大阪という地区で、私自身を多くの人に知ってもらい、そのつながりを深めていくことで、大阪で何か事を起こすときに一緒になって行動してくれたり、考えてくれる人が増えていくと思っています。


東京の時もそうでしたが、最初は「儲からないのになぜ勉強会のような行動をやっているの?」とよく聞かれました。

それは私が好きだからで、そして、その行動は人からの信頼を得て、友人がとても増え、将来自分が幸せになることがわかっているからです。


今年から来年にかけては、大阪に向けて、東京で行ってきたことを続けていきます。


2021/9/26


2021年9月23日木曜日

社会の制約について

今回は「社会の制約」について書いてみます。


私たちが生活している社会には様々な制約があります。

交通ルールや校則、会社の規則などです。


最近、世の中で起こるトラブルについて、なぜトラブルは起こるのだろうかと考えていた時、制約がなかったり曖昧なところにトラブルが起きやすいことに気づきました。


人は普通は、日々快適に過ごしたい、自分の思うままに行動したいと思いそれが自由と思っています。

そして、それぞれの人が自分のやりたいことをやっていった結果、トラブルが起こってきます。


私がいつも人と人とのコミュニケーションを考えるとき、1人1人、それぞれ違った環境で育ち、違った親から教育を受けて育ってきました。

そこには、地域による特殊性や、気候の違いといった自然に発生してきたものや、それぞれの親が生きてきた中で正しいと思ってきたことが根底にあります。

そういった環境から、1人1人は全く同じ考え方、同じ常識を持つことはなく、少しずつずれを持ちながら育っています。


そのずれが人間関係の中で表面化したときに、それぞれの人は、自分の正しい事のみ考え、他者の行動が理解できない、または理解しようとせずトラブルが発生します。


多分大昔は、人はとても多くのトラブルに見舞われていたと思います。

それは、行動に制約が少なく、自分が自由に行動することで他者との衝突を起こしトラブルとなっていたと思います。

そこで、人はトラブルがどうすれば少なくなるかを考えたとき、行動に制約をつけることでトラブルを少なくすることができる事に気づき、様々なルール・行動制約を作ってきたのだと思います。


大きな行動制約となる憲法や、村社会のきまり、車の出現による交通ルール、インターネットの普及によるセキュリティルール、子育てのための家族のルールなど、あげるといくらでも出てくるような制約の数です。


これほど多くの制約がある理由は、やはり人それぞれが快適に過ごすためには必要だから作られたと思います。


会社組織も同じです。

みなが快適に仕事をするために会社のルールがあり、規則を守り、自分の行動に制約が課されますが、それが社員全員が快適に仕事をするためには必要なものとなっています。


自分が自由に行動するために制約が作られていることを理解し、その制約が存在する意味を考えてみると、改めて自分の行動を見直すことになり良いと思います。


2021/9/23


2021年9月11日土曜日

入社した社員の育成について

今回はECHに入社した社員の育成をどのように行っているかを書いてみます。


ECHには、学校を卒業した新卒社員や、転職による新入社員がいます。

社員の育成は大きく2つに分けて行っています。

1つは社会人としての行動教育。

もう1つはSAPコンサルタントになるための技術的教育です。


新卒社員には上記の2つどちらも行っています。

転職した社員には社会人としての行動教育の一部を行った後、SAPの技術的な教育を重視して行っています。


主な教育カリキュラムと流れは以下の通りです。

1,社会人としての行動教育

 ・ビジネスマナー

 ・メールの使い方

 ・仕事の進め方

 ・情報セキュリティ

2,SAPの技術教育

 ・プレゼンテーション技法

 ・ABAPプログラミング

 ・アプリケーション(ロジ系または会計系)


入社~  ・社内人としての行動教育

     :ABAP基礎研修受講

2か月目~ :ABAP基礎研修のサポートを行いながらの復習

3か月目~ :ABAP応用研修

4か月目~ :ABAP応用研修のサポートを行いながらの復習

5か月目~ :アプリケーション研修

      ロジ系または会計系を定め、アプリケーション研修受講

      ロジ系は、SD又はMM。会計系は、FI又はCO。

6か月目~ :アプリケーションの理解を深めるための学習

7か月目~ :アプリケーションの資格取得を目指した学習

8か月目~ :保守事業へ参加し、現場実務経験

      教育事業講師、研修サポート

      ロジ系、会計系で、最初に選んだアプリケーション以外のアプリケーションを学習

      SDを選んでいればMM。FIを選んでいればCOなど。


8か月以降は、現場業務を経験しながら教育講師を担当することでSAP技術の習得を進め、入社後2年間は保守・教育部で技術力をつけていただきます。


昨年までは保守・教育部が無かったため、実務経験の場として先輩などがいるプロジェクト現場へ出て主にOJTでスキル向上を図っていましたが、今は保守・教育部ができたので、その部の中で教育事業を通しての自己スキルを磨き、現場実務は保守事業を経験することで深めていきます。


いまECHが行なっている保守事業は、安定稼働後の保守業務のみではなく、既にSAPを導入しているが、グループ内展開や機能アップなど、新規導入と同様の知識を必要とするものも多くあります。

よって、保守・教育部で業務を経験し3年目になりプロジェクト現場へ出ていったときには、新規導入においても十分業務を遂行できる能力を付けた形でプロジェクトへ参加できます。


1つのアプリケーションの基本的な知識であれば概ね1年で習得することができますので、後はプロジェクト現場へ出て実務経験を積んでいけばよいという考え方もあります。

しかし、現場へ出てしまうと、その仕事に追われ実務経験は付きますがSDやFIの基礎知識のみ持った状態で働き続けるという形になります。

本来コンサルは、SAPが持つ多くの機能を理解し、お客様にとって最善の解決策を提供できないといけません。

そのためには、基礎知識のみではなく、アプリケーションが持つ全ての機能を網羅した形でプロジェクト現場へ出ていく必要があります。

1年の学習のみで現場へ出ていくのではなく、もう1年社内にいて、アプリの応用的な機能までしっかりと理解を深め、アプリケーションが持つほぼすべての機能を理解した上で現場に出ることで、お客様へ最善な機能提案ができるコンサルタントを目指します。


なお、このような教育カリキュラムを受講していない社員においては、プロジェクト現場を変わる時に行っている1か月のリフレッシュ期間制度の中で新たなSAP技術を身につけていただけるようしています。


2021/9/11


2021年9月2日木曜日

社員間交際費の目的について

今回は社員間交際費の目的について書いてみます。


昨年からの新型コロナの蔓延で一時的に「社員間交際費」の制度を停止していましたが、先日この規定を復活しました。

ここで改めて社員間交際費の制度を作った経緯について書いてみます。


交際費と言うと、一般的には社外の人との商取引をスムーズに行うために主に飲食などを同席してその費用を負担する場合に使うものです。

ECHには通常の交際費もありますが、この交際費の仕組みを拡大してECHの社員同士の飲食でもそのかかる費用を会社が負担する制度として「社員間交際費」があります。

一般的な会社ではあまりない規定です。


なぜ社員同士での飲食費用を会社が負担するかというと、私達のいる会社の業務スタイルにあります。

私達はECHの事務所で仕事をする事は少なく、お客様先へ出て仕事をする事が多い業務スタイルです。

朝、自宅からお客様先へ直接行き、終業後は直接自宅へ帰ります。

毎日がこの繰返しとなるので、社員同士が会い、話しをする機会がとても少ない業務スタイルです。


ただ、私達の仕事は知識や経験をとても多く必要とする仕事で、自分一人で出てくる課題を全て解決することがなかなか難しい仕事です。

すると、自分で調べることも大切ですが、お客様との折衝の仕方や複雑なSAPシステムの仕組みの問題となると調査に時間がかかり課題の解決に時間がかかってしまうという事になります。

その時に、まずは社内で誰か同じことを経験していないか、また関連する知見を持っていないかを気軽に聞ける間柄であれば連絡も取りやすいです。


私達はそれぞれが毎日お客様先で多くの課題にぶつかり、その1つ1つを解決することで日々経験や知見が増えています。

その経験などを定期的に会議などでお互いが共有しあうという事も大事で、いま社内では全体会で行っていますが、その情報量は月に1回という限られた回数しかないので、やはり日々増えている各社員の経験などをお互いに話せる場を増やしたいという目的で社員間交際費を設立しました。


現在の新型コロナ環境では会って話すことはなかなか難しいのですが、オンライン飲み会など、今までとは違った形でのコミュニケーション手段が広がってきました。

また、今後社会環境が以前と同じように戻るのかという不安もあるなか、社員間のコミュニケーションが少ないという現状をこのままおいておくことはできないので、今回社員間交際費の復活をしました。


社員間交際費の目的は、社員同士が多く会話をしてそれぞれの社員が持つ経験などを共有し、お互いの仕事がスムーズに進めることができ、お客様へ最高のサービスを提供することです。


社員の皆さんがこの規定をうまく利用していただき、お互いの交流を深めてもらえればと思います。


2021/9/2


2021年8月25日水曜日

商圏拡大

今回は今年度の重点施策である「商圏拡大」ついて書いてみます。


商圏拡大の目的は以下の通りです。

・顧客獲得

・地方の人材獲得

・社員の生涯設計


「顧客獲得」

企業が商圏を定めるときに、2つの方法があります。

1つは、一か所を集中的に攻めて顧客を獲得する方法です。

これは限りある経営資源を一か所に絞ることで効率的に顧客を獲得することができます。

ドミナント戦略ともいわれます。

セブンイレブンなどが行ってきた方法です。


もう1つは、商圏を広く定め、進出した先々で顧客を獲得する方法です。

これは、顧客が全国に分散しており、かつ、顧客にとって近くにサービス提供者がいない場合に取る方法です。

SAP業界の場合は、自社が継続した成長を図るとすれば商圏を広く定め顧客を獲得する方法が取れます。

ECHは東京という一か所のみをターゲットにせず、大阪も商圏として定めています。

過去、教育事業では、大阪、名古屋、仙台とターゲットを定め商圏拡大をおこないましたが、教育事業の場合はまだまだユーザ数が少なかったため、大阪では成功しましたが、名古屋、仙台では顧客の絶対数が少ないため継続した商圏拡大には至りませんでした。

ただ、コンサルティング事業は確実に広い商圏で顧客が存在するので大阪への商圏拡大は成功するものと思っています。


「地方の人材獲得」

日本は少子化が進んでいます。

労働人口も同時に少なくなっていきます。

今は新型コロナという想定していなかった事態から人手不足が一時的におさまっていますが、コロナ後の社会ではまた人手不足の社会が来ます。

社員採用は継続して行っていかないといけないのですが、ECHが行っているビジネスや社風はどの人材でも合うといったものではありません。

成長の意欲を持ち、継続した努力ができる人材です。

また、そういった人材がお互いに刺激を与えあい成長する会社です。

この様な人材を簡単に集めることは難しく、ターゲット地域を広く持ち、大阪、福岡といったところからも採用を行っていかないといけません。


「社員生涯設計」

ECHの社員の約3割は東京以外からの採用者です。

東京に永住する人もいれば、将来は出身地へ戻るという事を考えている人もいると思います。

家族の生活環境、親の介護、知人や親族の居住など、様々な理由があります。


出身地へ戻ることを考えたとき、また新たな会社に転職するとなると新たな会社では新人としてまた最初から実績を積み重ねていかなくてはいけません。

出身地に自分の働き方、人間関係が合う会社を見つける事も苦労するかもしれません。

そういったことを考えたとき、今いる会社で自分の出身地で仕事ができるとすると家族や周りの人たちも安心するでしょう。


今年度の重点施策「商圏拡大」はこのようにECHの更なる成長と社員の生涯設計というとても重要な事柄です。

先日の全体会では大阪への商圏拡大を話題に上げました。

大阪にあるiRC社が地元でのSAPビジネスを広げ、安定した経営基盤ができれば、最初はECH大阪での社員数も少ないのでiRC社と共同で事務所を開設し、事務所の環境整備、社員育成、営業展開を行うことで少ない自社投資で確実なビジネス拡大を図っていくことができます。


関西圏には、元ECHの社員が作った会社もあり、その会社とも深いつながりがあります。

また、関西圏の大手SAPベンダとして活動しているコベルコシステムとも深いつながりを持っており、ECHを重要なビジネスパートナとして捉えてくれており、以前から多くのプロジェクトを一緒に行っています。

いまも、コベルコシステムとは定期的な会議を開いており、ECHの技術力には信頼を持っていただいています。


経営者が行うことに、多くの人的つながりを持ち、何か事を起こすときに多くの人を協力者として集め、事業を成功へ導くことがあります。

事業を継続して行うという事は社長一人の力ではできず、内には社員、外には深い人的つながりのあるブレーンが必要です。

そのための活動を今まで行ってきましたので、大阪をターゲットとした商圏拡大は着実に進んでいます。

いま東京で進めている保守・教育事業も、将来は大阪でも行えるよう進めていきます。

また、福岡もターゲットにしており、福岡でも事務所開設ができるよう引き続き進めていきます。


2021/8/25


2021年8月19日木曜日

社員育成の課題

今回は社員育成の課題について書いてみます。


昔からですが、会社は社員育成に悩みます。

どの会社も社員育成を行おうとはしますが、なかなかうまく行っていません。

会社の社員育成の場で問題となっていることとして以下がよく話題になります。


・どの研修から始めれば良いかわからない。

・誰が教えることができるか講師がいない。

・効果測定をどうすればよいかわからない。

・研修を受けても数日後には忘れている。

・研修が受け身で、自分から学ぼうという雰囲気を感じない。


これらの問題を解決しないまま社員育成を行った結果、「今年の社員はあまり良い人材がいない」などという評判となります。


私は約30年間社員研修に携わり、今思うことは、会社が本当に社員を育成しなければいけないという本気度がどれだけあるかにかかっていると思っています。


社員研修を実施することで満足し、会社は時間を取り研修を実施すればやるべきことはやったので後は研修を受ける社員の姿勢・能力の問題として解を求めています。


人の育成は一律にはできません。

それぞれの人は、育ってきた環境からくる素直さ、辛抱強さ、新しいものに対する興味度、学生時代の成功体験など、今の頭の考え方を作った元が異なります。

また、今置かれている経済環境、家庭環境、人との関係などもそれぞれ違います。

1人1人の環境を考えず、一律に決まった期間、同じ教材で人を育てようとしてもそれは無理な話です。

まずは、その人の性格や育ってきた環境、今の状況を踏まえて、1人1人に合った育て方をしないと人は育ちません。

時々、一律の教育でも育つ人はいますが、そうゆう人は手厚い教育をしなくても教材ややり方を教えれば一人で成長できる人です。


社員教育を成功させようと思ったら、通常言われるPDCAをしっかりと回さないといけません。


P:PLAN

その人に合った育成計画を立てて、体系立てた理解・成長ができるよう適切な教材を選定します。

D:DO

立てた計画を遅れることなく実施し、毎日必ず計画を確認しながら実施していく。

C:CHECK

育成計画に沿って遅滞なく学習が進んでいるか、本人任せにするのではなく、いつもメンターが傍にいて計画通り学習が進み、しっかりと理解できているかを確認し、わからない事などあれば気軽に対応する。

必ず理解度チェックを行い、本人が「この位の学習で良い」と思っている程度と、会社が期待する「ここまでは理解して欲しい」という温度差を無くす。

A:ACTION

実施に遅れが出たり、1つ1つの理解が浅いと感じたときは計画のどこが本人に合わなかったのかを分析し、すぐに計画の見直しを行う。

遅れを本人の能力の問題にするのではなく、本人の能力に合った計画に見直しを行う。

ただ、個人には能力の限界というものもあり、今の仕事が本人の能力に合わないと判断する場合は、教育の中止、目指す目標の変更を行う。


これらPDCAを1人1人の社員に合わせて、その人の能力を十分に生かせる場を作らないといけません。


人を育てることはとても時間がかかり、人を相手にする行動はややもすると、教え・指導する側もストレスを感じます。

自分の思い通りに進まない時、自分の当たり前をなかなか相手ができない、どうして相手はそんな考え方・行動をするのか理解できない時などです。

そこから、自分のかけた時間が無駄になったり、相手から感謝されないという場面に遭遇し、人を育てることに楽しさが見いだせず、とりあえずやっておこうという行動になります。


人の育成は好きでないとできません。

会社が社員を育成するときは、育成実施者は「人の成長」が好きな人、「人の成長」に喜びを感じることができる人をあてないといけません。

社内にいないのであれば、無理に社内で教育せず、外部の信頼できる教育機関に任せることが必要です。


物はお金で買えますが、人の成長はお金では買えません。

自分の時間を人の成長に使うことに喜びを感じることができる人を育成担当にしないと社員育成は成功しません。


ECHもこれらの点をしっかりと踏まえ社内、社外の社員育成を行っていきます。


2021/8/19


2021年8月11日水曜日

カスハラについて

今回はカスハラ(カスタマハラスメント)について書いてみます。


最近、新型コロナ環境で世の中がうつうつとしていることも原因かと思いますが、カスタマハラスメントが問題になっています。

特に接客の多い小売り、サービス、介護の現場などで多く起きています。


会社は利益を上げることがまず前提としてあります。

これはどんなに良い会社でも存続しないと意味がないからです。

すると、「お客様は神様」といった思いが強くなります。

その思いが強くなりすぎると顧客の言いなりになったり理不尽な要求に応えてしまうといった事象が起こります。


しかし、私は顧客と私達はある意味対等であると考えています。

顧客は何かを欲したり、困ったりしているので当社のサービスを求めてきます。

こちらもその要求にしっかりと応えることで対価を得ていきます。

そこではお互いが対等な関係で、どちらかが上下といった関係ではないと思っています。


私が以前現場へ入っているときに素晴らしいプロジェクトマネージャー(PM)と出会いました。

そのPMは、自社のサービスを買ってほしいから顧客におもねるようなことはせず、自分の考えをしっかりと顧客へ提示して、システムが顧客にとって最善なものとなるように意見交換をしていました。


プロジェクトの途中で仕様変更要求があったときに、顧客はお金を払うという立場から、無理にその仕様変更を行おうとしてくる場合があります。

その裏には、「夜まで残業してでも、がんばればできるではないか」と言った気持ちがうっすらと見えてきます。

メンバへ過度の負荷をかけてでも、顧客の要求に従うのがお金をもらう立場としてやるべきことだろという考え方です。


私が出会ったPMは、その時におもねることはせず、長期にわたるプロジェクトではメンバへ過度の負荷をかけることで体調を崩したり、またモチベーション低下を招くことが結果としてプロジェクトを失敗へと導いてしまう事を、顧客と何度も会話を繰り返していました。


その会話から、仕様変更の程度を変えたり、追加の予算を取り外部から人を投入するなど、今いるメンバへ過度の負荷をかけるという選択肢ではなく、顧客と自社双方がその課題に対して協力し合い解決していくという雰囲気をうまく作り上げてプロジェクトを成功へと導きました。


私はECHもそうありたいと思っています。

プロジェクトに遅延が起こったときに、現場から無理な勤務を強いられた時は、今遅くまで残業を行うことが本当に必要なのか、遅延が一時的なものでなくプロジェクト全体の体制などから来るものであれば、スケジュール変更や要員追加などを行うことが必要なのではないかなど、PMへ進言を行い、サービス提供を受ける側、提供する側が双方に無理のない形での進め方をすべきと思っています。


ECHの社員には、現場で無理な要求や理不尽な事があったときは直ぐに会社へ報告をし、会社と共に現場環境の改善に取り組むようお願いしたいと思います。


頂いている対価に対して最善のサービス提供をする。

しかし、過度な要求、不毛な対応には毅然と対し、プロジェクトが成功に至るよう最善を尽くすのがECHであると思っています。


2021/8/11


2021年8月2日月曜日

会社の安定について

今回は「会社の安定」について書いてみます。


私は社長が集まる研修会へ毎月出ています。

そこでは、創業社長や2代目社長など、多くの社長が集まってそれぞれの会社がどのような業種でどのように経営を行っているかなどをお互いに話しながら自社の会社経営にそれぞれが活かしています。


その会へ参加している目的は、会社を創業してその時々で様々な問題や課題に対処しながら経営を行っていますが、会社はそれぞれ特徴があり、業種、業態、社員、様々な異なる要素が重なってその時々で問題がでます。

その問題は当然事前に想定していなかったものもあり、どう対応してくことが良いかに悩みます。

その時に既に先を走っている会社は同じような課題を抱え、その課題をどのようにして処理していったかということを社長間で互いに話し共有することを行っています。


また、それぞれの会社の社長は皆さん勉強熱心な方が多く、数多くの勉強会へ出席したり、多くの本を読み、たくさんの知識を持っています。

お互いが持つ知識を持ちあって、課題にどう対応することが最善策かを互いに話すことで多くのヒントを得ることができます。


その社長の集まりでよく話題になることに、「会社の安定」はどのように行っていけば良いかという事があります。

会社は今うまく行っていても、同じことを続けていると必ず衰退します。

それは、うまく行っていることは他社もその情報を得て同じことを始めたり、また更にそのことに磨きをかけてより良いものを作り出してきます。

よって、1つの成功にしがみつき、成功に安心するという事は結果衰退を招きます。


私は「会社の安定」に必要な重要な要素は2つであると考えています。

1つは、社員育成。

もう1つは、独自のビジネスモデルです。


現在のECHの成功要因としてまず挙げることができる事に社員育成があります。

中途入社で経験者を潤沢に採用できるのは、既に会社として出来上がっていて、誰もが名前を知っているような会社です。

私たちの様な今成長している会社が良い社員を集めるためには自分たちで育成するしかないと考えています。

経営の神様と呼ばれる松下幸之助さんは「企業は人なり」と言っています。

どの会社もすべては社員にかかっている。

どのような良い商品やビジネスモデルを持っていても、社員によって成功もすれば失敗もします。

会社は商売をする場ではありますが、人を育てる場でもあると考えています。

複数の人を同じ教育システムで育てようとする学校教育とは違う、社員1人1人に合った育成方法を考え、技術力だけはなく人間力も磨くための努力もしていくことが会社を成長させるにあたって重要な事です。


社員の成長は、会社の成長に直接つながります。

会社の成長は、社員の成長によって実現できます。


社員の成長を日々考えながらそれぞれの個人に合った成長モデルを日々ブラッシュアップしていくことが重要な事です。

そのために、技術力だけではなく人間力もアップさせる研修制度を充実させ、社員個人との成長モデルの話し合いをこれから更に深めていきます。


また、会社を安定させるには、会社として新しいビジネスモデルを構築していくことも必要です。

他社の真似ではない、自社独自のビジネスモデルです。

自社独自の成功したビジネスモデルを構築すれば、先行者利益を得ることができ、またそのビジネスを日々磨き上げることで他社の追随を許さない継続した成長が図れます。


現在進めている保守・教育事業を自社独自のビジネスモデルとして作り上げていきます。

保守事業と教育事業を同じ社員が行うことで、教育事業を通して社員の育成を図り、保守事業を使い実務経験値を増やすビジネスモデルを実現します。


会社を停滞させず日々成長させるためには、社員の成長と新たなビジネスモデルの構築が必要です。

社員研修を積極的に推し進めることや、現在進めている保守・教育事業を軌道に乗せ安定した収益の柱となるよう今年度は力を入れています。


今年の私の課題に社員満足向上があります。

そこには会社の安定も入っています。

会社の成長、ひいては安定を図り、社員満足度の向上に努めていきます。


2021/8/2


2021年7月25日日曜日

社員間交際費の目的について

今回は「社員間交際費」の目的について書いてみます。


ECHには他社にはあまりない規定として「社員間交際費」があります。

これは「福利厚生規定」に記載していますが以下のような内容です。


 「社員間の情報共有、相互学習活動、懇親等の交流を促進するためのもので、飲食にかかる費用の一部を負担する。(事前申請不要)

 交際費を持つものは入社後12か月を超える社員で、この規定により飲食ができる社員はECH全ての社員です。

 また、一回につき、4,000円を上限として使用できます。


この規定を作った目的は社員間の交流を深めて欲しいという事と、私達の仕事は機能豊富なSAPシステムを扱っているためにブレーンを多く作って欲しいという事にあります。


社員間の交流については、私たちの仕事はお客様先で行うことが多く、社員同士がなかなか会えないという環境で働いています。

そういった環境であっても、時には社員同士で会い、仕事や私生活に関することなどを色々と話しお互いの理解を深めて欲しいといった思いで規定を作りました。

自分一人だけで仕事をしているのではなく、ECHのメンバの一員としていつでも仲間がいることを感じて欲しいのです。


また、SAPシステムはとても機能が多く、1つの分野であってもその全てを知っている人はいないと思われるくらい複雑です。

また、参考となる図書は殆ど無く、分からないことはインターネット上の情報をがんばって探すといった状況です。


そういった状況の中で、お客様からの要望に対していかに速やかに、適切な回答を出すということを考えたとき、気軽に聞ける同僚がいるという事は自分の大きな力となります。

ECHの社員はそれぞれが優れた能力を持っており、1人1人が持つ知識はかなりのものです。

その知識を借りることでお客様へ高度なサービス提供ができることもその人の持つ力です。

いつでも気軽に聞ける社員同士の間柄を作って欲しいという思いで社員間交際費を創設しました。


良くお金で例えられる事に、「お金が欲しいと思うならお金を使いなさい」と言われます。

これは、自分が欲しいものは他者も欲しいので、他者が欲しいものを与えると、相手も自分に与えてくれるという意味を持っていると思います。


自分が欲しいと思っているものは、自分がそのものを相手に渡すことで得られます。


私は会計のコンサルタントとして仕事をしており、販売や製造などのロジスティックス系は得意分野ではありません。

しかし、現場ではお客様から販売に関するお金の流れや製造に関するお金の流れを普通に聞かれます。

その時に、私は分からないことがあると直ぐに自分の知り合いへ連絡を入れます。

どの相手もいつも快く私の質問に答えてくれます。

これは、今まで何度もその人と会ったり話したりして、その相手が何か分からないことがあり私へ問い合わせをしてきた時に、私はきやすく回答を差し出したことが今に至っていると思います。


自分の知識を自分の唯一の価値と思い、大事にしまっていると、その知識はいずれ陳腐化して価値を持たなくなります。

知識はいつもブラッシュアップして磨くことで価値を持続します。

今相手にとって価値があると思えるものは、自分から相手へ渡すことが、自分の持つ知識を一番有効に使える場面です。

自分の知識をいつも磨きながら、人がその知識に価値があると思っている時に直ぐにその知識を渡し、自分は次の価値ある知識を身に付けて行く。

こういった姿勢が、永続的に人から必要とされるコンサルタントとして生きていける手段です。


人へ与えないと、人は与えてくれません。

人へ与えると、人は必ず返してくれます。


社員間交際費を利用して他の社員との交流を深め、自分の知識を相手のために使い、相手の持つ知識で自分の仕事をよりレベルの高いものにしましょう。


2021/7/25


2021年7月15日木曜日

研修の目的

今回は「研修の目的」について書いてみます。 ECHの企業理念は「人を育て社会に貢献する」です。 社員に、より豊かな人生を送ってほしいので社員研修に力を入れています。 育てる方法は色々とあります。 普段の仕事の中で教えていくOJTや、個別に課題を決めての研修受講などがあります。 また、学ぶ内容は、業務に直接つながるシステム関連や、社会人として必要な人間力を磨くための研修などがあります。 今回は人間力向上に対して会社が考えている研修について書いていきます。 現在会社がモデルとして社員の皆さんへ推奨している研修は下記があります。 ・新入社員研修(3日間)  社会人1年生が、仕事をする中での社会人としての行動を学んでもらいます。 ・新入社員研修 フォローアップコース(1日間)  「新入社員研修」を受けて知ったことを自己の行動に活かせているかを確認してもらいます。  ・ロジカル・プレゼンテーション入門研修(1日間)  人に物事を伝えるためにはどのようなことに気をつけると良いかを学んでもらいます。 ・若手社員研修 仕事力アップコース(2日間)  自分が知っていることを実際に仕事に活かし、主体的に仕事に取り組むための方法について学んでもらいます。 ・部長・課長のための 人間力強化研修(2日間)  自分の行動を振り返り、自分自身の人間力を向上する方法について学んでもらいます。 ・コーチング研修(2日間)  人の能力を引き出す方法について学んでもらいます。 ・課長研修 マネジメント革新コース(2日間)  メンバの力、組織の力を引き出す方法を学んでもらいます。 社会人、組織人として、周りで一緒に働く人たちとどのように接していけばうまく仕事を行っていけるかや、自分自身の行動をどのようにすればよりレベルの高い仕事ができるかといった自己成長を目指して上記研修を受講していただきます。 私自身も会社人として勤めていた時に様々な研修を受けました。 その時得た知識が今の社会人生活の中でとても役立っています。 自分で本を読んで知識を得ることもできますが、やはり講師から直接説明を聞き、疑問に思うことを尋ねたりすることで理解し長く記憶に残る知識となりました。 私たちはそれぞれが異なる環境で育ってきており、そこで見たことや聞いたことを基準として考えています。 ただ、社会には多くの自分が知らない、経験していないことがあり、それらをこの先数年かけて気づくというのではあまりに時間がかかります。 そこで、研修を通して様々な考え方を知り、そこから自分なりの解釈をしながら自分のものとしていくことで自己成長が図れます。 研修や又は本といったところから情報を得た人は、それだけ多くの情報を持っており、自分が経験していなくても様々な物事の考え方ができるようになります。 そこから、一方向からだけの理解ではなく、多面的に事象を捉え、適切かつ柔軟な判断ができるようになります。 私は社員の皆さんにはたくさんの引き出しを持って欲しいと思っています。 目の前に出てきた事象に対して、一方向といった狭い視点で判断をするのではなく、多面的な視点で判断を行い何事にも柔軟で深い思慮ができるようになって欲しいと思っています。 これは何かをすれば直ぐに身につくといったものではありませんが、時間をかけて多くの情報を得て、また経験を積むことで身につけることができます。 会社は皆さんの成長をサポートします。 会社の研修をうまく利用していただき自己の成長を図ってください。 2021/7/15


2021年7月7日水曜日

2021年度夏季賞与が支給できるという事

今回は「2021年度夏季賞与が支給できるという事」について書いてみます


7月はECHの夏季賞与支給月です。

今年も賞与は例年通り各社員の成果・成長に合わせて前年を超える金額を支給することができます。


新聞などの記事によると、「日本経済団体連合会(経団連)は6月25日、大手企業の2021年夏季賞与・一時金の第1回集計結果を発表した。平均妥結額は前年比7.28%減。2018年以降、3年連続で減少した。」とあるように全体としては賞与は減少しています。


昨年からの新型コロナ環境で、様々な業種で経営状況の良いところと悪いところがはっきりとしてきています。

その中で私たちのIT業界は比較的景気は悪くない状況です。

ただ、私たちの業界の中でも、開発系を主に行っている会社では仕事が少なくなり経営的に厳しい会社もあるようです。

ECHは会社設立当初からコンサル業務に特化し、開発関係の仕事は積極的には行ってきませんでした。

その方針を貫いてきたことで今の新型コロナ環境でも安定経営を行うことができています。


以前のブログにも書きましたが、会社としてやりやすいのは開発系で、社員もコンサル系の仕事に比べるとスキルをつけやすいのは開発系です。

しかしECHでは、誰もがやりやすい事にはあまり価値を置かず、難しいことではあるがやりがいがあり将来に渡り価値が低減しない分野にターゲットを置いて経営を行ってきました。

それがコンサルタント専門の会社です。

開発系を行うと経営的には人の育成も楽です。しかし、楽なことは誰でもできる事から、競争が激しくなり同じ努力をしても得られるものは少なくなります。

また、「コンサルタントはこうすれば育成できる」という経験を通した確証があったのでコンサルタント専門会社に特化する経営方針としました。


会社を設立しこの経営方針を定めてしばらくは、「コンサルの育成は小さな会社では無理」や「未経験者はコンサルにはなれないから育ててもダメ」といった声が、業界では当たり前と思われていた背景から聞こえていました。

しかし、周りの意見に惑わされることなく自分が信じたことを貫き進んできたことが今に至っています。


何事も、初めて物事を行うときは周りから「できない」「無理」といった声が聞こえてきます。

それは、「障害があるから」、「誰もやってないから」、「やってもダメだったから」、周りは皆出来ないと言ってきます。

しかし、世の中の新しいものは多くが最初は「無理」と言われています。

ラジカセを持って歩くなんて無理と言われたソニーのウォークマン、そんなに薄型の電話機能を持ったオーディオプレーヤは無理と言われたアイフォン、どれも最初は周りから「できるはずがない」と言われたものです。


この「できない」と言われるものは簡単にはできません。

チャレンジする中で周りから繰り返し「できない」という声が入ってきたり、やってもやっても失敗したりと、あきらめる要素はたくさん出てきます。

しかし、そこであきらめず自分を信じて「必ずできるはずだ」という強い信念をもってやり遂げることができれば他者と差別化でき参入障壁の高いものを作り上げることができます。

盛田昭夫さんやスティーブジョブズさんは自分の信念を貫いて社会を変えました。


一度その仕組みを作り上げると、繰り返し行うことで仕組みが洗練され、仕組化された中で誰でも同じことができるようになります。

そこまで来ることができればブルーオーシャンと言われる分野を作り上げることができます。


ECHはブルーオーシャンを作るために今も多くの障害を1つ1つ乗り越えていっています。

立ち上げ時は多くの社員の力を借りて、各社員に様々な苦労もお願いしながら今洗練された形を作り上げていっています。

社員の皆さんのがんばりのおかげで、ECHは業界の中でも異色な存在になっています。

大手の同業者から人材育成を任され、その評判は業界内で広がっています。

ABAP開発者、アプリコンサルタントなどの育成は、競合する他社がいないといえるような状況に来ています。


ただ、現状に甘えていては衰退を迎えます。

いつも上を目指し、新たなものを作り上げながら、他者よりも一歩先を見据えて戦略を立て実行していくということを忘れてはいけません。

今の成功が将来続く保証はどこにもありません。

社員がみな緊張感を持って自分の足元を固め、会社組織の一員となりチーム力を高め将来へ向かって行くことが成功を続けるために大事なことです。


2021/7/7


2021年6月29日火曜日

他者への気遣い

今回は他者への気遣いについて書いてみます


私は役職柄、多くのリーダと会う機会があります。

会社の社長、事業部の部長、プロジェクトのリーダ、学校法人の校長・理事長、非営利活動法人の理事などです。

このような組織のリーダを務めている人に共通して感じることに、他者への気遣いにとても気を配っているという事です。


出会ったときは必ずみなさん明るい声で「おはよう」や「こんにちは」といった声掛けをします。

その時の表情はにこやかで、見ているこちらにも元気が出てきます。

出会ったときに、黙ったままいたり、機嫌の悪そうな表情をする人はだれもいません。


様々なリーダと会話する機会も多く、どうして出会ったときに表情が明るいか聞いたことがあります。

みなさん一様にいう事に、相手に心地よい空間を提供したいからと言われます。

自分と一緒の時間を過ごしている間は快適に過ごしてほしく、会話も弾み楽しい時間だったと思ってほしいので自然と表情が明るくなりにこやかな雰囲気になると言っています。


リーダとして人がついてくるという事は、やはりその人の周りにいると心地よく元気になれるということが大事だと思われているようです。

他者が心地よい空間と時間を感じてもらえるよういつも相手の事を考えて会話や行動をしています。

確かに、会ったときに笑顔も見せずむすっとしているようだと、周りの雰囲気も暗くなりますし、一緒にいて楽しくないと思います。

また、人と会話するときも、相手がいまどういった環境でどういった気分でいるかを思いながら会話をするようにしていると言われます。


そういった方々と食事などに行くこともありますが、年齢が上であってもお箸や醬油などを取りそろえたりするちょっとした心遣いにその人の人間性を感じます。


まえに読んだ本に下記のようなことが書いていました。

自分に自信がない人は、いつも人からどう見られているかを気にするがあまり小さなことに固執して人への気遣いができないと。

自分に自信がある人は、物事を大局から考えることができ小さなことに固執せず、いつも相手がどう感じているかを思いながら自分の行動を行っているそうです。


私も経営者として行動する上で、相手への気遣いがいつもできるよう改めて行動を見つめなおしてみます。


2021/6/29


2021年6月22日火曜日

保守事業の立ち上げ

今回は、今年度会社の重点項目としている保守事業の立ち上げについて書いてみます。


保守事業とは、SAPシステムを導入し稼働しているお客様が、日々の業務でSAPシステムをうまく使っていけるようサポートする業務です。

基本的な操作手順の問い合わせから、アドオンの改修など、SAPシステムに関して多岐に渡るサポートを行います。


今までのECHは、新規導入プロジェクトや他社が引き受けている保守業務に社員が参加して業務にあたることはありましたが、ECH自体がお客様と直接に契約しサービスを提供するという事は積極的には行ってきませんでした。

それは、ECH自体の仕事が今までは安定しているというところから積極的には保守ビジネスへの参入は行っていませんでした。


しかし、会社の規模も大きくなるに従い、今後の成長を考えたとき、第2、第3の柱として、教育ビジネス、保守ビジネスを進めることとしました。

保守ビジネスを選んだ主な理由は下記となります。

・安定した収益

・知見のたくわえ

・社員教育


安定した収益

SAPシステムを導入した企業では基幹システムとしてSAPシステムが動くことから、一度稼働すると途中で止められないという特性があります。

会社が日々のビジネスを行う中で、コンピュータを使った業務管理はなくてはならないものです。

よって、一度稼働したシステムがその後も会社経営に活かされて行くために日々の保守はとても大事な作業となります。

利用者がシステムを使う中で出てきた課題やトラブルを速やかに解決して、お客様の主業務が効率的に行えるよう日々のコンピュータシステムの安定稼働を支えるのが保守ビジネスです。

このビジネスは日々の作業を通してお客様のコンピュータシステムが正常に動作するようきめ細やかな対応が求められますが、ECHの社員が培ってきた知見をもってすれば、お客様のシステム運用に安定稼働の面でも、また運用コストの面でも多くのメリットを提供できます。

お客様へ高品質なサービスを提供することで、当社にとっても安定した収益源の確保となります。


知見のたくわえ

ECHの社歴が10年を超える今、多くの社員によるプロジェクト経験から様々な知見が社内に蓄えられています。

これら知見を使うことでお客様先で起こる様々な課題やトラブルに対応することができ、保守としてのサービス提供ができるようになりました。

ECHは教育ビジネスを持つことから、知識の蓄え・共有、ホスピタリティは他社にない優れたものを持っています。

この資源をお客様のために活かすことで、他社にないサービス提供ができる会社となれます。

外部のパートナの力も借りながら保守ビジネスを軌道に乗せて行きます。


社員教育

保守ビジネスを行うことで社内で教材を使っての学習を終えた新入社員が、お客様がシステムをどのように使っているかを知るためのとても良い経験の場となります。

座学で体系立てた学習をしたのち、実際の保守業務を担当することで、学んだ知識と実際の業務との紐付けができ、しっかりと腹落ちする理解となります。

また、保守ビジネスは社内で行う事から、先輩から後輩への知識の伝達がスムーズに行え、社員がよりスキルを上げるにあたり効果的な場となります。


この様に、保守ビジネスは当社にとってメリットの多い事業です。

何事も新たな事を始めるときは様々な課題が出てきますが、全社をあげて課題に取り組み、この新たな事業の立ち上げが成功するよう進めて行きます。


2021/6/22


2021年6月14日月曜日

ECHで何をやりたいか

ECHで何をやりたいか


今回は私がECHで何をやりたいかについて書いてみます。


私がこの業界に入ってきたきっかけは、友人がSAP社のバイスプレジデントをやっていて、その友人から仕事を手伝ってほしいと声掛けされたことにあります。

2年間SAP社で主にエデュケーションチームで仕事をしました。

その当時は私はすでに起業しており、IT教育を主に行う会社をやっていました。

そこでは、ネットワークやデータベースなどの技術教育を主に行っていました。

その会社をやりながら、派遣のような形でSAP社へ行きSAP ERPを理解していきました。

2年間のSAP社での仕事を終えその後元のIT会社に一旦は戻ったのですが、SAP業界はコンサルタントになりたくてもなれない人が多くいて、なぜなれないかというと勉強する手段がないという事に気づきました。

また、SAP業界で働いてはいるが、プログラマという形で仕事をしており、コンサルタントに本人がなりたいと思ってもなる方法が見つからず、3年、5年と長くプログラマをしているという人をたくさん見ました。

そこで私が持つSAPの知識を、業界の中でコンサルタントになりたいと思っている人へ伝えていければと思いECHを起業しました。


起業した後、業界の中で多くの人たちと話していると、どの会社も「コンサルタントにはなかなかなれない。業務がわからないとコンサルタントにはなれないから新人はみんなプログラマから始めるんだ。」といって、新人をプログラマとして働かせ、そこからいつまでたってもプログラマのまま、5年たってもコンサルタントに近づけないという状態の会社をたくさん見ました。


私は、ECHを起業後、直ぐにSAPコンサルタントとして現場へ出ました。

そこでお客様と業務についての会話をしながらSAPの導入を行いました。

まったくコンサルタント実務未経験の私(業務を知らない私)がそこで最初に感じたことは「お客様が言っていることはSAPのこの機能のことだな。この機能を提案すればお客様の課題は解決できるな。」と解が出てきて、業務経験はなかったですがSAPの機能をしっかりと理解していればお客様が言っていることは理解できると思いました。

(私は社会人になって最初は金融系の会社で経理を7年しましたが、その後は学校の先生をずっとしていました。物を買ったり、作ったり、売ったりという経験は全くなしです。)


それから今まで10年くらいコンサルタントをしていますが、どのお客様からも「廣田さんは業務を知らないから話にならない」とか、「SAPの機能をしっかり提案してください」などとは言われたことがありません。

どのお客様からも「最適なSAPの機能を紹介いただいてよかったです」という評価をいただき、何度もコンサルタントとしてリピートをいただいています。


私はこの業界で多くの人が言っている「新人は業務を知らないからコンサルタントにはなれない」という壁は壊せると思っています。

業務を知らなくても、SAPの機能を理解するときに業務を想像しながら機能を理解していくことでなぜこの機能がこのような流れになっているのか、どうしてここでこういった値を入れるのか、という1つ1つをしっかりと掘り下げて理解するという学習法をとれば業務経験がなくてもコンサルタントになれるという事を体現しました。


ECHを起業してから多くの社員に私が考える学習法で指導し、業務を知らなくても2年あればコンサルタントとして現場で働けるという事例を積み重ねてきました。


SAP業界に入ってきた新人が3年、5年といつまでもプログラマしかできないという状況をECHは変えるというのが私の思いです。

ECHに来れば2年でコンサルタントとしての仕事につけるという実績をこれからも積み重ね、業界の中で他社ができない、またできないことが当たり前と思われていることに風穴を開け、多くのやる気ある人にコンサルタントになってほしいと思っています。


現場でよくアドオン開発という状況を見ますが、私はアドオン開発した半分以上はSAPの標準機能で対応できると思いますし、すでにSAPを導入しているお客様のアドオンを見たときにどうして標準機能を使わなかったのだろうと思う場面によく出くわします。


標準機能を駆使して、完全にお客様の要望は満たせなくても、少しExcelなどの外部ツールを使えばやりたいことができる状況に持っていくことが本来の私たちの役割です。

ERPの本質はBPR(自分たちの業務のやり方を変えて標準化する)です。

ITシステムの運用コストを下げ、安定化を図り、標準化によって誰でも少しの教育で使うことができるシステムを実現するためにERPはあるのです。


ERPに機能が不足していて、どうしてもアドオン開発をしないと業務が回らないといった場合は仕方ない面もありまするが、お客様のこだわりやわがままを実現するためにアドオンを使うということはERPを使うということの本質から外れています。

こういった事を踏まえて、お客様の課題に対してSAPの標準機能を駆使しながら業務を回してあげるのがITコンサルの役割です。

こういった人材がそろった会社を作るのが私のやりたいことです。


2021/6/14


2021年6月3日木曜日

保守・教育事業の現状について

今回は当社が今年度新たに創設した保守・教育部の現状について書いてみます。


当社が保守事業に力を入れる目的は、新たな収益の柱を育てるという事と付随して多くのメリットがあるためです。

社員数の増加及び会社としての技術ノウハウが溜まってきたことにより新たな事業へ進むことができるようになりました。

企業は複数の事業で収益を上げることで安定した経営を行うことができます。

今回のような新型コロナ環境で1つの事業が行き詰ったときに、他に収益を上げる事業を持っておくことで安定した経営が行えます。


付随したメリットとしては、経験値のある先輩コンサルが新人に対して保守業務を通して現場業務を教えるという形をとることができます。

そして、社員がいつもプロジェクト現場へ出て働くだけでなく、その時々の社員の生活環境に合わせた働き方を用意するという意味合いもあります。

例えば子育て中、親の介護、自身の健康問題など、様々な理由でプロジェクト現場での業務が難しくなった場合、ECH事務所で行う保守業務は複数人数で業務にあたることで業務負荷を下げ、また在宅勤務での業務遂行が行いやすい環境を用意できます。


あと、教育ビジネスを併用して行う組織にしたのは、新人など新たな技術スキルを身につけたい社員が保守業務を通して実務スキルをつける中、基礎となる技術は体系立てたカリキュラムによる教育を行う必要があるからです。

その一連のカリキュラムは、教育ビジネスの講師をすることでしっかりとした理解ができ、現場へ出てもお客様に対し論理的でわかりやすい説明ができる力を身につけることができます。


保守事業の現状は、現在契約中のお客様の保守の継続と新たな保守契約先を探している状況です。

今現在保守として契約及び引合中のお客様は複数社あります。

保守を受注した場合、その業務を行う社内体制を構築しなくてはいけませんが、現在の保守・教育部の所属メンバで保守と教育事業を行っていきます。

今は5月から始まったABAP新人研修が行われており、所属メンバ全員とパートナでその実施を行っています。

ABAP新人研修は9月まではあるので、その後に所属メンバがかかわる保守事業の割合を増やし、保守事業の更なる推進を行っていく予定です。


保守事業は、アプリ及びベーシスなど多岐に渡りお客様の課題に対応することとなるため、担当する社員も多岐に渡る技術スキルが求められます。

事業の立ち上げ時はお客様もまだ多くないため多数の専任社員を配置することはできませんが、任命した専任社員と共に、専任社員で解決できない問題については現在他のプロジェクトに出ている社員の協力を得ながらお客様の課題解決を行っていきます。

将来的には、保守担当として専任で社員を多数所属させたいと思っています。


また、社内ノウハウが溜まってくれば自社でEPRテンプレートやツールなどの開発にも事業幅を広げていければと思っています。

具体的な数値目標も必要と思っており、数値目標の設定についても検討しています。


教育事業については、ECHが業界の中で特異性を出すことのできる強みとなっているので引き続き事業の拡大を進めていきます。

企業は、選択と集中戦略、特定の分野で1位になることができれば規模に影響されることなく安定した経営ができるようになります。


ECHにはコンサルティング能力と共に、教育ビジネスを行う力があります。

ただシステムを導入するのではなく、お客様の社員教育まで引き受けることで、本来お客様が期待している適切なコストで自社に運用ノウハウが溜まるシステム導入形態を提供できます。


私たちの業界では、お客様側にシステムに関する知見がないため導入ベンダの言いなりになって高いコストを払っているという思いを持ったお客様が多数います。

そのようなお客様へ、システムの導入と同時に社員教育までを提供することで、同業他社にはできない優位性を持って事業を行うことができます。


現在は、MM,PP,SD,FI,CO,PS,ABAPなどの分野で教育ができるようになっていますが、事業部の中では現在講師ができる専任社員はまだ不足しています。

受注は多くいただいているので、その時の受注内容によってソリューション部の社員の一時的な応援や、パートナ会社の協力も受けながら今後も教育ビジネスの拡大を進めていきます。


教育ビジネスの事業戦略も、保守事業戦略と合わせ立案していきます。


2021/6/3


2021年5月26日水曜日

人との出会い

今回は人との出会いについて書いてみます。


私はいまとても幸せな人生を生きてます。

毎日が楽しく、健康で、年齢は重ねてきましたがまだまだやりたいことがたくさんあります。


改めて、どうしてそういった気分になれているのかを考えてみました。

そこにあるのは人との出会いでした。

自分が何かがんばって多くのものを得たから幸せというのではなく、自分の人生で出会った人から与えてもらうものがとても多いから幸せを感じています。


社員の皆さんからは、人の成長を目の前で見させていただき、

妻からは、安らぎを感じる家族と安心をもらい、

子供からは、無償の愛を感じ、

友人からは、仕事などで多くの刺激を受けています。


その中でも今特に思うのは、自分とは違った人生を送ってきた人との出会いから学ぶことに刺激がとても多いということです。


私はこの3年間、日経の経営塾で学んでいます。

そこでは、多くの人との出会いがあります。

その出会いを通して、私だけでは思いが行かなかったであろう事柄に気づくことがたくさんありました。


資源エネルギーに関わる仕事をしている人から、原子力、火力、風力などが地球環境に与える影響といま私たちが何をしなくてはいけないかという事。


飲食業界で働いている人からは、新型コロナ環境でどのようにがんばってやっているかを聞く中で、企業の発展・成長、集中と選択、イノベーションといった企業経営において重要な事柄や危機管理の重要性を学びました。


海外でビジネスをやっている人からは、海外での仕事のやり方を聞くことで新たな会社経営の手法を学んだり、国が違えば文化が違い、働き方が違うといった、海外人材を活用する上で気をつけないといけないことを知りました。


介護事業を経営している人からは、今日本が抱えている高齢化社会にどういった問題があり、今後どのように対処していかないといけないか。


医療法人を経営している人からは、医師不足、看護士不足の問題が今後日本にどのような問題を起こし、その問題に対してどのように対処していかないといけないかなどを知りました。


どれも自分の会社や人生に直接関係することで、これら問題に当事者意識をもって考えることで、将来起こるかもしれない問題に対して早期に対応策を考えておくことができ、今できることを具体的に行うといった行動に結びつきました。

このような多様な事象について具体的な状況を知り、それぞれにおいて自分がこれからやるべきことが明確になることで、日々の仕事や生活に対する熱量となり、私がいま人生を幸せに感じることができている元になっているのだと思います。


今は新型コロナ環境で人との出会いが制限されていますが、今の環境の中でも新たなリモート環境という中で出会いを広げることはできますし、新型コロナ環境が収まったときには異業種の人との出会いができる場に積極的に参加して、みなさんも自分の人生の幅を広げていってください。


2021/5/26


2021年5月19日水曜日

社員研修について

今回は社員研修について書いてみたいと思います。



皆さんは学生時代に国語や社会といった様々な勉強を行ってきました。

そこで得た知識を持って社会へ出てきています。

ただ、そこでの勉強には不足していることがあります。

他者の意見や考え方を理解して多様な考え方を身に付けるという事です。


学生時代に習うことは1つの正解がありその正解を正しく出せるかという事でした。

習うことには全て正解がありました。

しかし、社会人になった今、世の中には正解がないと言った事象が多々あります。


例えば、今の新型コロナ環境でどうすれば感染を止めることができるかや、世界で起こっている宗教を根源とした紛争、多様な考え方がある中で一方の意見が必ずしも正しいと解釈されない場面です。

新型コロナ感染を防ぐために夜の会食を止めろという意見が出てくる反面、経済活動を止めることで貧困による被害者が出てくるという意見、イスラム教では正しいと言われている事が他の宗教では理解されないなど、どちらが正しいと言い切れない事柄が多くあります。

このような「答えが無い問題」にどう対応していくかという力をつけるために広く知識を身に付けることが要求されます。


こういった多様性を持った考え方が社会に出ると必要となりますが、この様な教育は日本ではあまり行われませんでした。

このことに対し、最近「リベラルアーツ」教育が大学などでよく話題になっています。

日本語では「教養教育」と訳すことができるそうですが、これは多くの学校で行われている「専門教育」とは異なり、幅広い教養を身に付けるための教育です。

「一つの正解を求める」のではなく、多様性を理解しながら多面的に物事を見て、理解し、判断できる人材の育成です。


ECHでは今までSAPのスキルに特化した研修などは多く行ってきましたが、多面性を持った人間力といったものについては余り研修としては提示してきませんでした。


今年度からは、社会で起こる多くのことや職場で起こる出来事に、一方向からの物の見方をするのではなく、多面的に物事を見て、人から言われたことをそのまま鵜呑みにすることなく、自分で考えその背景や事象を理解できる人材を育成したいと考えています。

一言で表すと人間力の育成です。


相手の立場に立って物事を考える力や、考え方に多様性を持ち、それぞれの人が持つ価値観の違いを理解し、他者との会話力を磨く研修などを社員の皆さんには受けていただきます。


社会は人と人とのかかわりで成り立っています。

私たちが行っているコンサルティングという仕事は特にお客様との良好な関係を築き、お客様の立場を理解したうえで最適な解を提供できなければいけません。


SAPの技術力のみを身に付けるのではなく、人間力を身に付けて、他者の行動を理解し、他者とどのようにかかわっていけば良好な人間関係が築けるかを研修を通して学んで欲しいと思います。


2021/5/19


2021年5月12日水曜日

仕事場でのコミュニケーションについて

今回は職場でのコミュニケーションについて書いてみます。


私が社会人になってまだ年数が経たない時ですが、私は元来人へ物を頼むことが苦手な性格でした。

何か人へ物を頼もうと思ったときに、「相手がこの依頼で大変な思いをすると悪いな」や「依頼を断られたらどうしよう」など、頼む前から色々と自分の中で思いが出てきてなかなか人へ依頼することがスムーズにできませんでした。


しかし職場で仕事をするとなると人との協力で仕事は進めていくことが多く、人へ仕事を依頼しないと仕事自体が回らなくなることが多くなりました。

また、今のITコンサルタントという仕事についてからも、プロジェクトをうまく進めるためにはお客様が通常業務で忙しくしている中、SAPシステムを導入するための会議に出てきてもらったり、システム導入に必要なテスト作業などを依頼しないといけない立場になりました。


色々と試行錯誤を重ねながら今はプロジェクト現場でお客様から、「廣田さんから言われると何となくやろうかなという気分になってくるのですよね」と言われることがあります。


私がいつも心がけていることは「言い切り方の表現はしない」という事です。


例えば相手に何かして欲しいときに「何々をしてください」や「何々をしましたか」という風な言い切り方の語尾ではなくて、「何々をしていただけると良いのですがどうでしょうか」という表現を使うようにしています。

この文章にどういった私の工夫が含まれているかというと、行動の決定権を相手に持たせるという事です。

相手にして欲しいから「してください」ではなく、相手が「する/しないの決定権は持っていて、今回はどうしますか」と相手が自分で決めることができるという形の表現にします。


本来相手がしなくてはいけないことの場合、こちらから「してください」と言わなくても、「どうしますか?しますか?しませんか?」と相手に聞くと、殆どの場合「します」という返事が返ってきます。

そうすると、相手も自分がすると決めたのでスムーズに動いてくれます。

人は感情で動きますので、人から言われてすると「あの人は直ぐに命令するから」などといった印象を持たれてしまいますが、自分からすると決めたときは自発的に動いてくれます。


同じ仕事をするにしても、お互いに気持ちよく仕事ができると毎日の仕事が楽しくなります。

また、お客様と仕事上のみの付き合いでなく、自分の人生の友として付き合っていけるような出会いもあります。


私が今親しくしている友人は、学生時代の友、新卒で入社したときの同期、転職後の職場の同僚、今のプロジェクト現場で知り合ったお客様です。

SAPシステムの導入で知り合った方々とは、殆どの現場で今でも付き合いがあります。

何かあれば気軽に私に連絡をいただけますし、また私の会社で行っているイベントなどにもよく来ていただけます。

中には、私的なお付き合いで一緒にゴルフへ行ったり旅行へ行くような間柄になった人もいます。


自分の人生を振り返ったとき、家族とはまた違ったやすらぎを感じることができる友人はとても大事な人です。

家族にはできないような人生相談事や、自分がちょっと気弱になったときに励ましをもらえたり、お金では買えない関係としてとても自分の人生を豊かにしてくれます。


学生を卒業してから、新たな人との出会いは職場となります。

そこで出会う人と良好なコミュニケーションを取ることで仕事をうまく運び、時にはとても自分と感性の合う人との出会いがあります。

今後の人生の多くの時間を占める職場でのコミュニケーションを大事にしていってください。


2021/5/12


2021年4月27日火曜日

社会人と勉強

今日は社会人と勉強について書いてみます。


私は以前から不思議に思っていることがあります。


「なぜ社会人になると勉強をしない人が増えるのだろう?」


みんな学生の時は大なり小なり日々家で宿題をしたり、試験前は夜遅くまで勉強をしていたと思います。

学生の時の勉強は「これって何に役立つのだろう」という漠然とした思いを持って、何か明確な目的を持った人以外は、周りからやりなさいと言われていたのでやっていたという人が多いと思います。


それが社会人になると途端に勉強から縁遠くなります。

社会人になることで先生という存在が無くなり、親も勉強という言葉を発しなくなります。

他者からの圧力が無くなるので勉強をしなくなるという状態の様です。


私は社会人になってからコンピュータに出会い、「これは面白そうだ。もっと知りたい」という強い欲求が出てきて、仕事だからという思いではなく、自分が興味があるのでもっと知りたいという気持ちからコンピュータの勉強を始めました。

それが仕事にも直接関係したので仕事の評価が上がり、給与も上がったという経験をしました。

そこで私が思ったのは、社会人は勉強をするとそのまま給与に直結して成果が表れるという事です。


正直、私は学生の頃は余り勉強はしていませんでした。

友達と遊ぶことが楽しくて受験勉強に集中できず希望する大学には入れませんでした。

学生の時はみんなが勉強しているのでかなりの勉強が必要でした。

1日1時間など勉強してもあまり人よりも成績は良くならず、周りを見ていると昼間から勉強しているので7時間や12時間以上勉強している人がいました。

私は1時間ですらできなかったので当然追いつくことなどできず、希望する進路には行けませんでした。


しかし、社会人になってから勉強と自分の評価・給与が直接結び付くことに気づき、毎日の行動に勉強を取り入れていきました。

社会に出てみると、社会人の多くはあまり勉強しないので、私が勉強の大事さに気づき1日1時間勉強しだすと、途端に人より知識量が増え、他者からの評価も上がりました。

学校の勉強との大きな違いは、学校の勉強は英語や世界史、数学などといった既に出来上がっている情報をいかに多く覚えるかが他者との差別化になり、中学・高校といった数年をかけて覚えてきた情報量が評価となります。

社会人になると、特にIT系の場合は日々技術は進歩しており新しいことが次から次に出てきます。

そういった中で新たに出てきたことを覚えることとなりますので、自分の過去は関係なく、いまどれだけ勉強しているかで優位性を持つことができます。


社会人になって1日1時間だけでも毎日勉強するだけで、1年間で365時間、約46日、平日で換算すると2か月ほどになり、自分の社会人としての生き方、周りからの評価が大きく変わります。


今既に勉強を日課としてやっている人もいると思います。

その行動は必ず、将来を豊かな人生、楽しい人生へと導いてくれます。


今という時間を大切にして、日々知識の積み重ねがいかに自分の人生を豊かにしてくれるかを思いながら過ごしてください。

私は人生は平等だと思っています。

苦労する量はみんな同じです。


今、楽をすると、将来苦労します。

今、苦労すると、将来楽できます。


将来の自分、将来の家族を思い、豊かな人生が送れるよう毎日を大切に過ごしてください。

日本はもうすぐゴールデンウイークです。

この連休を有意義に過ごしてください。


2021/4/27


2021年4月21日水曜日

1か月リフレッシュ

今回は「1か月リフレッシュ」について書いてみます。


今ECHでは、プロジェクト現場へ長く入っていた社員がプロジェクトを終え、新たなプロジェクトへ入るタイミングで1か月のリフレッシュ期間を推奨しています。


1か月のリフレッシュ期間で何を推奨しているかというと、2週間程度の休暇と2週間程度のスキルアップです。


プロジェクト現場へ入っているとなかなか有休も取りづらく、まとまった休みを取っての心身のリフレッシュや、家族と一緒の数泊の旅行などがしづらい環境にあります。

私が家族を持ち、ある程度自分で仕事がコントロールできるようになったとき思ったのは、家族と1週間一緒に旅行に行ければ楽しいなと思いました。

それからは、自分の仕事が切れるタイミングで、子供の学校の休みなどをうまく合わせ(時には、勉強に支障のない程度に学校を休ませて)ながら土日を合わせた1週間程度の休みを取って旅行へ行きました。

これだけの時間があると、沖縄や北海道、またハワイやアメリカといった遠いところまで行くことができます。

家族と一緒に旅行という形で数日を過ごすと、とても良い思い出になり、また子供がいる家庭では、子供が大きくなるとなかなか一緒に過ごす時間が少なくなるので家族で一緒に行動する時間はとても貴重な思い出となります。

親が健在の方は、体が自由に動ける今の時期を大切にして旅行などへ行ってもらうのも良いと思います。


仕事ばかりで家族と過ごす時間が無いといった事にならないように「1か月リフレッシュ」をうまく使ってもらえればと思っています。


また、私たちの仕事は知識をお客様へ提供する仕事です。

知識量がお客様の満足度を大きく左右します。

プロジェクト現場などへ出ているとなかなか自分の知識を溜めるための時間がとりづらく、どうしても日々の仕事に追われ時間が流れてしまいます。

仕事をやっていると徐々に知識は増えては行きますが、私たちが扱っているSAPシステムは機能がとても多く、合わせてお客様の業務に関する知識も必要です。

現場でSAPシステムの機能を知ると共に、製造業、食品業、運輸業などといった様々な業種業態に関する知識を知っておかないといけません。

そういった業務知識を現場だけで知ろうとすると、5年、10年という経験を必要とします。

ただ、そういった知識が長い年月をかけないと得られないかというと全ての面においてそうではなく、日々の新聞記事で得られる情報や、業種別の本などを読むことでも業務知識を得ることができます。

また、まとまった時間を利用して、ロジスティックス系であれば中小企業診断士の資格やロジスティクス・オペレーションなどの資格や、会計系であれば日商簿記検定や税務検定など、ベーシス系であればOSやデータベースの資格などの勉強があります。

これら資格試験はどの業種にも当てはまる広い知識として役立つので、長期の休みに集中して勉強するということが将来の自分を助けてくれます。


リフレッシュ期間の内の2週間は、自分が担当しているSAPシステムの分野での更なる機能の深堀や、別の新しいSAPシステム分野への足掛かりとしての学習、社会人としての人間力・リーダシップなどを磨くための外部研修を受講するなど有意義な時間として使ってもらえればと思っています。


2週間の有給休暇と2週間のスキルアップ期間を家族サービスや自分のスキルアップに使う事は、仕事に追われいつの間にか時間が過ぎているということにならないよう、思い返すことのできる楽しい思い出を作り、将来の自分のために時間を使うといった有意義な時間の使い方となります。


今の現場が変わるタイミングで1か月リフレッシュをうまく使ってもらい、また、1つの現場参加の期間が長期にわたっている社員は、個別に相談してもらうことでうまく1か月リフレッシュ相当のことができるようにしたいと思っています。

有休があまりない人も個別に相談してくれればと思っています。


ECHにいることで自分の人生が豊かになったという実感を得てもらうために1か月リフレッシュを会社のしくみとして根付かせて行きます。


2021/4/20


2021年4月14日水曜日

オンリーワン

今回は「オンリーワン」について書いてみます。


世の中で成功するためにナンバーワンになれと言いますが、オンリーワンという言葉も一時期良く使われました。


私は会社経営をするにあたりこのオンリーワンにこだわりを持っています。


世の中でうまく行っているビジネスや儲かっているビジネスを見て真似をすると最初の立ち上がりはうまく行きます。

しかし、自分が苦労せずにできることは他者もできるということです。

一次的に潤っていても、必ず価格競争などが起こり時間や体力を使った競争へと流れていきます。

この場合、成功しようと思うと労働時間を長く使ったり、資金力を使った囲い込みを行うなどといった思い切った投資をしないとなかなかうまく行きません。


私は他社と争いながら、勝ち負けといった分野でビジネスをやりたいとは思いませんでした。

私にしかできない事、オンリーワン戦略で他社が真似できないことに力を入れていきました。


他社が真似をしないことをするのが当然良いのですが、他社がしないというのは、やらないのではなく、やれないといった場合が多いです。

ノウハウが無いや、好きでない、ここで踏ん張ってというときにがんばれる熱意がないことからやれないといった事になります。


ECHが業界の中で参入しやすい開発に手を付けず、コンサルタントに特化してビジネスを行ってきたのはオンリーワンを目指したからです。

単なる派遣業ではなく、自社で社員を育てコンサルタントとしてお客様へ行くという形にこだわったのもオンリーワンだからです。


どの会社もコンサルタントの育成は難しく、資金力のある会社がコンサルタント分野を行うといった業界です。

資金力のない中小企業はどうしても開発分野の業務に流れます。

資金力がある大手は大量に採用を繰り返しながら仕事ができる社員を増やします。

小規模な会社は大量採用はできないので、業務コンサルタントとしての領域にはなかなか入れず、開発系の仕事をメインにして社員を採用します。

そして、5年以上の年月を経てやっとコンサルタントに近い仕事ができる人がいたり、またはずっと開発系の仕事ばかりをするといった形の会社が多いです。


業務コンサルタントを育成するためには、社内で数か月に渡り教育を行う必要があり、教育のための教材やシステムも必要です。

その間は採用した社員は売上を上げないので、将来に対しての投資という熱意を持つ会社でないとできないことです。

また、資金力があっても教育ノウハウを持つ会社でないとコンサルタントの育成はできません。

いま、大手の同業者がECHへ教育を依頼してくるのは教育ノウハウを持たないからです。

E-LearningやSAPシステムはお金を出せば入手できますが、その教材をどう使っていけばよいかが分からず、社員の努力に任せているといった状況が多いです。


コンサルタント育成には、社員の成長を信じて教育投資を行い、教育環境整備への投資も積極的に行うことが必要です。


他社がなかなかできない教育ノウハウの蓄積や人に対する投資をECHは今後も大事なこととして行っていきます。


PS.

1つ私が記憶に残っている話を書きます。

「人生が変わる発想力」という本で見た話です。

ある靴メーカーが事業拡大の可能性を探るため、2人のマーケティング担当者をアフリカに派遣しました。

一人目は「絶望的な状況です。靴を履いている人間は一人もいません」という電報を送ってきました。

ところが二人目は勝利を宣言するかのようなメッセージを送ってきたのです。

「すばらしいビジネスチャンスです。誰も靴を持っていません」


2021/04/14


2021年4月5日月曜日

シニアコンサルの働き方

今回は私が目指すシニアコンサルの働き方について書いてみます。


私たちが働いているITコンサルタント業界はスキルレベルで3つの階層に分けることができます。

ジュニアコンサル、ミドルコンサル、シニアコンサルです。

それぞれの大まかなスキルレベルは下記のとおりです。

1,ジュニアコンサル

 上位コンサルの指示に従ってSAPカスタマイズ・テストができる。

2,ミドルコンサル

 お客様の業務要件を聞き取り、SAPが持つ適切な機能を提案・実装できる。

3,シニアコンサル

 BPRを行いながら他社事例などを提示し適切な業務の流れを示し、SAPを動作させるにあたり下位コンサルに適切な指示ができる。

 BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)


シニアコンサルは、様々なお客様の業務を理解して、今行っている業務の流れが効率的でないと思うときには他社事例などを提示しながらお客様が今行っている業務の流れを適切なものへ変更提案したり、その業務をSAPシステムで動かすにあたり、将来に渡り永続的に使えコストバランスの良い機能を提案・導入します。

その導入にあたっては下位コンサルへ、SAPのどの機能、場合によっては複数の機能を提示することで解決を図るなどの指示を行い、下位コンサルがカスタマイズ・テストなどを行うときのアドバイスを行います。


ここでの特徴は、シニアコンサル自身がカスタマイズを行ったりテストを行う事はしないという事です。

シニアコンサルの持つ時間は1日24時間です。

その限られた時間を有効に使うために、他のコンサルでできることは任せ、シニアコンサルでないとできないことに仕事を絞って自分の持つ時間を有効に使います。

これにより1人のシニアコンサルがサービスできるお客様の数を増やすことができ、多くのお客様に素晴らしいシステムの構築ができるようになります。


よって、シニアコンサルは、お客様の業務要件を聞き、その業務を処理するためのSAP機能を選別し、決定した機能を下位コンサルへ導入指示します。

また、同時に複数のお客様へ対してサービス提供を行います。


今回ECHでは組織変更を行いました。

新たに設置した職責に「プロジェクトサポートリーダ」があります。

この職責はシニアコンサルとしての立場で下記のような役割を持ってほしいと思い設置しました。



社員の皆さんは様々な現場へ入り、SAPシステムの導入を行います。

現場では、経験不足、技術不足などから迷うことがあります。

その時に「プロジェクトサポートリーダ」が皆さんと会話しながら、皆さんの現場の業務がスムーズにいくよう活動します。


私はこの3年、上記のような活動がSAP業界で実際にできるものか試してきました。

私自身はプロジェクトを複数かけ持ちし、1つ1つのプロジェクトには0.2~0.3人月(月に4~6日)の作業時間を取り、一緒に入るまだ経験の少ないメンバには1.0人月入っていただき、私がお客様との業務要件整理を行う中、使うSAP機能を定め、そのカスタマイズ・テストは一緒に入ったメンバが行うという形です。

今現在もその試みは続けており、今は3つのSAP導入プロジェクトに関わっています。


この仕組みの良いところは、シニアコンサルの効率的な活動と共に、一緒に入るメンバコンサルの成長を支えることができます。

お客様とのやり取りをメンバコンサルへ見せることで、業務経験の少ないコンサルが、お客様と業務要件を詰めるときにはどのように進めていけばよいかを実際に見ることができ、SAPが持つ複雑な機能にどのようなものがあり、どういった使い方をすればよいか、マニュアルに載った使い方だけではなく、実務で使う上での応用的な使い方を見せ伝えることができます。


結果、シニアコンサルは9時~18時といった定時の中で、多くの成果を上げることができ、メンバコンサルはテキストでは学ぶことができない業務をベースとしたSAP機能の理解ができます。


また、シニアコンサルは経験値を必要としますのでどうしても年齢は高くなります。

年齢は体力という問題を同時に抱えていきます。

深夜まで仕事をすると、翌日の頭の働きに影響し、複雑な業務要件を理解・解決するときに時間を要してしまうといった悪循環が始まります。

シニアコンサルは毎日すっきりとした頭で考えるという体制を維持するために残業をすべきではありません。

私はSAPプロジェクトの仕事では残業はしないようにしています。

18時以降の時間は、経営に関する仕事、自分の人生を豊かに(技能アップや趣味など)するための時間として使っています。


ECHのシニアコンサルには全員上記のような働き方になってほしいと思っています。

PS.
今日仕事の帰りに慶応商店街通りを通っていましたらまた先日出会ったリンゴを売っている方に出会いました。
一人暮らしなので今日はリンゴ3つを買って帰りました。

2012/4/5


2021年3月31日水曜日

売上目標がない理由

今回は、ECHには売上目標がない理由について書いてみます。


ECHには、個人やグループに対して売上目標といったものがありません。

「あなたは今年度は1,000万円売り上げてください」や、「あなたたちのグループは5,000万円売り上げてください」といったものです。

これは、ECH起業の最初からありませんでした。


一般的にはどの会社にも売上目標があります。

その目標に対して毎月実績を比較して、うまく行っているやもっと頑張ろうといった掛け声をかけます。

この仕組みが悪いとは思いません。

私も社長をしている会社が変われば売上目標を立てていると思います。

なぜECHに売上目標が無いかというと、会社を興した目的が「人を育て社会に貢献する」だからです。

当然、会社は利益が無いとやっていけません。

利益がある事は前提として、人を育て社会に貢献します。

では売上目標がないのにどうして起業してから毎期利益が出ており、無借金経営が続けられているかというと、1人1人の社員が能力を伸ばせば必ずお客様は仕事を依頼してくれますし、適切な対価を払ってくれます。

強い営業力と、お客様へ良いサービスを提供する個々の社員の能力の高さから継続した利益を上げています。


多くの企業は、個人やグループに売上目標を与えることで、個人の頑張りや成長を引き出そうとしています。

ECHはここが違います。

1人1人の社員へなぜ能力を伸ばさないといけないか、伸ばすとどういった良いことがあるかを伝え、社員が持つ能力が引き出せるよう様々な仕組みを用意して自発的に成長していく会社風土を作っているのです。


ただ、この仕組みをどの会社もできるということではありません。

世の中には、仕事をせず、目立たないようにして会社にぶら下がるといった社員もいます。

このような社員がいると「売上目標」を立てるという形になります。

ECHの社員は全員が自分の能力を伸ばすことに積極的で、会社から強制的な何かをしなくても自分から能力を伸ばすので売上目標がありません。


なお、ECHが全く利益の管理をしていないわけではありません。

半期に一度、社員1人1人の能力を経営層で分析し、適切な成長ができているかを見ながら、社員の成長に合わせて個々に対応をしています。

また、経営情報として、社員1人1人の収支管理を行っており、1人1人が赤字でなければ全体として利益はでるという形で経営を行っています。


一般的な会社が、トップダウンで予定獲得利益を決めて、そこから売上目標を社員へ割り振るのに対して、ECH はボトムアップで、社員1人1人の適切な成長と売上・利益額を見て経営を行っています。


周りの仲間を見ていただくと明らかですが、どの社員も光る部分を持っており、会社にぶら下がっているような社員は一人もいません。

これは、社風から来るものです。

私はECHへ入社を希望する社員の面接時に必ず言っていることがあります。


それは、「ECHに入社すると、最初の1年間は仕事が終わった後や週末の休みに自分で勉強しないと会社について来れないですよ。もしできないようであればECHには入社しない方が良いです。入社して自分で勉強ができない人は自然と居ずらくなってやめています。自分を成長させようと思っている人にはECHはとても良い会社ですが、会社にぶら下がっていれば給与がもらえると思っている人にとってはとても居心地の悪い会社ですよ。」と言っています。


これからも1人1人の社員の成長を最重要項目として、同時に利益が上がるこの仕組みを更に磨いていきます。


2021/3/31


2021年3月23日火曜日

新型コロナ環境で改めて思ったこと

今回は新型コロナ環境で改めて思ったことについて書いてみます。


1年以上に渡り社会は新型コロナによる大きな影響を受けています。

テレビのニュースやワイドショーで発せられることは毎日新型コロナに関する事ばかりです。

この未曽有の出来事から最近特に思うことが2つあります。

1つは「会社の永続に必要なもの」、もう1つは「社会の一員」です。


会社は社会から必要とされないと残っていけません。

今社会では、観光業、旅客運送業、外食産業は致命的な打撃を受けています。

独力では生き残れないので国から支援を受けたり、他の会社と提携して資本援助を受けたりしています。

私たちがやっているITコンサルタントという業種も今は社会から必要とされていますが、将来何が起こるかわからないという事を考えたとき、例えば量子コンピュータによるAIシステムが開発され、ITコンサルタントの仕事の一部または全てを変わって行うといった事が起きないとも限りません。


しかし、今のECHを見たとき、将来どのようなことが起こっても必ず生き残っていけるという自信があります。

これは人を育てるという事です。

経営の神様と言われるパナソニック創業者 松下幸之助さんが言った事として、「まだ会社が小さかったころ、従業員に、『お得意先に行って、きみのところは何をつくっているのかと尋ねられたら、松下電器は人をつくっています。電気製品もつくっていますが、その前にまず人をつくっているのですと答えなさい』」と言ったそうです。

私はその通りと思います。

会社がどのような仕事をしていたとしても、人が育っていれば、また人を育てることができる会社であれば、社会環境がどのように変わってもその時々の要求に応え、会社は永続的に存続できると思います。


今ECHはITコンサルタントを育てて社会へ貢献をしていますが、今後どのように社会が変わっても、その時に必要とされる分野の知識を社員が身につけて生きていけるといった会社作りを続けていきます。


新型コロナで大きな打撃を受けた航空会社は社員を介護分野などへ出向させることで生き残りを図っています。

一方、「いもとのWi-Fi」で急激に業績を伸ばしたエクスコムグローバルは、この新型コロナ環境で海外旅行がなくなり売り上げの90%がなくなったそうです。

そこでどうすればよいかと思い、社会から必要とされている仕事を考えたとき全く異分野のPCR検査をやろうと思いつきました。

全社員一環となってPCR検査について学び、機材の手配、使い方、ノウハウを習得して、異業種でありながらPCR検査をやれるようになり、今十分な収益を上げています。

どこの会社でもできることではないと思います。

やはり普段から社員が成長する環境を整え、それぞれの社員がいつも能力向上を進めていたからだと思います。


次に、もう1つの「社会の一員」について思っていることは、

先日会社からの帰りに、路上で軽自動車の荷台部分にリンゴとそのリンゴから作ったジュースを乗せて売っている若い夫婦風の人を見かけました。

奥さんとみられる人が通る人に声をかけながら一生懸命リンゴを売っていました。

私は歩きながら近づいて行っていたので様子を見ていると、張っていたポスターから青森産のリンゴを東京で売っている様でした。

ただ、通りがかる人はあまり夫婦を気にする風でなく素通りする人がほとんどでした。


その場所に着いたとき、私もなんとなく気にはなりましたがリンゴを買う事になんとなく恥ずかしさを感じて一度素通りをしました。

そして歩きながら思いました。

「私はたまたま人の縁でITコンサルという分野を知り、その仕事をしていたから今の新型コロナ環境でも影響を受けずにやれているが、何かの縁でリンゴと出会っていたらリンゴを売っていたかもしれないな。」とふと思いました。

リンゴを売っている夫婦も何かの縁でリンゴを売っていて、新型コロナ環境がなければ普通に生活できていたのではないかと思います。


今ここで素通りすると二度とこの夫婦に会うことはないなと思うと、リンゴを買いたいという気持ちが急に強く出てきて引き返してリンゴを買いました。

その時に若い夫と少し話ができたのですが、どうしてこの場所でリンゴを売っているのですかと尋ねると、「世田谷に店舗がありそこでリンゴを売っているのですが配達で田町に来ました。いまの新型コロナ環境ではなかなかリンゴも売れず、このままだとリンゴが残ってしまうので路上販売をしているのです。」という事でした。


私たちは社会の中で生きています。

よい巡り合わせでうまくいっている人もいれば、環境の変化からうまくいかず苦しんでいる人もいます。

私たちはよい巡り合わせでうまくいっているグループに入っています。

社会の一員として、できることを1つ1つやっていきたいと思います。


2021/3/23


2021年3月17日水曜日

年代ごとの仕事を振り返ってみて 40代から

今回は「年代ごとの仕事を振り返ってみて」の続きについて書いてみます。


40代になるとサラリーマンを辞め、起業した会社をいかにうまくやっていくかといった時期になります。

起業した当初はとにかく仕事をもらわないと給与が出てこないといった状況になりますので、週末に休むなどといった事は考えることができず、仕事があればすべて請けて行うといった状況となりました。

仕事をしすぎて入院をしたという経験があったので無理はしないようにとは思っていたのですが、仕事が目の前にでてくると、その仕事を精いっぱいやってお客様に喜んでいただきリピートにつなげていくという思いから仕事ばかりしていました。


起業する前までは、仕事は自然と来るものと思っていましたので仕事に対する姿勢は「質の良い仕事をすればよい」と思っていましたが、自分が営業をして仕事をとってきてその仕事をするという形になると、仕事をいかにリピートしていただけるかという視点で日々の仕事を考えるようになりました。

それは、自分がいくら良いと思っている仕事の内容でも、それがお客様にとって本当に良いものであるかという視点が必要ということです。


質の良い仕事をしようとするとどうしても時間そしてお金がかかってしまいます。

しかしお客様は納期を重視していて、質はある程度あればよいので急いで納品して欲しいといった要望を持っていたり、また、質は少し位低くても良いので価格を下げて欲しいといったお客様それぞれの事情、重視する視点が違うという事に気づきました。


現在、ERPシステムを導入する立場で仕事にかかわっていますが、その時の経験がとても役立っています。

お客様にとって良いものを自分で判断してシステム導入をするのではなく、システムの質、納期、かかる費用、それらをお客様へ選択肢として提示して、お客様の現状をしっかりと理解したうえでバランスよく提案することが私たちに本来求められているものであるということが本当の意味で理解できるようになりました。

この姿勢が、私が今までかかわってきたお客様から繰返し仕事をいただけているという現状につながっていると思います。


当時の自分に声をかけるとすると、「質の良いものが必ずしもお客様にとって良いものではなく、お客様の現状をしっかりと理解して、納期・費用・使い勝手のバランスを考えた本当の意味でのお客様にとって役立つシステムの導入をすることが素晴らしい仕事である。」と応援します


50代は、会社を大きくしてより多くの人の人生にかかわることができればと思う気持ちが強くなってきました。

それまでは自分の能力を上げることがとても楽しく、毎日新たなことを覚えていました。

休みなく仕事をしてもとても楽しい時期でした。

それが、社員が増えてくると本来自分がやりたかった「人を育て社会に貢献する」という事ができるようになりました。

世の中で自分の能力を上げていきたいと思っている人に私が今まで学んできた技術や知識の習得方法などを伝えて、その人の人生がより豊かなものになればという思いが実現できるようになりました。


自分がどんなに働いても、自分の時間は24時間しかなく、その時間で何かをしてあげることができるお客様の数も限られてきます。

また、自分の体力、そして家族とのつながりを考えると、いつまでも自分が忙しく働くといった事を続けることが良いことではないということに気づきました。

私自身がお客様へサービスを提供することも楽しいのですが、私が知りえたことを多くの社員へ伝え、その社員がお客様へサービスを提供することで、私の会社が社会へより多くの貢献ができるようになるという思いから、人の育成に力を入れるようになってきました。


当時から新卒の新入社員を採用していましたが、他の同規模の会社からは「新卒社員は即戦力にならないが良く採用していますね」とたびたび言われました。

その時の私の答えは、「社員採用の目的は「人を育て社会へ貢献する」ために行っています。会社なので当然利益はあげないといけないですが、人が育ちながら利益を上げていくといったビジネスモデルの構築に取り組んでいるのです。」と答えていました。


ECHがこの業界で今までやれてきているのは、自社でERPコンサルタントに必要な能力(技術力やコミュニケーション能力)を社員へ教えることができるという力があるからだと思っています。


当時の自分に声をかけるとすると、「自分一人で出来ることは本当に限られている。自分が持つ知識やノウハウを多くの人へ提供して、社会から必要とされる会社を作るためにがんばれ。」と応援します。


これからまた歳を重ね60代となっていきますが、いま考えていることは会社の永続と更なるレベル向上です。

ECHに集まってくれた社員がやりがいのある仕事ができ、持っている能力を存分に発揮しながら人生を豊かに過ごせるような会社づくりをしていきます。

また、SAP業界で他とは違う特徴を持った、会社の大きさではなく1人1人の社員のレベルの高さを誇れ、他社から「ECHの社員なんですね」と一目置かれるような会社にして行きます。


2021/3/17

2021年3月11日木曜日

年代ごとの仕事を振り返ってみて

今回は「年代ごとの仕事を振り返ってみて」について書いてみます。


最近、年齢と共に仕事の内容・質が変わってきたなと特に感じます。


20代の前半は、大学浪人時代の貴重な経験から(貴重な経験はまた別のブログで書きたいと思います)、仕事は会計関係の仕事に就きたいとの思いで就職先を決めました。

新入社員の時は何もわからないので、会社では周りの先輩などを見ながら社会人としての振る舞いや仕事の内容を覚えていきました。

当時はパワハラなどといった言葉は無い時代で、毎日先輩から厳しい指導を受けながら1つ1つ仕事を覚えていきました。

他の部署の人からは「廣田さん、毎日先輩から厳しく言われて大変だね」と声をかけられるくらい厳しい指導でした。

ただ今思い返せば、その時につらい現場から逃げずにやってきたことが今の私の根底にある力強さ(一つのことをやりとげる)につながっていると思います。

当時読んだ本に、「会社の上司が嫌な人でも、会社という組織は必ず異動があるので自分から逃げなくても周りは変わっていく」ということが書いてあり、その言葉が私の助けになったことを今でも覚えています。


当時の自分に声をかけるとすると、「今起こっている周りの事象全てが将来の自分の自信となっていくので逃げずにがんばれよ!」と応援します。


20代後半になると、自分の中に将来は税理士になりたいといった具体的な目標ができて仕事に臨むことができるようになりました。

夜学などへも通いながら、目標に向かって終業後や休みの日も勉強を行いました。

会社の所属は経理部となっていたので、勉強で新たなことを覚えると仕事もより具体的に理解できるようになり、仕事がとてもおもしろく、達成感あるものと感じることができるようになりました。

そのうち、昼は仕事をしているので、夜や週末だけでは勉強の時間が足りないということを感じ始めました。

どうすれば勉強時間を確保できるかを考えていた時、「専門学校の先生」という求人を見つけ、「自分が勉強することで給与がもらえるんだ」ということが魅力となり転職をしました。

そこで私の人生を変える大きな出来事がありました。

マイクロソフトWindowsの発売です。

当時私は経理の先生をしていましたが、会計はコンピュータとの接点が多くそのため情報系の学科で簿記を教えていましたが、周りの先生がコンピュータを操作しているのを見てとても興味が沸き、終業後などにコンピュータを触っているうちにどんどんコンピュータにのめりこんでいき「これはとても面白い」と感じ、私の興味が「経理」から「コンピュータ」へと変わりました。

私は今思うのですが、自分が興味を持ったことにはとことんのめりこむタイプだと思います。

興味を持ったことには時間を忘れていつもそればかりやっているといった状態です。

週末の休みの日や年末年始などの休みもすべてコンピュータを触っていました。


当時の自分に声をかけるとすると、「今おもしろいと思ったことにとことん時間を費やせ。そうすると誰よりもこの分野は良く知っているといった自信が出てくる。1つ自信となるものができると、何事もできるといった自信ができてくる。足りないものがあっても良い、何か1つに秀でるんだ!」と応援します


30代後半になると、勉強すればするほど分かる事が増えて楽しくなり、周りからの視線・評価が変わっていくのが実感できました。

その頃から多くの資格試験にチャレンジするようになりました。

資格試験をとる動機は、自分の得た知識を客観的な評価物としたいということと、履歴書に書けるものを増やして自分の評価を上げたいといったことです。

また、目標を作ることでだらだらと勉強するのではなく、いつ受験するからどういった勉強を行うといった具体的な計画を立てることが自分のモチベーション維持にも役立ちました。

新たな資格試験を受けると決めたときは、まっすぐ自宅には帰らず、毎日マクドナルドで夜の22時くらいまで勉強していました。

勉強はつらいと感じることもありましたが、得た知識がそのまま自分の仕事で使え、知識が増えると周りからの評価が上がっていくことにとてもやりがいと充実した日々を感じていました。

そして、この時に私の人生での大きな出来事が起きました。

脳塞栓による入院です。

朝、目を覚ますと、自分の意識は手をついて起き上がっているのですが、右手を見ると全く動いてなくて、右半身が全く動かないといった状態になっていました。

当時既に結婚していましたので、横にいた妻が私の様子を見てこれはおかしいと思い救急車を呼んでそのまま緊急手術となりました。

後日妻から聞かされたのですが、病院に着いてすぐに医者から「この同意書(手術で何があっても仕方ないですといったような同意書)にサインをしてください。」と言われ、妻は動揺して動けないでいると、医者から立て続けに「今サインしないと旦那さんは死んでしまいますよ」と言われ慌ててサインしたそうです。

手術の結果は後遺症もなく、数日で元の体になりました。

医者からは「普通は半身不随など後遺症がでるのですが、早く処置をしたのが良かったです」と言われました。

発症の原因は、2か月の入院期間中色々と調べたのですが直接の原因はわからず、仕事からくるストレスではないかと言われました。

確かに当時の私はストレスなどは全く感じてはいませんでしたが、仕事(コンピュータの勉強)が楽しくて休みも取らずコンピュータを触っていましたので知らず知らずのうちにストレスをためていたのかもしれません。


当時の自分に声をかけるとすると、「30代は人生で一番充実していて、知識をどんどん増やしていく時期なので勉強をするのはとてもいいことだけど、自分の健康を過信してはダメだよ。規則正しい生活に気を付けながらバランスよく仕事に取り組みなさい。」と応援します


次は40代に入っていくのですが、今回は文章が長くなってきたのでその後の年代は次回に書こうと思います。


2021/3/11


2021年3月1日月曜日

師と仰げる人

今回は「師と仰げる人」について書いてみます。


私は今までに何度か仕事に関しての転機がありました。

新たな資格を取得したり、研修を受けたり、転職、起業などです。

そういった中でも、仕事をする中での人との接し方について教えをいただいたという大きな転機があります。


私が30代後半になる頃で、会社でも部下ができてきた頃です。

会社の中でより大きな仕事を任されるようになってきて、一人ではできないサイズの仕事を任されるようになりました。

そうすると部下を巻き込みながら仕事を上手く進めていかないといけない立場になりました。

自分一人で仕事をしているうちは、仕事の大きさも小さいので自分ががんばればなんとかなるもので、夜遅くまで仕事をすれば仕事は処理できていました。

しかし、仕事のサイズが大きくなると人の力を借りて(使って)仕事をしないと自分一人では到底できるものではなくなります。

そこで人へ仕事の指示をするのですが、なかなか人は自分の思い通りには動いてくれません。


私は「夜遅くまで仕事をしてでもやるべきことはやらないといけない。仕事とはそうゆうものだ」と考えていたので周りの人たちの動きが私の思いと違ったときにとてもストレスを感じ、「どうしてみんなはもっと仕事をしないのか」と思っていました。

その思いに迷いなどは無く、自分が正しいと思っていました。


当時私には部署は違うのですが本田さんという女性の上席者がいました。

ある時本田さんに呼ばれ「廣田さん、あなたのやり方では仕事はうまくいきませんよ」と言われました。

なぜかを教えてくれたのですが、「人はそれぞれ違います。あなたのあたりまえは他人のあたりまえではないのです。仕事をうまくやりたいのでしたら、相手の行動を理解しようとする姿勢が必要です。」と言われました。

私は本田さんから、人それぞれ育ってきた環境が違い、経験してきたことも違い、能力も違うということを教えられました。

当時、職責も上がっていた自分に注意・指導をしてくれるような人はいない中、本田さんから言われたことはとてもショックな事でした。

自分は正しいと思っていたことが、まだまだ自分は経験が少なく本当のことが分かっていないということに気づかされました。

それからは、相手が自分の考えとは違う行動をとったときに、その人がどうしてそのような行動をとったのかをまずは考えるようになりました。

相手には相手の事情、自分が知らない理由があるのではないかと。


私が今会社という組織が作れているのも当時教えていただいたことがあるからだと思います。

何か起こったときに、一旦相手の側に立って物事を考えてみて、そうゆう行動をする理由がどこかにあるのではないかと思いを巡らせるようになりました。


いま本田さんは会社を定年して非常勤で前職の仕事を手伝っていますが、今でも多くの人から慕われており、当時の社員が集まったときにはいつも感謝の言葉が出てきます。

本田さんは前職は日本航空国際線のキャビンアテンダントをしていた人です。

女性で素晴らしい能力をお持ちの方です。

今でも年に2回は電話で話して、自分自身の行動を見つめなおす良い機会となっています。

師と仰げる人を持つことはとても大切なことだと思います。


2021/3/1


2021年2月24日水曜日

決算賞与の支給

ECHは2月末に決算を迎えます。

今年度も会社業績は良く昨年に続き決算賞与を皆さんへ2月末付で支給することができることとなりました。

日々の現場での業務など、皆さんの働きに感謝致します。


ECHは設立して13年になりますが毎年決算賞与の支給ができています。

決算賞与は夏・冬の賞与とは異なり、会社業績が順調に伸びたときに支給されます。

今年度は年初から新型コロナの関係で先行きが不透明な中、ECHは主たる事業のコンサルティング事業で待機社員などはでず堅調なビジネスを行う中、一昨年からの教育ビジネスの伸びが2020年度も続き、前年を上回る収益貢献がなされました。

2019年度の教育ビジネス売上が「5,330万円」に対して、2020年度は「7,150万円」の売上をあげ134%の伸びとなりました。

教育コンテンツも充実し、ABAP、FI、CO、SD、MM、PPなどの主要モジュール、及びSAP導入方法論などラインナップが揃いました。


決算賞与の額は毎年勤続年数に応じて支給しています。

長くECHに勤めていただき、様々な面でECHの力になっていただいたことへの感謝を踏まえて、勤続年数を算出根拠としています。

長く会社にいるということは会社の中での無形の価値観を経験を通して知り、会社で何か起こったときに会社の過去の経緯、文化を踏まえて物事の判断を行っていただけることへの感謝でもあります。

通常の夏・冬の賞与は、勤続年数には依存しない個人の能力に応じた支給金額となりますが、決算賞与は長く勤めていただいたことに対する感謝という意味が強い内容です。


今年は昨年に続き、通常の決算賞与額に加算して教育ビジネスの伸びによる収益貢献が大きいことから定額増額も行いました。

結果、通常の決算賞与額の2~3倍の額を今年度も支給できたことは、社員の皆さんと、ECHにかかわっていただいた周りの取引先やパートナの方々のおかげです。

この成果を自分たちのがんばりだけで得たという風には考えず、周りでECHを支えてくれた方々のおかげということは忘れず、これからも真面目にビジネスに取り組んでいきます。

会社は社会の公器と呼ばれ、社会に役立つ組織として人材育成、納税などの社会貢献を今後も行っていきます。


社会から必要とされる会社となるよう、ただ利益だけを追い求めるような経営はせず、社会の一員としてどのような貢献ができるかをいつも考えながら新しい年度を進めていきます。

ECHは、社員およびその家族の方々、取引させていただいている会社やパートナ、事務所をきれいに保っていただいている清掃会社の方々など、私たちが今あるのは周りでかかわりを持って支えていただいている方々の努力に寄るものということを忘れず、日々感謝の気持ちをもって新しい年度を進んでいきます。


1年後にまた決算賞与が支給できるように、「人を育て社会に貢献する」というECHの企業理念に基づいた行動を行っていきます。


2020/2/24



2021年2月17日水曜日

創立13年目を迎えて

今回はECH創立13年目を迎えてについて書いてみようと思います。


ECHは2021年3月で創立13年目に入ります。

創業して10年続く会社は1%程度と言われる中、ここまでこれたのはかかわってくれた人たちのおかげと思います。


最初の3年くらいは日々の給与を稼ぐのに一生懸命で先のことを考えるような余裕はありませんでした。

会社の体制つくりや社員の福利厚生などを考えることができるようになったのは会社ができて3年くらいたってからです。

今は会社の体力もつき、じっくりと会社の将来方向や数年先を見すえた経営方針を考えることができるようになりました。


今、直近の課題として考えていることは社員満足度向上と商圏拡大です。

新たな年度となる3月からは、この課題に対して具体策を打っていくつもりです。

社員満足度向上については、いまECHにいる社員が何を望んでいるかを聞き、それぞれの希望にあった方向性が出せるような会社にしたいと思います。

社員満足度が高いと言われている会社で行われていることには以下のようなものがあります。

・柔軟で多様な働き方

・育児休暇や介護休暇などの制度充実

・従業員同士が気軽に交流できる場

・達成度に応じた評価制度と評価の可視化

・アウトソーシングを活用した福利厚生サービス導入

・経営理念の浸透

何ができるかと考えたとき、今のECHには色々なことができそうです。

社員の意見を聞きながら、満足度の高い会社にしていきたいと思っています。


次にこの1年でやりたいことは、大阪での更なるビジネス展開です。

商圏を東京のみに置かず、大阪に腰を据えたビジネス展開を進めたいと思っています。

取り掛かりとして2019年に大阪にiRCコンサルティング株式会社を作りました。

社員数も6名となり、大阪で2人、東京で4人が活動しています。

東京のメンバはECHのパートナとして現在活躍しています。

東京のメンバは将来は大阪での活動も考えており、大阪で活動する社員が増えてくれば大阪で事務所を開設し、ECHとしても同じ時期に大阪支店を開設したいと思っています。

現在、大阪で活動するためのビジネスパートナとのつながりも深めており、新たな年度では将来へ向けた投資を行いながら、ECH大阪支店が開設できるよう進めていきたいと思っています。

今は新型コロナの影響で移動を伴うビジネスは控えている状況ですが、今後移動が自由に行えるようになることを契機に積極的な策の展開を行おうと思っています。

大阪に営業拠点を置き、ECHが得意とする教育ノウハウをベースとした社員育成、コンサルティングビジネス・保守/教育ビジネスの展開を行っていきます。


2021/2/17


2021年2月10日水曜日

人とのかかわりについて

今回は人とのかかわりについて書いてみます。


私は58歳になりますが、最近自分が生きてきた道について考えることがあります。

雑誌やテレビなどで時々話題になります「自分の寿命が途絶え死を目前にした時に、自分の人生を振り返ってどう思うか」ということを考えたとき、自分は「とても良い人生だった」と思います。

なぜそうゆう風に思えるかを考えたとき、私の周りにいてくれた人が大きな要因だと思います。


学生時代は親友といえる5人の仲間がいました。

休みになるといつも一緒に行動し、早朝から集まって花札をしたり、外で野球をしたり、夜はこっそりお酒を飲んだり、当時の思い出はいつも仲間と一緒に過ごした楽しい時間です。


社会人になってからの20代は同期入社の仲が良い3人がいました。

休みになると同期メンバで、同じ同期の女性グループを誘ってドライブに行ったり、お互いの家に泊り、夜中までたわいのないことを話したり思い出は楽しい事ばかりです。


30代は転勤・転職などで新たな仲間ができ、一緒に仕事をする中でお互いの得意な分野で売上を上げ、お客様に喜んでいただけるために仲間同士であれやこれやと色々なことを話し合いながら、やりがいのある仕事を楽しく行った思い出があります。


40代は自分で会社を起業してその取引の関係から仲良くなった人たちと、仕事で助け合ったり、仕事以外でも趣味のゴルフなどを一緒に行ったり、夜食事をしたりと、互いに仕事や私生活面での出来事やちょっとしたお悩み相談などしながら楽しい時間を過ごしました。


今50代になり思うことは、10代、20代、30代、40代のそれぞれの時代で関係ができた友人と仕事面で互いに助け合ったり、休みに一緒に遊びに行ったり、夜お酒を飲みに行ったりすることでとても充実した日が過ごせていると感じています。

当然家族と居る時間もやすらぎと幸せを感じる時間ですが、家族と静かに過ごす時間と、友人と活動的に行動する時間、それぞれがとても充実していて毎日が楽しく過ごせています。

(ただ、今は新型コロナのために行動を自粛していますが)


振り返ると、楽しさの根底にはいつも「人」とのかかわりがあります。

一人で静かに過ごす時間の大事さもある中、人生を振り返ったときに残っている記憶の中には、人とのかかわりによる楽しい記憶ばかりが残っています。


これからまだまだ人生は長いと思いますが、これからの人生をより充実したものにしたいと思ったとき、今よりも更に多くの人との関係を持つことで、より楽しい人生が送れるのではないかとワクワクしています。


2021/2/10


2021年2月4日木曜日

寄付について

今回は「寄付」について話してみます。


日本では「寄付」という文化があまりなじんでいないと感じます。

アメリカでは、成功者は寄付をするという文化があります。

実際にアメリカへ行ったときに、大学などで企業の寄付で立った校舎や施設が多くありました。


日本でも寄付で建設された建物はありますが、あまり多くの事例は聞きません。

過去の内閣府税制調査会資料で、個人の寄付としては、日本は2,189億円に対して、アメリカは22兆9,920億円だそうです。

100倍近い差があります。

なぜアメリカ人は日本人よりも多額の寄付をするかというと税制面での優遇もあるそうですが、キリスト教の教えからくることが多いそうです。


少し宗教について調べてみると、

キリスト教は、聖書の「隣人愛」の思想に基づくそうです。

身近な人々に対して隣人愛を持ち、寄付という考え方が出てきます。

ユダヤ教は、慈善活動は正義であるという考え方からきているそうです。

イスラム教は、貧しい人々に慈悲を与える、仏教は、よい行いをすればよい報いがあるという「因果応報」の考え方からきているそうです。


日本人はおもてなしや思いやりがあり素晴らしい人種ですと言われていますが、寄付においてはあまり積極的ではないようです。

なぜこのようになっているかというと、日本は島国でおおむね平等な社会で生活しています。

働こうという気持ちがあれば仕事があり収入が得られる国です。

逆にいうと、貧しいといわれる人は働かない人という目で見られているので寄付があまり根付かないそうです。

半面、アメリカなどの他国は人種差別などがあり、働きたくても働けないという状況などがあり、そのために寄付という文化が広がっているそうです。


今の新型コロナによる社会環境の変化は、今までの考え方とは違った考え方をする必要がありそうです。

働きたくても働けない状況がいま広がりつつあります。


会社の業績下降によるリストラや雇止めなどが多く出てきています。

私たちの周りでは今の状況の中でも仕事がなくなることはなく、おおむね変わりなく普通に生活できていますが、急に環境が変わってしまった人もいます。


私は父親が早くに病気で亡くなったため、奨学金を受けながら学校を卒業しました。

いま改めて考えたとき、奨学金もどこかの人が寄付をされて、そのお金で私は学校を卒業できました。

もし奨学金がなかったとしたら今の状況になっているかを考えたとき、人生を大きく変えた出来事だったと改めて思いました。


今世の中で困っている人に対して何ができるか、改めていま考えています。


2021/2/3


2021年1月27日水曜日

挨拶について

今回は「挨拶」についていつも思っていることを書いてみます。


私は学生時代に会計について勉強し、就職では経理部を希望して入社しました。

その会社は社員数が2,000人程度の会社で全国に支店を持つクレジットカードを扱う会社です。


所属した部署が本社経理部ということもあり、毎日同じ本社内の人と仕事をします。

1年間ずっと同じ人と仕事をするということは、スムーズなコミュニケーションができないと自分の仕事を円滑に進めることができないため、他者とのかかわり・会話には気を付けながら仕事をしました。


ただ、自分が何か用事がある時だけ声をかけても、相手が親身になって応じてくれるかというとそれはなかなか相手も仕事が忙しい中それほど簡単には時間をとってくれません。

そこでどうすれば相手が自分に対しての時間をとってくれるかを考えたとき、やはり普段その人との会話があるかどうかということになります。

しかし、それほど共通の話題が誰に対してもあるわけではなく、なかなか相手と会話をするというチャンスは頻繁にはありませんでした。

そこでどうすればお互いの距離を縮めることができるかを考えたとき、朝会社へ出社したときの「おはようございます」や、会社から帰る時の「失礼します」は、相手と会話できるチャンスということに気づきました。

それからは、できるだけ多くの人と朝と帰りの挨拶を行い、その結果と思っていますが、何か困ったことが起こったときなどに人とそれほど距離感なく話ができたという経験があります。


また、私は一度転職をし、専門学校で会計とコンピュータの先生をやっていた時期があります。

学校では担任を持ち、毎年40名ほどの学生を迎えました。

学生をうまく指導するためにはここでもやはり円滑なコミュニケーションが求められました。

学生が朝学校へ出てこない時に、自宅へ電話をして学校へ出てくるように言ったり、宿題の提出をなかなかしない学生へ毎回宿題の提出をさせるという指導をする時に、私が言うことを素直に学生に受け入れてもらうためには何が必要かを考えたとき、やはり普段からの会話の頻度でした。

普段から会話をあまりしていない学生へ突然指導をしても、相手は壁を作り話を聞こうとしてくれません。

そこでも挨拶がお互いの距離を縮めるための方法としてとても役立つものでした。


ちょっとした声掛けの「おはよう」や「失礼します」を言うと言わないの違いを私は会社や学校という組織でとても感じました。


朝何も言わずに机に座り仕事を始める人には「話しづらい人だな」という印象を持ち、朝来たときに「おはよう」という声が聞こえる人は「話しやすい人だな」という印象を持ちます。

挨拶というほんの少しの動作ですが、人と人とのコミュニケーションにはとても大きな役割を持つものです。


ECHでは、この挨拶は大事にしていきたいと思っています。

「笑顔で挨拶ができる」ということはとても素晴らしい能力です。

相手の事を気遣い、相手が楽しい気分になれる自分の行動、全社員がこの気遣いをできる会社にECHをしたいと思っています。


2021/1/27


2021年1月19日火曜日

報奨金規定の目的について

今回は報奨金規定の目的について書いてみます。


私たちが行っている仕事は知識を多く必要とするものです。

その知識も、普段の生活や仕事の中で自然と身につくようなものではなく、積極的に身につけようとする行動が無いとなかなか身につかないものです。


報奨金規定はECHを起業してすぐに作成しました。

それは、資格を取るといった行動が私たちの仕事にとって大変役立つものだからです。


資格取得のための行動は、頭と心、両方を鍛えてくれます。

頭は「知識」、心は「強い精神力」です。


OJTを通して仕事に必要な「知識」を得ることはできます。

しかし、OJTでは出会った業務内について知識を得ることはできますが、今後出てくる新たな業務について得ることができません。

私たちの仕事はお客様先の業務内容に依存して様々な形で変化するため、現場が変わる都度新たなものが出てきます。

ロジであれば、在庫管理の方法や有償支給、見込み生産や受注生産・プロセス生産、出荷基準・着荷基準による売上計上などといった様々な業務です。

会計では、外貨取引、支払条件、小口現金取引、手形取引などといった業務です。


このような多くの業務形態をOJTで学ぼうとすると相当数の現場経験が必要です。

また、初めて出会った業務をその場で理解してお客様が満足できるソリューション(解決策)を提示することは難しく、一旦預かりなどとなりコンサルタントとしての力量が問われる場面となります。


このように、数多くの業務をいかに早く・網羅性をもって知ることを目的とした時、OJTのみに頼るのではなく、広く知識が得られる資格試験の勉強が効果的な習得手法となります。


また、日々仕事をする中で、お客様からの難しい要求に応えるためには、”やり切る”という「強い精神力」が必要です。

途中で”わからない”と思ったときに、あともう少し調べてみようや、やればできるはずだという強い気持ちです。


資格試験の勉強を通して、自分の時間の内、一定の時間を資格取得のために毎日使うといった”継続力”と、日々自分を律して継続した学習を決めた期間はやり通すという”強い意志”を身につけるために資格取得の行動は役立ちます。

難しければ難しほど、その努力の記憶は自分の自信となり、お客様と会話するときにも自然と湧き出てくる自信につながります。

コンサルタントはお客様から信頼されることが何よりも大事となります。

お客様から、〇〇さんの話しはいつも明快でわかりやすいですという評価の裏には、自信を持った態度と話を行うことが必要です。


この資格を取るための努力がいかに自分の業務に役立つかを知っていただき、その動機付けの1つとするために資格取得報奨金を規定しています。

会社で使うお金は大事に使っていかないといけません。

その1つに資格取得報奨金をいれていることには会社としての強い思いがあるからです。


資格取得の努力を通して、自分の中に豊富な「知識」と、やり遂げげるといった「強い精神力」を身につけてください。

この努力が自分の将来に対していかに役立つかを私は経験しています。

ECHは資格取得のための努力に重きをおいて、皆さんの資格取得を支援するために報奨金規定を今後も充実させていきます。


2021/1/19

2021年1月12日火曜日

新型コロナ環境下での社長の考え

東京では緊急事態宣言が出され、新型コロナの影響が更に大きくなろうとしています。

この中で、社員の生活を守る立場にある社長(私)の考えについて書いてみます。


昨年からの新型コロナの感染拡大で多くの会社が多大な影響を受けています。

既にアパレルのレナウンなど大手企業の倒産も発生しています。

航空会社や、宿泊などの生活娯楽関連サービスを提供する会社も先の見えない状況となっています。


全ての会社の社長は、社員の雇用を守り、生活を守るために最善の努力をしたのだと思います。

できることは全てやった結果だと思います。


会社が最重要に考えることは社員の雇用維持と考えます。

私財を投入してでも社員の雇用を守る、この覚悟が無いと社長はやってはいけないと考えます。


私がECHを起業したとき、小さな会社で働いてくれる社員にとても感謝しました。

それと共に、この社員の幸せを実現するためには何が一番重要かと考えたとき、継続した雇用であると考えました。

最初は社員数も少なかったので、いざとなれば自分が現場でがむしゃらに働けば社員の給与は出せる状況でした。

よって、その時の自分は24時間でも働くくらいの気持ちでいました。

それから社員が増え、今は社員の雇用を守るためには会社に適切な留保利益を持ち、将来に渡りどのような経済変動が起きたときでも会社が生き残る手段を考えておくということに重点を置きました。


その当時から大事に思い続けている3つの方針と現状が以下です。


・社員が1年間働かなくても給与を出せる

 今は、社員の皆さんの1年分の給与を留保利益として確保できています。

・社員が病気などで入院しても1年間は給与が出せる

 今は、社員の皆さんが病気などで休職しても1年間は給与同等額が支給される保険へ加入しています。

・社員個人の能力を上げる

 今は、社員の能力向上のために様々な教育ツールを用意して社員が高い能力を持てる環境にしています。


この他にも、政府が行う助成金制度もあるのですがその助成金をあてにした経営は行いません。

雇用責任は全て社長にあると考え、私ができることはすべて行うつもりです。


上記の、私が1年間は給与が出せることにこだわったのは過去の経験にあります。

私は30代の時に2か月間 脳塞栓で入院しました。

理由は過労からくるストレスではないかという診断でした。

入院しているとき、会社から最初の1か月目は給与が出ました。

それが、2か月目になると給与が出ませんでした。

なぜかと会社に聞いたところ、有休が無くなったので給与は出ないですとの回答でした。

それまで私は、何となく、会社は社員に何かあったときには守ってくれると思い込んでいました。

それが、給与が出ないという事実にあったときにその考えは違っていたことに気づきました。

その経験から、私が作る会社は、何があっても1年間は必ず社員に給与が出せる会社にするという強い思いでいまの会社を作りました。


また、社員個人の能力を上げることは、私自身が様々な知識を身に付けることで自分のやりたい仕事ができ、収入も安定したという経験から来ています。


私は、皆さんの雇用は必ず守ります。

今の新型コロナ環境下でも安心して仕事にあたり、生活を送ってください。

またご家族の皆さんへも、安心して生活してもらうよう伝えてあげてください。


2021/1/12


2021年1月1日金曜日

2021年度 年頭挨拶

みなさん、明けましておめでとうございます。

2021年、新たな年が始まりました。


2020年の社会は新型コロナウイルスの問題で様々な業種で経営不安やリストラなどが行われ、反面、巣ごもり需要と言われるスーパーや家電業界では好景気に沸いたという、世の中の企業の特徴が垣間見れた1年でした。

その中で当社は、新型コロナウイルスによる影響をほとんど受けることなく健全経営を続けることができています。

これも、社員の皆さんのおかげです。

ありがとうございます。


IT業界であればどの会社も順調かというとそうゆうことではなく、企業のIT投資が減少する中仕事の減少と共に厳しい経営に追い込まれている会社もあります。

例えば、NECなどは減収減益を発表していますし、SAP業界の中でも開発を主な仕事にしている会社は仕事が減少し苦しい立場に置かれています。

この状況を見たとき、安定した経営ができている会社とできていない会社の違いは、その会社独自の仕組みを持ち他社との差別化が図れているかどうかによります。


ECHは設立当初から2つのビジネスにこだわりを持って経営しています。

・社員教育

・コンサルティング


<社員教育>

SAP業界で会社を興すところはいくつもあります。

その中で、独立系で創業当初からSAPに特化して会社組織として経営を続けているところは数少ないです。

それはSAP業界の社員教育の難しさにあります。

本屋にSAP関連の本はなく、研修受講も手軽に受講できる料金で展開しているところがありません。

自社教育を行うとしても、数か月程度の教育ではコンサルティングができるまでの知識はつかず、また教えるという体制つくりも難しいという点があります。

そういった環境の中、ECHは短期の売上を目指すのではなく「人を育て社会に貢献する」という理念にこだわりを持って、試行錯誤を繰り返しながら社員の育成を続け、独立系コンサルティング会社として安定した地位を築きました。


<コンサルティング>

SAP業界は、開発系とアプリケーション系の2つの分野があります。

開発系の要員を抱える会社は多数あります。

それは、開発系の要員は育成しやすいからです。

プログラミングという型にはまった教育を行えば、後はどのようなものを作ればよいかという他者から具体的な指示が出て、その通りのものを作ればよいといった傾向が強い仕事のためです。

しかし、誰もができるという事は、参入者が多く価格低減による競争になりやすいものとなります。

また、景気にも影響されやすい仕事となります。

一方、コンサルティングの仕事は一人前になるには時間がかかりますが、一度その領域に入れば参入障壁が高く、競争相手も少ないため価格決定の主導権を取りやすく、景気の影響を受けにくい仕事となります。

当社は、安易に開発関係の仕事に流れることなく、参入が難しいコンサルティングビジネスを粘り強く続けることで今の地位を築くことができました。


2021年も新型コロナウイルスの影響はしばらく続くことが明らかです。

この中で、景気の影響を受けず力強い経営を行うために、今後も他社が進出しづらい仕事にこだわりを持って経営を行っていきます。

誰もが参入できるビジネスではなく、参入は難しく他社よりも数段の努力が必要なビジネス領域で、優秀な社員と共にこだわりを持った会社経営を今後も続けていきます。



2021年1月

株式会社ECH

代表取締役 廣田正俊