2023年12月28日木曜日

年末年始のすごし方

年末の研修会でも話しをしました年末年始の過ごし方について今回は書いてみます。


そろそろ年末を迎え、今年ももう終わろうとしています。

皆さんの1年はどのような1年でしたでしょうか。


私は社会人になってからはなかなか長い休みを取れる機会が少ないので、5月のゴールデンウイークや年末年始の休みを大事に使っていました。

その時々で自分が興味あることを1週間程度の休みの中で習得するといったことです。

例えば、JAVAプログラミングやLINUX、今でしたらAWSやPerlなどでしょうか。

特に仕事に役立つようなことを中心になってきました。


みなさんはSAPに関することが仕事となっていますので、FIやSDなど何か特定のモジュールの知識を付けたり、Excelの関数に関する本をマスターするなどが良いのではと思います。

運動選手なら体力をつけることとなりますが、私たちは知識でお客様へサービスを提供する仕事です。

自分がどれだけの知識を持っているかで自分の価値が決まります。

年末年始、ゆっくり休むことも必要ですが、何か1つ後に残ることをやってみてください。


年末年始の休みは家にいることが多いですが、私は家にいるとどうしてもテレビを見たり横になってくつろいだりしてしまうので、パソコンと本を持って外出しています。

外に出て自分にスイッチが入れば集中して本を読んだり、興味あるSAPの仕組みを調べてみたりすることができます。

自分の身体をまずは勉強できる環境に持っていく事が時間をうまく使うコツと思っています。


人はそれぞれ生まれながらに異なる環境にいて、運動能力に優れていたりお金持ちだったりします。

でも、時間はみんな平等に持っています。

その時間をうまく使うと自分の人生が大きく変わります。

過ぎてしまった時間は取り返せないので、時間を大事に使ってください。


2023/12/28


2023年12月21日木曜日

こころの泉

私は毎月月刊誌PHPを読んでいます。

なぜ読んでいるかというと、私は社長である前に社会人、社会人である前に人です。

人としてどうゆう生き方をするのが正しいのか、どうゆう生き方をしたいかをいつも考えていてその事を教えてくれるのが月刊誌PHPです。

学生時代にしばらく読んでいました。

その時は、自分はなぜ生まれてきたのか、人としてどうゆう行いが正しいことなのか、少し哲学的な思いにかられた年ごろで、その後社会人になってからはしばらく読んでいませんでした。

その後、昨年からの松下幸之助経営塾に行くきっかけから改めてPHPを読み始めました。

仕事や家庭、友人関係で悩んだときに、雑誌PHPを読むと改めて自分はどうあるべきかという指針を与えて前向きな日々を送ることができます。

今回は8月号に載っていた松下幸之助さんの著書「続・道をひらく」に掲載された「心の泉」を紹介しようと思います。


「心の泉」

夏の終わりの田舎道。

雨が降らないからパサパサのポクポク。

人と人とを互いにつなぐものは、お互いに相手のことを思いやる心。

ちょっとしたことにも、思いやる心から泉がにじみ出る。

そのうるおいがなくなったとき、人と人との間は、パサパサのポクポク。

どっしりとした大地を支えるものは水。

どっしりとした人間の共同生活を支えるものは、他を思いやる心。

世の中がどんなに変わっても、お互いにこの心の泉までをからしたくはないと思う。


社会生活は他者との関わりで成り立っています。

別の本で読みましたが、人の悩みの全ては他者がいるから起きるそうです。

世の中に自分一人しかいないとなると、他者やお金などが無く、悩みや欲が無くなります。

悩みが無くなると、次に来るのは虚無感です。

そして人は生きていく事ができなくなるそうです。


自分にとって他者は必ずいなくてはいけない存在です。

その他者とうまく生きていくために必要なことは「利他」の精神です。

周りの人の事を考え、思いやりに満ちた「利他の心」に立って物事を判断していきたいと思います。


2023/12/20


2023年12月11日月曜日

守破離

今回は「守破離(しゅはり)」という言葉を紹介します。

この言葉は、1500年代の茶人として知られる千利休が詠んだ「規矩(きく)作法、守りつくして破るとも、離るるとても本を忘るな」という和歌に由来するものと言われています。

(規矩とはコンパスとさしがねのことで寸法や形を意味する言葉です。ここから、きまりや規則という意味になっています)


守破離は、日本の茶道や武道などでの師弟関係のあり方としたもので、その修業の過程を3つの段階で表しています。


守は、基本や型を守りながら身につける段階

破は、既存の型を破り発展させる段階

離は、基本から離れ、独創的かつ個性を発揮する段階


この守破離は、何かを学ぼうとするものが心に持つことで上達への近道とされています。


私たちITコンサルタントは多くの知識を身につける必要があるため、先輩から色々なアドバイスを受けながら知識を増やしていきます。

その時にどのような姿勢・考え方で知識の習得に臨むかで成長の速度が大きく変わっています。


守破離になぞらえて考えてみると、

守は、テキストに記載していることや先輩のプレゼンテーションなどをそのまま真似をし覚えることで基本としての型を身につけていきます。

この時にやり方を真似ず自分独自の方法で知識習得を図ると、最初は覚えが良いかもしれませんが覚える量や関係性が複雑になってくるとその理解がスムーズにいかなくなることがあります。

まずは出来上がっている先輩の型を「すなお」に学ぶという姿勢が成長速度を速め、結果として成功への早道となります。

破は、先輩などから学んだ知識を元にして、ここで自分なりの創意工夫して独自の仕事のスタイルを確立し、自身の意思で方向性を決めていきます。

「守」によって基本ができているので、自分なりの工夫が理にかなったものとなり、一番自分に合った型を作り上げることができます。

離は、「破」によって作り上げた型は自分の創意工夫で作りあげたものなので、先輩などから完全に離れ自分独自のスタイルを作りあげることで他者へその型を分かりやすく伝えることができるようになります。

和歌の最後にある「本を忘るな」は、教えを破り離れたとしても元となる考え方を見失ってはいけないという大事なことを示しています。


先人から真似る、このことはどのようなことにおいても大事なことです。

また、守破離だけでなく、過去の先人が書いた本を読むことも自分を成長させるには大事な事です。


あと、基本の型を会得しないままにいきなり個性や独創性を求めるのはいわゆる「型無し」と言われ、型を身につけた人がそこから型を破って自分の形を作ると「型破り」と言われています。


2023/12/13


2023年12月7日木曜日

水五訓

今回は黒田官兵衛の水五訓という言葉に出会ったので紹介します。


黒田官兵衛は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という3人の天下人に仕えた武将です。

戦わず交渉で敵を降伏させるという希有な才能に長けており、軍師として秀吉の天下統一に大きく貢献した人物です。

また、福岡城の築城や町の区画整理に関わるなど、私の出身地の福岡にゆかりがあり、59歳で亡くなると崇福寺(福岡市博多区)に葬られました。


黒田官兵衛は「水五訓」という教えをのこしています。


<水五訓>

1,自ら活動して他を動かしむるは水なり

2,障害にあい激しくその勢力を百倍し得るは水なり

3,常に己の進路を求めて止まざるは水なり

4,自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは水なり

5,洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり雪と変じ霰(あられ)と化し凝(ぎょう)しては玲瓏(れいろう)たる鏡となりたえるも其(その)性を失はざるは水なり



その意味は、以下の通りです。

1,自分自身が動いて模範を示すことで、周囲を動かしていく。

2,たとえ障害があっても、その障害が自分の能力を増すものとなるので努力は続ける。

3,自分が決めた道は、迷うことなく進んでいく。

4,嫌いな人でも追いやったりせず、良いところを見つけ共にがんばっていく。

5,蒸気となったり、雲や雨、雪やあられに変化しても入れ物を変えれば形が丸や四角に変わるのが水である。

  しかし形が変わっても水の性質は失われない。与えられた環境の中で柔軟に変化し成長することが大切である。


「水五訓」はリーダとして組織を動かす人が知るべきことを表しています。

人へ指示する前に自分がしっかりとその模範を見せ、自分が先んじて動くことで周りの人も動くという環境をつくり、

目の前に障害が出てきてもすぐにあきらめるのではなく、粘り強く打開の方法を考えることでその考えることが経験値となり自分をより上のレベルに引き上げてくれます。

また、1度決めたことを信じて成功するまで努力を続け、あきらめなければ失敗は無いということを強く心に持って臨むことが大事です。

次に、人はそれぞれで、自分と同じ考え方でない人を非難したり避けることはせず、その人の長所に目を向けてその長所をいかに伸ばしていくかを考えることが必要です。

欠点を直すことに労力を注ぐのではなく、長所を見つけその長所をいかに伸ばしていくかが人を育てる要所となります。

社会では様々な環境に出会います。その環境に柔軟に対応していく事が必要ですが、その中でも自分というものをしっかりと持ち、周りに流されず自分の柱を持ちながらも柔軟に周りの環境に適応していく事が必要です。


これからリーダーとなる人がこの「水五訓」を心に留めて、周りの人から尊敬され付いて行こうと思われる人を目指していきましょう。


2023/12/6


2023年11月14日火曜日

自得

松下幸之助さんの本を読んでいたら「自得」という言葉に出会いました。

私たちITコンサルタントに必要なことだなと思ったので書いてみます。


「自得」

仕事というものはいろいろな知識を得たり、人から教えられたりするだけでは、モノにならない。

やはり自分でそれに取り組んで、そこからそのカンどころをみずからの身体でさとるというか、自得していかなくてはならないものだと思うのである。

教わった通り、本で読んだ通りにやったとしても、一応の事はできるかもしれないが、本当のプロにはなれない。

自得していこうという前提にたって、はじめて知識も生かされ、人の教えも役に立つわけである。


私たちは多くの知識を必要とする仕事を行っています。

知識は研修や資料から得ることができますが、その得た知識をそのまま使いその場を解決するだけでは本当のプロにはなれません。

得た知識を元に、ERPシステムに様々な設定を行い、1つ1つの設定内容を変えることでどのような挙動になるかなどを興味を持って調べることが必要です。

まるでゲームをするようにERPシステムを操作する、それくらいの興味を持つことができれば確実にプロと呼ばれるコンサルタントになれます。

自転車の乗り方をいくら教えてもらっても、自分でハンドルを握りペダルをこぐという操作をして初めて、微妙なハンドルの操作具合やペダルのこぎ具合が習得できるのと同じですね。


また、目の前に出てきたことに対して、自分が成長するためには課題にどのように対峙するかも将来の成長に大きく影響します。

例えばコピー取りにしても、コピーを取ってくださいと依頼されコピー機の使い方を簡単に教えてもらい、その使い方でいつまでも同じことをやっていたのでは人は成長しません。

例えば、10ページの資料を10人分コピーしてくださいと言われたとき、10ページの資料を10回コピー機へ通したり、1ページ目を10枚印刷、2ページ目を10枚印刷・・・という風にして、後から1~10ページをまとめるといったことをしていたのでは成長はありません。

コピー機の機能に興味を持って、どうすれば資料を一度コピー機に入れただけで10人分に振り分けされたコピーができないかと自分なりの工夫を考えて行うのとでは自分自身の成長速度に違いが出てきます。

こういった、今よりもいかに早く効率的にできるかということを考えながら仕事に取り組むと、仕事も楽しくなり自分の成長を感じることができるようになります。

自分が持つ1日24時間という時間をどれだけ自分の成長のために使うか、この定量的な評価軸は必ず自分にとって必ず良い結果となります。


2023/11/13


2023年10月28日土曜日

コミュニケーションのさしすせそ

コミュニケーションの本を読んでいたら「コミュニケーションのさしすせそ」という言葉に出会いましたので紹介します。

最近はMeetやZOOMによる対話も多くなり、対面でのコミュニケーションとは違う気配りも必要になってきました。

対面の時は相手の表情が見えるので、「してください」という依頼を受けたときに、にこやかな表情で言われると「あ、してあげよう」と思えます。

表情に怒りがあるように感じたときは、威圧感を覚え、恐怖を感じることもあります。そこから反発という感情が出てくることもあります。

このように対面であれば相手の意図はわかるのですが、メールやリモート画面での会話となると相手の真意を正しく理解することが難しくなります。

このため普段からメールやリモート画面でのやり取りには気を付けないといけないですが、そこでできることに「コミュニケーションのさしすせそ」があります。

普段から相手とのコミュニケーションを良い形にしていれば、このような誤った受け取り方も防げますので「コミュニケーションのさしすせそ」を参考にしてください。


コミュニケーションのさしすせそ


さ:さすがですね!

し:知らなかったです!

す:すごいですね!

せ:センスありますね!

そ:そうなのですか!?


この言葉は相手を褒めるときに相槌として使う言葉ですが、普段のコミュニケーションで使ってみると普通にも使えるものです。

人は話を黙って聞かれると、自分の話を聞いてくれているのか不安になります。

この相槌をうまく使うことでコミュニケーションがうまくいきます。


リモートでの会話では、相手が話していることに無反応になる人が多いです。

対面の時は「無表情」ということは無いと思います。

これは無表情だと、自分が「相手は自分の事を変に思っているだろうな」と思うからです。

これがリモートでの会話となるとその配慮が無くなります。

私たちが今までリモートでの会話というコミュニケーション手段を使ったことが無いからかなと思います。

リモートでも、話しかけている相手が無反応だと、話し手は「聞いているのかな?」と不安になります。

話し手への気遣いとして相槌は大切ですね。


今回紹介した「コミュニケーションのさしすせそ」は相手に驚きを表すときによく使う言葉です。

この言葉は、相手の話に興味を持っていることを表すことができるので、相手に対して共感している印象が強くなり、その結果相手に好意的な印象が生まれます。

相手への共感を示すと、相手は心地よくなり安心して話し続けることができます。

これは「同調効果」とも言われ、特に協調性の高い日本人にはより効果が高いそうです。


私たちはお互いが助け合ってすごしています。

私がよく例に出すことに、「自分一人では1本の鉛筆すら作ることができない」があります。

全てがお互いの支えあいで成り立っています。

いつも感謝の気持ちを持って、相手への気遣いを忘れないようにしたいと思います。


2023/10/28


2023年10月9日月曜日

ファーストペンギン

携帯電話事業 au を手掛けているKDDIを興した千本倖生さんの本を読んでいたら「ファーストペンギン」という言葉に出会いました。


「ファーストペンギン」とは、

ペンギンはつねの群れを作って行動する動物ですが、集団を統率するボスやリーダーは存在しないそうです。

それでは、なぜペンギンは隊列を組んで移動したりするなどの整然とした集団行動ができるのかというと、それは、最初に行動をとった一羽にみんなが従うという習性があるからだと言われています。

エサを取りに海に飛び込むときも同じで、群れは互いにけん制するようなしぐさを見せるだけで、最初の一羽が飛び込むまで行動を起こしません。

逆にいえば、シャチやヒョウアザラシといった天敵がいるかもしれない未知の海にまっさきに飛び込む一羽、すなわち「ファーストペンギン」の勇気、果敢なチャレンジ精神、そのベンチャースピリットは、称えてしかるべきものなのです。

自分がエサにされてしまうリスクや恐怖を克服して、エイヤッと未知の世界に飛び込むのは危険で破壊的な決断でもあります。

しかし、それが成功すれば仲間を助けることができるし、集団に先駆けてリスクテイクするファーストペンギンは、その行動を後追いするその他大勢よりもさらに、大きなものが得られる存在でもあります。

なぜなら、未知の世界を経験することは飛躍的成長の条件の1つであり、危険を恐れず、果敢に挑戦することが大きな成長への飛躍台となるからです。


私が興したECHもファーストペンギンだと思っています。

SAP業界では10年以上前から技術者不足が言われ続けています。

その中で教育に重点を置いて新たなビジネスモデルでやっていこうという会社はありません。

それは、教育とビジネスを同時に成り立たせることが簡単ではないということです。

ゆえに、SAP業界では今に至ってもまだ技術者不足が言われ続けています。

私は困難な事業に携わっていると思っています。

しかし、このビジネスモデルが成功すれば、SAP業界に1つの新しい技術者育成の活路を見出し、SAPユーザー、SAPベンダーなど社会に大きな貢献ができます。

自分の仕事が社会から必要とされ役に立っているという「利他の精神」でこれからもECHの事業を続けて行きます。


2023/10/9


2023年9月20日水曜日

気分が上向くきっかけ

今回は毎月読んでいるPHPに載っていた羽鳥慎一さんの「気分が上向くきっかけ」を紹介します。


羽鳥慎一さんは「羽鳥慎一モーニングショー」を8年に渡り務めているフリーアナウンサーです。

彼は仕事の中で「この仕事、向いてないかも」と落ち込んだ時があったそうです。

その時に前向きになれたきっかけを書かれていたので紹介します。


放送でコメンテーターの方たちの議論が白熱しすぎて、やや険悪なムードになり「もっとうまく進行すればよかった」と思うことがあるそうです。

ただ、このネガティブな感情を引きづることはあまりないそうです。

それは、番組のメンバーやスタッフの方は、番組開始以来ほとんど変わらず同じメンバーで、お互いに勝手知ったる、という感じで信頼関係がしっかりとできているからだそうです。

このような状況になっているのは、普段から話をたくさんして、お互いの事を理解しているからだと言われています。


気分が沈む原因の多くは人間関係にあるような気がすると言われています。

そういった意味では、気分が上向くきっかけは「話をすること」だそうです。

家庭内にしても職場にしても友人同士でも、気持ちの行き違いがあると、気分は上向きにななりません。

そういう時は、とにかく相手と「話す」。

羽鳥さんは苦手なタイプであればあるほど、話をするそうです。

苦手な人をいきなり好きになるのは無理ですが、よくよく観察するとその人にもいいところが必ず見つかるということです。

「この人は苦手」という気持ちはいったん横に置いておいて、いいところだけを見て話しをするようにしているそうです。


コミュニケーションが苦手だから話すのはちょっと・・・と思う人もいるかもしれないですが、羽鳥さん自身も本来は暗い人間で、誰とでもうまくコミュニケーションを取れるタイプではなかったそうです。

ただ、人と話をしないと成り立たない仕事に就いたために、鍛えられたということです。

慣れだそうです。


無理やりにでも周りの人たちとコミュニケーションを図ること。

人間関係におけるモヤモヤを解消するには、コミュニケーションを取ることが一番だと実感しているそうです。


2023/9/20


2023年9月8日金曜日

人生の豊かさの9割は習慣で決まる

毎月読んでいるPHPに「人生の豊かさの9割は習慣できまる」という記事があったので紹介します。


心理学の新たな領域に「ポジティブ心理学」と呼ばれる分野があります。

心理学をこころの問題の解決ではなく、心の豊かさをより高めるために使っていこうというものです。

ここに「幸福の公式」があります。


 幸福の公式「H=S+C+V」

  H:幸福(Happiness)

  S:規定値(Set Point)

  C:生活状態(Condition of living)

  V:自発的活動(Voluntary Activities)


1つ目の「規定値」とは、物の考え方、とらえ方です。

よくあるたとえに、コップの水が「半分も入っている」ととらえるか、「半分しか入っていない」ととらえるかです。

事実は同じでも解釈の違いで、感情とその後の行動は変わってきます。

事実をどう解釈するかで幸福度の40パーセントが左右されます。


2つ目の「生活状態」とは、人生における日々の出来事(幸運、不運)の事です。

一次的に何かが起きても、感情は一瞬上がったり下がったりするだけで、長くは影響しません。

例えば、出世して給与が上がっても、それは幸福に長くは影響しないし、会社の倒産や病気などで一時的に感情が下がることがあっても、またその人が持つ規定値に戻っていきます。

人生で起きる日々の出来事の幸福度への影響は10パーセント程度と言われています。


3つ目の「自発的活動」とは、人生において自分で選んだ活動をしているか、その感覚を持って生きているかというものです。

例えば、休日前夜に夜更かしをして、朝十時に目を醒まし、だらだらとテレビを見て貴重な休日が終わっていくという一日を想像してみてください。気分に流されて自己コントロールや規律が失われると、豊かさは低下するのです。

逆に、習慣の中で「早起き」の人気が高いのは、自発的に取り組めて、自己コントロール感が得られやすいからでしょう。

ちなみに3つ目の自発的活動の幸福度への影響力は50パーセントもあるのです。


まとめると、幸福度の影響力は規定値40パーセント、生活状態10パーセント、自発的活動50パーセントとなります。

規定値と自発的活動で90パーセントです。


規定値はものの考え方、とらえ方です。

思考のメタ認知(客観視すること)によって、ネガティブな考え方を浄化し、ポジティブな面に目を向けることができます。

そのための方法として、「書く瞑想」があります。

ただ日々の事を書き出し目を向けるだけで、とらえ方の積み重ねが大きく変わっていきます。

イライラ、不安、心配、焦り、自己嫌悪、後悔を生み出した出来事を書くと、思っていた以上にたいした量がないか、たいした内容ではないことに気づきます。

書くことで気持ちが浄化されていく事が実感されるでしょう。

また、人は、できなかったこと、失敗したこと、イライラしたことは強い印象で覚えていますが、逆に、できたこと、うまくいったこと、うれしかったことのインパクトは薄くなりがちです。

ささいなグッド、ハッピー、感謝をあえて書くことで、印象が薄くなっていた出来事と感情を強く感じることができます。


自発的活動についてですが、「継続は力なり」という習慣化の偉大な名言があります。

イチロー選手が大リーグの記者会見で次のような名言を残しています。

「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」。

まさに継続は力なりを象徴する偉大さの秘密が小さな習慣なのです。


では、実際にどうすればよいかですが、1日1パーセントの時間の自発的活動があります。

1日の1パーセントは15分です。

15分の読書、15分の筋トレ、15分の英語学習、1日15分であれば、朝、昼、晩のどこかでタイミングが見つけやすく、無理なく行動することができるでしょう。

歩きながら「15分の英単語」など、ハードルを下げて抵抗なくできることを積み重ねていく事が自己肯定感を高め、行動と思考習慣をよくして、幸福度を高めることができます。


2023/9/8


2023年8月23日水曜日

自分の適性

今回は1つの動画を見てもらいます。

2分程度の動画です。


Swing Robot

( https://www.youtube.com/watch?v=q8i6wHCefU4 )


この動画は、以前社長ブログで紹介した「個人のキャリアの8割は偶然の出来事によって決定される」という「クランボルツ理論(計画的偶発性理論)」に似たことを物語っています。


社会で仕事を始めて間もない頃、「仕事が自分に合っていない」や「自分に合う仕事を探している」という人がいます。

それが間違っているということではありません。

でも、社会でまだ経験をそれほど積んでいない人が、目の前に出てきた仕事が自分に合っているかどうかはなかなかわかるものではありません。

多くの仕事は工夫や努力して身につけていくもので、最初からできるといった仕事は自分が満足する報酬をもらって行う仕事ではありません。


個人のキャリアの8割は偶然の出来事から決定されるというように、自分の中に「とにかく目の前にあることを一生懸命やってみる」という姿勢があるかどうかでキャリアの積み重ねができます。

数か月仕事をやっただけで「自分に合わない」という判断をするのは、人生の時間を無駄遣いしているのではないかと思います。

社会人生活は40年~50年続けることとなります。

その中の3年くらいを1つの事に費やして、その結果「違う仕事が自分には合っているのではないか」という判断が出て違う方向へ変えていくという形が、悔いのない充実した人生を送れるのでは思っています。


私の過去を振り返ると、最初は経理マンとして経理部で7年働き、その後コンピュータの先生を7年、そして独立して起業しました。

経理の知識を一通り身につけ、コンピュータの知識も十分身につけた結果が今の会社経営です。

いつも、その時々を一生懸命やってきました。

最初から「私には経理が合わない」や「コンピュータが合わない」などと言っていたら今の私はありません。


最初に見てもらった映像は何を物語っているかというと、

ブランコの漕ぎ方を知らないロボットが、どんなにじたばたしてもブランコは前後しません。

でも、ロボットはあきらめるという回路が無いので、やり方はわからなくてもあきらめずに繰り返しじたばたします。

最初はなかなか変化が訪れませんが、あきらめずにやっていると少しブランコが前後しだします。

でも、やはりまだ自分が満足できる揺れ方ではありません。

ロボットはあきらめません。

何度も何度もやり続けます。

すると、また少しゆり方を学び、その学びを糧にあきらめずに続けます。

そのあきらめずに続けるという行動で、最後にロボットはブランコをとてもきれいに揺らすことができるようになります。


まずは目の前に出てきたことに一生懸命に取り組む。

この姿勢が身に付けば、どんな仕事であっても自分の人生を豊かなものにしてくれます。


ブランコの動画、もう一度見てください。


2023/8/23


2023年8月17日木曜日

アファメーション

知人から、文藝春秋に載っている元プロ車いすテニス選手の国枝慎吾さんと慈眼寺住職の塩沼亮潤さんとの対談記事を教えてもらい読みました。

その中にアファメーションについての事が話題になっていましたので紹介します。


国枝さんはグランドスラム歴代最多通算五十回優勝したとても優れたテニスプレーヤーです。

「俺は最強だ」という言葉を練習や試合中などに声に出して言うことで話題になった方です。


国枝さんは十数年前になかなか世界ランキング十位の壁を突破できずにいた時期があったそうです。

そんな時に世界的に有名なメンタルトレーナーのアン・クインさんの指導を受け、クインさんに「ナンバーワンになれるでしょうか」と尋ねたとき、クインさんが「あなたはどうしたいの」と聞かれ、国枝さんは「ナンバーワンになりたい」と答えたそうです。

するとクインさんは「「なりたい」ではなく「俺が世界のナンバーワンなんだ」と断言するトレーニングが必要だ」と言われたそうです。

ポジティブな言葉を口にすることで潜在意識から行動や発想を変えようという手法で、アファメーションと呼ばれるメンタルトレーニングのひとつだそうです。

ここで国枝さんが思いついたのが「俺は最強だ」というフレーズで、このフレーズを言葉に出して言いだしてから試合の勝率が圧倒的に上がり、約半年後には初めて世界一位になることができたそうです。


塩沼さんは1999年に一日四八キロを計千日間歩く最難関の荒行「大峯千日回峰行」を満行された史上二人目の大阿闍梨で、2000年には断食・断水・不眠・不臥を九日間続ける「四無行」も満行された方です。

塩沼さんが想像を絶する厳しい修行時に心の支えにしていたものは「信じて疑う心なし」という言葉で、修行中に何度も繰り返し自分に言い聞かせていたそうです。

修行は生きるか死ぬかといった状況の中で「自分は大丈夫だ」と強い意志を持ち続ける必要があり、0.1パーセントでも自分を疑う心があると、ネガティブな方向に心が全部引っ張られてしまうそうです。

少しでも弱気になりそうな時は「信じて疑う心なし」と唱え、苦しい修行を乗り越えていきました。


このように言葉を口に出すということが自分の行動を変えていくそうです。

アファメーションは肯定的な言葉による自己暗示で、理想の自分を引き寄せていきます。

ポジティブな言葉を使うことで自分を幸せにするマインドセットのひとつとして多くのスポーツ選手などが使っています。


アファメーションは、なりたい自分を引き寄せる魔法の言葉です。

ポジティブな思考が身に着くようになり、自分の能力を最大限に引き出せる手法と言えます。

アファメーションのやり方は、短く肯定的な文を考え、紙に書き出し読み上げるということを毎日繰り返し行うことで効果が出てきます。

私もさっそくアファメーションをやってみようと思います。


2023/8/16


2023年8月9日水曜日

メラビアンの法則

今回はメラビアンの法則について書いてみます。

メラビアンの法則はカリフォルニア大学の心理学者アルバート・メラビアンによって発表されました。


コミュニケーションにおいて相手が受け取るメッセージは、


・言葉(言語情報)からが 7%

・話し方(聴覚情報)からが 38%

・表情などの見た目(視覚情報)からが 55%


であるという法則です。


これは、言語によるコミュニケーションと非言語によるコミュニケーションは、7対93だという事です。

私たちが言葉を使って相手に情報を伝えようとすると自分の意図することの7%しか伝わらず、残り93%は、相手から見た自分の見た目や声などによって判断されるという事です。

言葉も大事ではあるが、ボディーランゲージや話すトーンがどれだけ大事かを表しています。


このことを踏まえて普段のコミュニケーションを考えていくと、


・自分の表情や身振りに気をつけながら

・声の高さや抑揚に気を配り

・分かりやすい言葉を使い


相手との会話をするということです。


また、私たちは普段の仕事の中でメールやチャットを多く使います。

そこでは十分に気をつけないといけない事があります。

メールやチャットは言語コミュニケーションにあたるという事です。

すると、自分が思っていることの7%しか正確に相手には伝わらないという事を考えなくてはいけません。


相手を責めているつもりでなくても、また、怒ってもいないのに、相手には93%の情報伝達が行かないので誤った受け取り方をされる恐れがあるということです。

相手の間違いを伝えたり、相手へ何かを要求するときに、相手へ誤解を与えるような恐れがある時はメールだけに寄らず、電話や対面という形も使い用件を伝えるようにしましょう。

また、メールを受け取る側も、自分は7%の情報しかもらっていないので、相手の本意を正確には受け取れていないかもという事に気をつけましょう。

言語にのみ直ぐに反応せず、電話で相手の真意を聞いたり会って会話して正しい意図を掴むようにしましょう。


私は普段から会社の雰囲気はこうなって欲しいという事があります。

「笑顔」です。

自分の時間の半分近くを占める仕事中、「笑顔」になることで自分の気持ちも高揚し、周りの人も笑顔になります。

非言語的コミュニケーションとしての「笑顔」が自然と表情に現れるようになると、人とのコミュニケーションはとてもスムーズにいくと思っています。

いつか会社の壁に「笑顔」の額縁を飾りたいと思っています。


2023/8/8


2023年8月3日木曜日

クランボルツ理論

今回は「クランボルツ理論」について書いてみます。


クランボルツ理論とは「計画的偶発性理論」のことで、心理学者のジョン・D・クランボルツ教授によって提唱された理論です。

この理論が最近注目されているのは、この理論によると個人のキャリアの8割は偶然の出来事によって決定されるとしている事です。

クランボルツ教授がビジネスパーソンとして成功した人のキャリアを調査したところ、そのターニングポイントの8割が本人の予想しない偶然の出来事によるものだったそうです。

ただ、この理論は自分でキャリアプランを描いたり、キャリアアップのための努力をする事が無駄と言っているのではありません。

偶発性というものに注意をおいて普段を過ごすという事を言っています。


急速に経済のグローバル化が進む中、未来に何が起こるのか予想することは難しくなっています。

社会や企業の状況は個人の意思でコントロールできるものではなく、キャリアに関しても外的な要因で計画したとおりに行かないことも珍しくありません。

その様な時代背景の中で、「何をしたいかという目的意識に固執すると、目の前に訪れた想定外のチャンスを見逃しかねない」とクランボルツ教授は指摘しています。

これまでのキャリアプランの立て方とは異なる、ゴールに固執するのではなく、現在に焦点を置いてキャリアを考える計画的偶発性理論が注目されているそうです。


計画的偶発性理論は、次の3つを骨子として成り立っています。

<計画的偶発性理論の骨子> 

1,予期せぬ出来事がキャリアを左右する 

2,偶然の出来事が起きたとき、行動や努力で新たなキャリアにつながる 

3,何か起きるのを待つのではなく、意図的に行動することでチャンスが増える 


計画的偶発性理論によると、個人のキャリアの8割は偶然から作られます。

しかし、ただそれが起きることを待っているだけではキャリアは広がらず、予期せぬ出来事が起きた時に行動できるだけの準備をしたり、偶然の出来事に遭遇すべくフレキシブルに行動したりすることで、チャンスが生まれるとしています。


具体的には、以下の5つの行動特性を持つ人にチャンスが訪れやすいと言われています。

<計画的偶発性を起こす行動特性> 

1,好奇心:新しいことに興味を持ち続ける 

2,持続性:失敗してもあきらめずに努力する 

3,楽観性:何事もポジティブに考える 

4,柔軟性:こだわりすぎずに柔軟な姿勢をとる 

5,冒険心:結果がわからなくても挑戦する 


起きた出来事や周囲の変化を意識し、出来事を前向きに捉えることがチャンスへとつながるとしています。

偶然の出来事や出会いを必然へと変えるために最も大切なことは、あらゆる出来事に関心を持つことです。

偶然の出来事は、起きた時点ではどのような結果をもたらすのかわかりませんが、未来が予想できないほど変化の激しい時代において、何かに固執するよりも挑戦してみることが重要です。


計画的偶発性理論は、ただ待っているだけで良いというキャリア理論ではありません。

偶然という形で舞い込むチャンスを確実なものとするために、自分自身の行動を変えて行きましょう。


2023/8/3


2023年7月27日木曜日

この会社でやりたいこと

今回は、ECHでやりたいことを書いてみます。

以前も書いたかと思いますが、今年の新人も入社しているので改めて今私が思っている「この会社でやりたいこと」を書いてみます。


SAP業界の人材教育を変えたい


私がこの業界に入ってきたときにまず思ったのは、ITコンサルタントになりたくてもなれず、何年もプログラマをやっている人が多いことです。

また、ITコンサルタントの勉強をしたくても、本屋に参考図書は無く、研修は1か月で150万円もするようなものしかなく、一部上場といった大手企業に入社しないとSAPシステムの研修を受けることができないという状況でした。


私はたまたま友人がSAP社にいて、教育事業を手伝って欲しいという依頼からSAP業界へ入りました。

そこで上記の業界状況を見て、私が教育者としてやってきた経験から、この状況を変えたいと思いました。

世の中に色々な資格がありますが、IT関連の知識を習得するための手法・ノウハウは私の過去の経験から分かっており、SAP業界であってもこの手法で技術の習得はできるのではと思いSAP社で知識の習得を進めました。

結果、スムーズに知識の習得ができ、そこで得た習得のノウハウを使えばSAPシステムの機能習得はできるという経験から、いまの会社を創業し業界内で能力はあるがITコンサルタントになれない人に教育を提供し、その人の人生が光り輝くものになればという思いで会社を始めました。


SAPの機能習得では、機能を知ることを目標にしてはダメです。

SAP ERPの導入目的は業務の標準化です。

一度機能を習得した人はどの会社のSAP ERPに行っても同じ操作ができることで、無駄のないスキル習得ができます。

また、身につけたスキルが無駄にならないので人材の有効な活用、働く社員もスキルがそのまま使えるので働きやすくなります。


そこで必要とされるITコンサルタントは、それぞれの会社がどういった目的でERPの機能を使うかという、現場の要求、メリット、デメリットを語れる人です。

機能習得はそれほどは難しいものではないです。

習得は、私の経験から1つのコンポーネントの全ての機能は3か月毎日終電で帰れば習得できます。

ただ、機能をお客様の業務と結びつけることができなければ、使える知識、お客様から必要とされる知識になりません。

よって、いつも機能を覚えるときは、なぜこの機能があるのか、この機能でお客様がどう便利になるのかを考えることがとても大事です。

これができれば、短期でITコンサルタントとして役立つ人材になれます。


私は教育者として得た「人の育て方」とSAP社で得た「機能習得の方法」を社員へ伝えていく事で会社を大きくしていき、日本でがんばっている会社へ、経営を支える使えるITシステムの導入ができる優れた人材を輩出していきます。

SAP業界では、資金力のある大手企業数社のみがITコンサルタントの育成ができており、その他の多くの企業ではITコンサルタント育成に困っています。

この現状をECHの教育が変えていき、業界内に優れたコンサルタントが多くいる業界にしていきます。


2023/7/27


2023年7月20日木曜日

問題の本質

私たちの仕事はコンサルティングです。

コンサルティングとは、特定の分野において豊富な知識と経験からクライアントの問題を解決することです。

解決を正しく行うためにはお客様が言っていることを正確に掴み、お客様にとって正しい回答を提示する必要があります。

そのためには、自分が問題の本質を分かっているかがカギとなります。


今回は問題の本質について書いてみます。

経済学者ピーター・ドラッカーは面白いことを言っています。


「間違った問題への正しい答えほど、始末におえないものはない」


例えば、ヘンリー・フォードが車を開発したとき、世の中のニーズは「もっと早い馬が欲しい」でした。

ここで、この問題を「早い馬が欲しい」と捉えると「間違った問題」となります。

「早い馬」を問題として捉えると「正しい答え」は、馬を速く走るように鍛えたり、より速い馬を探すという行動になります。


問題の本質は「早く移動したい」なのです。

フォードは「間違った問題」に対して解決策を探るのではなく、本当の問題に気づけたからこそ、1908年にT型自動車を開発し歴史を変えました。

問題解決能力は優れた解決策を出すことではなく、問題の本質に気づく能力のことです。



少し違う視点から、このような問題もあります。

 妻が「頭が痛い」と言っていた。

その時にかけるべき本当の答えは何かというものです。



これは、「気づいてあげられなくてごめんね」だそうです。

妻の問題は「もっと私のことをかまって欲しい」なのです。

表面に見える問題を間違って捉え、その問題に何度も解決策を出しても解決には至りません。

その行為は「始末におえない」のです。


もう1つ、


 小学校で、女の子へのいじめを何度注意しても止めない男の子がいたとき何と声掛けをすれば良いか。


この時にかけるべき本当の答えは、


「好きなら好きと、恥ずかしがらずにちゃんと伝えなさい」なのです。

「いじめをしてはいけない」と何度も男の子に言う事ではないのです。

目の前で起こっている事象だけを捉えて、それを問題だと認識し解決させようとしてもそれは本質的な解決になっていないことがある例です。


私たちの仕事はお客様が困って問題を投げかけてきます。

その時に、問題の本質が見えているか、いつもその姿勢を持ってお客様に対峙することが必要です。


2023/7/20


2023年7月14日金曜日

自律神経の整え方

私は最近雑誌PHPを毎月読んでいます。

今月号に、夏の暑さに負けないための自律神経の整え方についての記事がありましたので紹介します。


だるい、食欲がない、疲れが取れないといった夏バテの症状は、共通する原因として「自律神経の疲れ」が考えられるそうです。

ヒトには体内環境を一定に保つ恒常性という機能があり、暑いときは血管を拡張させ血流量を増やし体の表面から熱を逃がして体温を下げようとします。

逆に寒いときは、血管を収縮させて血流量を減らして、熱が外に逃げないようにします。

このように自律神経が血管を拡張したり、収縮したりして、体温調整をしてくれています。


ところが、夏は冷房を使うために室内外の温度差が大きくなります。

私たちが暑い場所と涼しい場所を行ったり来たりすると、自律神経は体温を保つために一生懸命働かなければなりません。夏の間ずっとこのような体温調整を繰り返していると、自律神経は疲弊してしまい、機能が低下してくるのです。


夏を元気に乗り切るためには、自律神経を疲れさせず、乱れない体力づくりが大切です。

自律神経には心臓の動きを早くしたり血圧を上げたりすることで積極的な活動を支える「交感神経」と、心臓の動きをゆっくりにするなど体をリラックスさせる「副交感神経」の二種類があります。

基本的には、体を動かす日中は交感神経が活発に動き、体を休める夜には副交感神経が優位になります。

この二つの神経がシーソーのようにバランスを取りながら、すべての臓器をコントロールしています。


この自律神経を整える生活習慣として以下のようなことがあり、2週間ほど続けることで効果が出てくるそうです。

・食生活

 常温以上のものをとる。

 夏は冷たい食べ物が欲しくなりますが、冷たいものは体温を下げ、内臓の冷えを招きます。

・よく噛んで食べる

 一口30回を目安によく噛みましょう。

 脳に刺激が伝わえリラックスできます。また、体温も上昇し、過食を防止する効果もあります。

・運動

 日常生活に軽い運動を取り入れる

 体の熱の多くは筋肉で作られています。筋肉を鍛えて体を温める力を強化しましょう。

・服装

 衣類で温度差を防ぐ工夫をする。

 靴下をはく、レッグウオーマーをつけるなど、意識して足元を温めることで冷えすぎを予防できます。

・空調

 冷房の温度設定は28℃を目安にする。

・入浴

 ぬるめのお湯に10分間つかる。

 おすすめの温度は39~40℃くらいの温度です。

・呼吸

 いつもの2倍の時間をかけて息を吐く。

 10回繰り返すと、副交感神経が作動してリラックスでき、体が温かくなってきます。


日々の生活の中で色々と工夫しながら夏バテを防止して行きましょう。


2023/7/13


2023年7月5日水曜日

人を育て社会に貢献する

今回はECHの企業理念が「人を育て社会に貢献する」となっている理由について書いてみます。

この企業理念は私が会社を興した理由を表しています。

意味することは、「人には可能性がたくさんあり、自分の可能性を信じて成長したいと思っている人へ、その成長の機会を用意して幸せな人生を送って欲しい」という事です。


自分の能力を上げ、人生を変えていくことはいつからでもできます。

自分が成長を望み、その環境に身を置くことができれば後は自分の行動次第です。


ただ環境を考えたとき、学生時代は生活費は親が出してくれ、学費も出してくれましたが、社会人になると自分で生活費を稼がないといけません。

勉強も自分で時間を捻出して、難しいことを学ぼうとするとお金もかかります。

給与を稼ぐために昼間は仕事をして、勉強をしたくても残業になり疲れて夜勉強することが難しくなります。

成長を望む人に対して、また、自分が成長したいのに就職した環境からなかなか勉強できず悩んでいる人に対して、私の会社がその受け皿になれることを目指して起業しました。


起業してしばらくは、社員の給与を確保することが最優先で、社員教育に会社が持つ、人・物・金といった資源を投入することがなかなかできませんでした。

しかし、起業して15年目となる今、会社の体力も付き、企業風土として学びの文化が根付いてきました。

今は、採用した社員をしっかりと育成し、確実な成長へと導くことができるようになりました。


ECHで学んだ社員はみんな、後輩への指導に積極的です。

これは学びの連鎖がしっかりと企業風土として根付いた結果と思います。

この風土を守り、採用した社員が育つことで、優れた能力を持つ社員が増え、今よりも更に大きな仕事ができるようになることを目指しています。

一緒に働く仲間のスキルレベルが高いと、会社としてよりやりがいのある仕事を用意することができるようになり、日々成長とやりがいを感じることができる社会人生活を用意することができます。


「人を育て社会に貢献する」という理念は普遍的なもので、会社の業績や社会の景気によって変わるものではありません。

この理念に同調してくれる社員を増やし、社員みんなで成長していくこの会社をこれからも大きくしていきます。


2023/7/5


2023年6月29日木曜日

マインドフルネス瞑想

私は毎日朝10分間の瞑想を行っています。

その瞑想の効果が、マインドフルネス瞑想という形で広く知られていることについて書いてみます。


人は常に考え続けることをしてしまう生き物です。

ぼーっとしていても、実は常に脳は働き続けていることは研究で分かっています。

ネガティブな事を考えてしまう癖がある人は「考えないようにしよう」と努力をしますが、脳は常に考える仕組みとなっているので、グルグル考えているうちに心ここにあらずといった状態になります。

「考えないようにしよう」と意識することで余計に考えてしまうといった状態です。


マインドフルネスは「ある特定の方法を使い自分に対して意識を向けること」を行います。

今の自分の状態に気づき、良いか悪いかといった判断をするのではなく、あるがままを受け入れることができる状態を作ります。

その状態を作るために瞑想を活用します。

8週間のマインドフルネス瞑想法では、偏桃体の反応が緩やかになり海馬と前頭前野(学習、思いやり、内省など)が活性化し、ストレスの軽減・能力アップしたという科学的裏付けもあるそうです。


日々の心配事や不安な気持ち、仕事や他人からの評価など、つい頭に浮かんでしまうことを鎮め、「今」だけに集中できるような精神状態を意識的に作っていくというのがマインドフルネス瞑想です。

瞑想を行うことで雑念が消え、集中力を高める効果があり、不安やストレスから解放されることで心身のコンディションを整える効果があります。


マインドフルネス瞑想の効果は、

1,集中力のアップ

 瞑想によって余計な考えを捨てることができ、今、目の前の事だけに集中できる力を養うことができます。

2,セルフアウェアネス、セルフマネジメントの向上

 セルフアウェアネスとは「自己認識能力」のことで、自分の感情などの内面を見つめ、理解を深めることです。

 この能力を高めることで、自分の感情をコントロールできるようになり、仕事のパフォーマンスなどが上がると言われています。

 瞑想で内省を促し、自分のやるべきことをはっきりとさせることで、業務効率を上げていく事が可能となります。


マインドフルネス瞑想のやり方ですが、

1,呼吸を整える

 足を組んで床に座り、背筋を伸ばして目線は下へ、目は軽く閉じます。

 手は軽く膝の上に置きます。

 そして呼吸を整えて、鼻から息をゆっくりと吸い、お腹や肺の膨らみを感じます。

 次に、吸った時よりも時間をかけて鼻から息を吐いていきます。

 この呼吸を1分~1分半ほど行い瞑想の準備を行います。

2,瞑想のやり方

 (1) 呼吸を整えたら、目を閉じたまま、呼吸を続けます。

 (2) 自分の呼吸に意識を集中させます。頭に中に色々なことが浮かんでも無理に考えを止めることはせず、そこに考えがあるなという程度に捉えておきます。

 (3) 引き続き自分の呼吸に意識を集中させると、また色々な考えが頭をよぎります。次はそういった考えがよぎる自分の状態を把握しに行きます。「自分はイライラしている」「不安な気持ちを抱えている」など心の中で言葉にしてみます。そうすることで、今の自分の状態に気が付くことができます。そして気が付いたことも、静かに流していきます。

 (4) 考えを意識の外に流したところで、また呼吸に集中していきます。


このように瞑想を続けます。

この瞑想を毎日繰り返し行うことで頭に浮かぶ様々な考えは徐々に減っていき、今の自分の呼吸だけに集中できるようになります。

この瞑想を実践することで、人は自己認知を高めていく事ができるようになり、自分の感情を察知し、その背景を理解したうえで、自身の行動に活用できるようになります。

優秀なリーダーはこの能力が長けているとも言われているそうです。


2023/6/29


2023年6月22日木曜日

四匹の猿

ビジネスに関する本を読んでいたら、古い価値観や習慣について書いた文章があり、それが面白い文章でしたので紹介します。


四匹の猿

ココヤシの木の下に四匹の猿がいた。

しばらく待ってもココナツの実が落ちてこないので、一匹の猿が実を採ろうと木に登ったが、半分まで登ったところで電気ショックを感じ、慌てて地面に降りた。

他の猿も動揺して恐怖にかられた。

さっきの猿はもう一度、登ろうとしたが、また同じ結果となった。ほかの猿も一匹ずつの登ってみたが、電気ショックを受けて実を採ることはできなかった。

まもなく猿は、木に上るのはとても危険だと理解するに至った。

この経験から、ココナツに関しては採りにいくのではなく、重力の法則で落ちてくるのを待つことが唯一のビジネスモデルとなった。

四匹の猿は、これを自分たちの組織の方針として、従業員向けの手引きや研修プログラム、業績評価基準、組織構造に組み入れた。

彼らの理解が正式な慣行となり、どうしてココナツの木に登ってはいけないのか、疑問に思うこともなくなった。

やがて四匹は、別の木に移動となった。


その木には電気ショック装置はなかったので登ったとしても問題は無かったが、彼らは登らなかった。

環境に非線形の変化が起きたのに、猿たちは以前の環境下で決定されたとおりの行動をした。

電気ショックの経験を、新しい木にも適用したのだ。

その後、経営陣が四匹のうち一匹を異動させ、代わりに電気ショック経験のない新しい猿が一匹やってきた。

その猿がココナツの実を採ろうと木に登り始めると、ほかの猿たちが引きずりおろした。

新しい猿は何度も木に登ろうとするが、ほかの猿たちが止めに入る。

まったく違う考え方をする新しい猿に、残りの猿たちが木に登ることは許されない行為だと説明する。

重力こそが、唯一のビジネスモデルなのだから。

「じゃあ、待つしかないと言うんですか?」と新しい猿が尋ねる。

「風が強い日に、ココナツの実が落ちてくることを願うしかないんだ」と別の猿が答える。

結局、新しい猿もどうして木に登ることが危険で許されない行為なのか、よくわからないまま言われたことを受け入れる。

電気ショックを体験したことはないのに、「木は登るものではない。もし登ろうとしたら強い反対に遭うのだ」と理解する。

こうして、他の猿とは違うアイデアや過去の経験を持つ新しい猿も、周りの要求に合わせて古い考えに適合していく。


猿は一匹ずつ移動していき、やがてすべて新しい猿に入れ替わったが、彼らは電気ショックを受けたこともないのに、ココヤシの木に登るのは危険だと学習する。

こんな風に、環境がつくった古いロジックが、すでにその環境には即さなくなっているのに残っていくのである。

非線形な変化が新たな魅力的な可能性を秘めたチャンスをもたらしているというのに、過去の力が強すぎて、結局、そのチャンスは失われてしまうのだ。

だからこそ、組織は選択的に忘れる訓練をすることが重要となる。

ここで忘れるべきは、もう役に立たなくなったことである。

あるいは、今も過去のビジネスにとって価値のあることであっても、それが新しいビジネスを抑制するような効果は遮断する方法を考えるべきだとしている。


2023/6/22


2023年6月15日木曜日

~トップが綴る~ 私の人生を支えた信条

今回は私が参加した経営者研修で執筆依頼があり、その原稿となる「~トップが綴る~ 私の人生を支えた信条」を記載します。


人を育てる

 

私が会社経営の中で様々な課題にぶつかり思い悩む中で、ここまで続けてこられたのは「人を育てる」という信条が大きく影響しています。

会社を興したきっかけは、人が集まる組織を作り、そこで人を育て、集まって来てくれた人の人生を変えていきたいという思いからです。

当社の業務内容は、ITコンサルタントとしてコンピュータシステム(ERP)の導入を行う事です。

通常は、お客様先へ行って仕事を行います。

起業したての頃は、仕事ができない新人をOJTのような形で連れて行くことはできません。

その理由は、OJTはお客様にとってのメリットがなく、また当社の業務はOJTで新人に伝えていくには時間がかかる過ぎるためです。

しかし、自分の生活や社員の給与を支払うためには自分がお金を稼ぐという働き方が必要で自分が仕事をしながら社員教育をしなくてはいけません。

社員教育をしないと社員の人生をより良くすることができないため、当時は採用した社員にはシフト勤務としてもらい、午後から夜までの出社としました。

私はお客様先での仕事が終わった後、会社へ戻り夜まで採用した社員へ技術教育を行うという事を続けました。

昼間は仕事をして、夜は社員教育をする。

この生活は大変ではありましたが、「人を育てる」という信条があったので社員が12人と育っていく中で、社員がやりがいを持って仕事に望んでいる状況をとてもうれしく思い、続けていくことができました。

いまでは社員数も増え、人を育てるという社風が根付いてきたことから組織として社員教育を行う仕組みができ、毎年IT技術を習得した社員を育てることができるようになりました。

会社経営の難しさは起業当初から現在に至るまでその時々の会社の大きさによって異なりますが、そこで出てくる様々な課題をしっかりと受け止め逃げることなく解決していくという気持ち、そこは自分の中にある「人を育てる」という強い信条が支えてくれています。

会社経営には売上や顧客満足といった必ず必要なことがありますが、なによりもその会社を形作っている社員が成長を感じ、幸せな人生を送ることができることが大切です。

その為の土台として会社があり、その会社が持つ様々な資源を利用しながら社員が成長していくという組織をこれからもより磨きをかけながら作って行きます。

 

株式会社 ECH

代表取締役 廣田 正俊

 

2023年6月8日木曜日

三大神

ヒンドゥー教には、ヴィシュヌ、シヴァ、ブラフマーという三大神が存在します。

ヴィシュヌは「維持」、シヴァは「破壊」、ブラフマーは「創造」の神です。

ヒンドゥ教ではよく知られたこの三大神が、実はビジネスの繁栄維持に応用できるという文献を読みました。


まずヴィシュヌのように、企業は既存の中核事業を維持しなくてはいけない。

だが、シヴァのように、非生産的な過去の痕跡は捨てなくてはならない。

そしてブラフマーのように、時間と環境が破壊したものを満たすように、有望な未来を作り出さないといけない。


ヒンドゥ教の三大神には、それぞれ象徴的な妻がいます。

ヴィシュヌの妻は、富をもたらすラクシュミー。

シヴァの妻は、過去を破壊する際に必要不可欠なパワーを象徴するパールバティ。

ブラフマーの婚約者は、イノベーションや将来の利益の源にとても重要なインプットとなる創造と知識を象徴するサラスフティです。


ヒンドゥー哲学によると、「創造ー維持ー破壊」とは、始まりも終わりもなく、延々と続くサイクルとされています。

三大神は、あらゆる生命体の創造と維持のため、それぞれ同等に重要な役割を果たし、さらに宇宙は劇的な変化を遂げることがあるが、変化へと向かうプロセスはたいてい進化的であり、小さなステップをいくつもいくつも重ねていくのだとヒンドゥー教は教えています。

この哲学に即して言えば、企業を維持していく事は、終わりのないダイナミックでリズミックなプロセスと言えます。


この調和のとれた「維持、破壊、創造」のサイクルを維持できるよう、ヒンドゥー教の三大神を取り入れた経営をする会社があり、成長の源となっています。

会社経営ではヴィシュヌ(維持)、シヴァ(破壊)、ブラフマー(創造)の考え方がとても参考になります。


2023/6/8


2023年5月31日水曜日

自分の姿勢

物理学者で随筆家でもあった寺田虎彦先生の随想の中で興味ある一文を見かけたので紹介します。

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- ネコが用を足そうと、庭に穴を掘っている。

一度掘ってしゃがむが、どうも具合が悪いらしく、また別のところに行って穴を掘って、シリを落とす。

しかしまだ、どうも具合が悪いらしい。

そこで、また別の個所を探して掘る・・・・

ネコはバカだから、穴の位置や穴の掘り方が悪いのではなく、自分の姿勢が悪いということに気づかないらしい -


人間にも、これと似たようなことがある。

どうも居心地が悪い。

やろうとすることがなんとなくうまくいかない。

勝手が違ったような感じがする。


しかし、よく考えてみれば、たいていの場合、これは環境や周囲の状態が悪いのではなく、当人の姿勢が悪いのである。

まちがっているのは、当人の姿勢なのである。

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この随想を読んで、自分のことを考えてみました。

社会生活をする中でうまく物事がいかないことは多々あります。

その時に、「これは自分に合っていない」、「周りのせいでうまくいかない」といった風に思いがちになることがあります。

これは自分で解決できないことではなく、考え方を改めると解決法が見つかるのではないかと思います。


「自分に合っていない」のではなく、自分が望んでいることが間違っていたり、もう少し我慢して続けるという姿勢が持てないからうまく行かないのではないか。

「周りのせいでうまくいかない」のではなく、自分でできることはまだあり、自分の行動から周りがそのようになっているのでないかといった見方です。


自分の思い通りにいかない場面にぶつかったとき、まずは自分の姿勢を見直してみる.

ここから色々な道が開けてくるのではないかと思います。


2023/5/31






2023年5月26日金曜日

VARKモデル

私たちの会社の理念は「人を育て社会に貢献する」です。

学ぶということは私たちが小、中、高校と経験し、社会に出てもいつも身近にあるものです。

それだけ身近にあるものですが、その方法論を学ぶ機会は少なく、学ぼうとしている人へ「教える」という手法も得る機会は少ないです。

人を相手に行う行為は、一律にこの方法でやればという決まった方法ではなかなかうまくいかず、相手に合わせて柔軟に行っていかないとうまく行きません。

ただ、骨子となる考え方・手法は世の中にいくつかあり、今回はその一つ「VARKモデル」について書いてみます。


「VARKモデル」とは、ニュージーランドのニール・フレミング氏が提唱したラーニング・スタイルです。

人は学びを行うときにその学び方に得意・不得意があるとしています。

自分に合った学び方を知ることでより効率的に知識を得ることができ、また学びを指導する側は、どのように指導すれば相手がうまく学びを得て行けるかを知ることができます。


VARKモデルは、ラーニング・スタイルを4つに分けています。

V,Visual Learners(視覚による学習)

 図やイラスト、色などを使って視覚的に学ぶのが得意。

 見て学習するので、一度に多くの情報を取り込み、記憶することができる。

 文章を図やイラストにしたり、内容を色分けすることで理解が進みやすい。


A,Auditory Learners(聴覚による学習者)

 音や言葉を聞いたり、注意深く耳を傾けて学ぶことが得意。

 音や言葉には、外部からの情報だけでなく、自分自身で発進したものも含まれる。

 自ら進んで質問に答えたり、ディスカッションに積極的に参加する傾向にある。

 聞いたり、話すことで理解が進みやすい。


R,Reading/Writing Learners(読み書きによる学習者)

 文章を読んだり、書いたりして学ぶのが得意。

 言葉によるインプットが片方の耳に入り、もう片方の耳に入らないことがよくあるため、紙面やスライドに書かれた文字を見ることや自分でメモを取ることで理解が進みやすい。


K, Kinesthetic Learners(運動感覚による学習者)

 実際に動いたり、やってみることで学ぶのが得意。

 他のラーニング・スタイルと比べて、ソワソワしたり、手を動かして話す傾向がある。

 体を動かしながら情報を得たり、デモンストレーションをすることで理解が進みやすい。


「人を育てる」ということに、この4つのラーニング・スタイルをうまく活用して、自分の知識の向上や、相手を指導するときの指導法に活かしていければと思います。


2023/5/25


2023年5月17日水曜日

天分を生かしきる

最近、月刊誌PHPを読むようになり、今回は2月号に掲載された「天分を生かしきる」について共感を得ましたので書いてみます。

その記事は、松下幸之助さんが書かれた「人間としての成功」より抜粋されたものです。


天分を生かしきる

人にはおのおの異なった天分、特質が与えられています。

みなそれぞれに異なった使命が与えられ、異なった才能が備えられていると思うのです。

私は、成功というのは、この自分に与えられた天分を、そのまま完全に生かしきることではないかと思います。

それが人間として正しい生き方であり、自分も満足すると同時に働きの成果も高まって、周囲の人びとをも喜ばすことになるのではないか。

この人間としての成功こそが、真の意味の成功ではないかと考えるのです。


この様に書かれていました。


この文章に続き、下記のような実際の出来事も掲載されていました。


松下電器のある営業所の所長が病気で入院したときのことです。

夜間の暗い時間帯にも、看護師が懐中電灯を片手に持ちながら、いろいろな処置をしてくれました。

同室の患者のことを考えて、部屋の照明はつけなかったのでしょう。

所長は、看護師が両手を使えないのは不便ではないかと思い、乾電池事業部門の責任者に、手で持たずに使える電灯はあるのか問い合わせます。

見舞いに来た責任者は、胸のポケットに差す万年筆型ライトがあると、所長に渡しました。

所長はそれを看護師に使ってもらい、意見を聞き、製品の改良に取り組み、2か月かけてポケットに差しても光の方向が安定する商品の案を完成します。

その一方で、所長の病状は悪化を続け、会社が商品化を決定したときには面会謝絶の状態にありました。

家族を通じて商品化を知り喜んだものの、その一か月後にガンのため58歳で亡くなります。

発売した「フレキシブルライト」は生産が追いつかないほど評判を呼びました。

この話を聞いた松下幸之助は目頭を熱くすると同時に、「”人生を生き切る”とはこうゆう生き方ではないか」と考えます。

最後まで営業所員としての使命に立ち、商品化によって多くの人々に貢献した所長は、みずからに与えられた天分を生かしきった”真の成功者”だといえるでしょう。


松下幸之助は、自分もそんな生き方でありたいと、当時80代ながら使命実現への意欲がますます高まったといいます。

日々私たちも、「自分の使命は何か、天分を生かしているか」と自分に問いかけたいものです。


と括っています。

私も「天分を生かしきる」という言葉を思いこれからの人生を歩んでいこうと思います。


2023/5/17


2023年5月10日水曜日

ペップトーク 2

 今回は前回に続き「ペップトーク」について書きます。


経営者研修でペップトークについて学んだ中で、松下幸之助さんが行った具体的な事例を挙げていましたので書いてみます。


・幸せだよ君は

 ー 部下の不安を予見した幸之助の意外な解説 ー

 東京営業所の課長が九州の営業所へ所長として転勤の内示が出たときの話です。

 九州の営業所は競争が激しく業績は極めてきびしい状態でした。

 課長にとって、九州は見知らぬ土地でもありました。


 課長に松下幸之助さんはこう言葉をかけたそうです。

 「君のいく九州はね、実はいま状況が悪いんだ。昔はものすごくよかったんだが、いまはいうなれば最低の線だ」

 「・・・・・・・・・」

 「ということはだね、君がこれから行って何かをすれば、そうした分だけ必ず業績が上がるということだ。もうこれ以上悪くはなりようがないんだから。一所懸命やっても業績が上がらんというところもある。しかしね、君がやればやるだけ業績が上がるというのは、君、いいところへ行くね。幸せだよ、君は」


これは「常に俯瞰的な視点に立って、現状とは別の見方をする」という行動です。

松下幸之助さんの「最悪だからこそ、君が何かしたら必ず良くなる!」という声掛けで、課長に「事実の捉え方が変わり、心に余裕ができた!」という課長の心の変化を促した事例でした。


・君ならできる

 ー 日常の関係がものを言う一言 ー

 松下幸之助さんが若い技術者を呼んで言いました。

 「いまアイロンが売られているが、使ってみると非常に便利だ。しかし価格が高く、多くの人に使ってもらうことができない。できるだけ安いアイロンを作り、誰でも使えるようにしたい。それを松下電器でぜひやり遂げたいのだがどうだろうか」

 若い技術者はその熱意に感激し、同意したそうです。

 そこで松下幸之助さんは命じました。

 「君ひとつ、このアイロンの開発を、ぜひ担当してくれたまえ」

 ところが若い技術者は、金属加工の経験しかなく、アイロンなど電熱関係には素人だったので、当然辞退したそうです。

 「これは私一人ではとても無理です」

 それに対する松下幸之助さんの言葉は、力強く誠意に満ちて、

 「いや、できるよ。君だったら必ずできる」

 その一言で若い技術者の心は動き、何だかできるような気がしてきたそうです。

 「こうゆう意義のある仕事です。及ばずながら精一杯やらせていただきます」

 低価格で、便利なナショナルスーパーアイロンができあがったのは、それからわずか三ヶ月後であったそうです。


これは「常に人間性を見極め、全幅の信頼を承認する」という行動です。


このように、松下幸之助さんはペップトークを自然と行っていたそうです。


2023/5/10


2023年4月26日水曜日

ペップトーク

今回は「ペップトーク」について書いてみます。

先日、経営者研修に参加したところ「ペップトーク」についての研修がありました。

その内容が私たちの仕事をする上での円滑なコミュニケーションに役立つと感じましたので紹介します。


ペップトークとは「心理的安全性を高める」ために、「短く・わかりやすく・肯定的な・魂を揺さぶるショートメッセージ」というものです。

スポーツ大国アメリカで生まれたもので、「PEP」とは、「元気・活力・気力」という意味の英単語です。

競技スポーツの試合前に「監督・コーチ」が選手に対して行う、「短く」「わかりやすく」「肯定的な」「魂を揺さぶる」、激励のショートスピーチの事です。


PEP TALK の発達の背景は、選手が最高のプレーのために身体を鍛え、技を磨くように、リーダー(指導者)は、言葉の力を磨くことが必要ということから出てきました。

理論背景には、「脳科学×心理学」があるそうです。


ペップトーク(勇気づけトーク)を表すと以下の様になります。

・ポジティブな言葉で

・相手の状況を受け止め

・ゴールに向かって

・短くてわかりやすくて

・人をその気にさせる

・言葉がけ


逆に、プッペトーク(残念トーク)と呼ばれるものもあり以下のようなものです。

・ネガティブな言葉で

・相手のためと言いながら

・ゴールは無視して

・延々と

・人のやる気をなくす

・説教・命令


ペップトークは人を勇気づける効果がありそこには4つのステップがあります。

1,受容(事実の受け入れ)

2,承認(とらえ方変換と、あるもの承認)

3,行動(してほしい変換)

4,激励(背中のひと押し)


具体的には、

受容

相手の置かれている状況や心理状態を受け入れる

承認

状況や感情をポジティブに変換し、あるものに目を向ける

行動

相手にしてほしいことをポジティブな表現で伝える

激励

相手が勇気をもっていけるように背中をぐっと押して送り出す


例えば、初めての営業プレゼンに緊張している部下に対しての会話例をあげると以下の様になります。

受容

今日は、お客様への営業プレゼンの日だね。人前で話すのは緊張するよね。私もそうだったから、よくわかるよ。

承認

それは、〇〇さんが仕事のことを真剣に考えているからなんだね。だからこそ、〇〇さんはこれまでたくさんのお客様から、その真摯な仕事ぶりが評価されてきたんだよ。

行動

自分を信じて、落ち着いていつものように自分の力を出し切って!

激励

何があっても、必ずフォローするから、安心してプレゼンしてらっしゃい!


この様に激励のショートスピーチで声掛けをする事で、相手を勇気づけ円滑なコミュニケーションを行うことができます。

研修では、4つのステップのもう少し細かな説明も受けたのですが、すこし文章が長くなったので、続きは次回の社長ブログで書こうと思います。


2023/4/26


2023年4月19日水曜日

わが社の発展要因

今回は、前回のブログで書いた松下幸之助経営塾で発表した「わが社の発展要因」を記載します。


・創業時の理念の内容は?

 創業時は明確な理念といったものはなく、入社してくれた社員に対して自分が持つ技術を伝えたいという思いで日々の業務を行っていました。

 当社がいる業界(SAP社のERP(基幹業務システム)の導入コンサルティング)では、システム導入ができる人材が不足しており、その状態が10年以上続いています。

 この中で、技術を学び業務コンサルタントとして働きたいという気持ちを持つ社員に教育を行い、その社員が充実した人生が送れるようになることが、私が会社を続ける目的となっていました。


・現在の理念の内容は?

 現在の理念は5年ほど前に「人を育て社会へ貢献する」としました。

 創業の思いである、人を育てるという気持ちを理念に表しました。

 私は元々教師という職業に就いていたので人の成長を見ることが好きで、その好きなことが今の会社を興したきっかけにもなりました。

 会社は人でなり立っています。

 どのような商材を使うとしても、人がその会社を表し、人が成長することで会社も成長すると思っています。

 良い製品、良い商流、良い顧客を捉える前に、良い社員を作ることが全ての基本と思っていますので、今後も人にフォーカスをあてた経営を行っていきます。


・なぜ、今まで発展できたか?

 当社がいる業界はIT業界の中でもニッチな業界です。

 IT業界と言えば、プログラム開発、サーバ構築、ネットワーク、インターネット、セキュリティといったものが業界の殆どを占めています。

 その中で、当社が扱う基幹業務システム(購買、製造、販売、会計など)はどの会社でも使うシステムで、更に、基幹業務システムも大・中・小とあり、当社が取り扱っているシステムは「大」にあたる、証券上場をするような会社が使うシステムです。

 よって、数は少なくニッチな分野となります。

 そういったニッチな分野で、かつ技術を学ぶための方法(図書など)が全くと言ってよいほど社会になく、新規参入がしづらい業界です。

 この業界の中で、技術者育成ができる特徴を持った当社は、数少ない発展企業として存続できました。


以上


2023/4/19


2023年4月12日水曜日

わが社が大切にしている『経営の基本』

昨年から1年間、経営者として必要なことは何かなど学びを得るために松下幸之助経営塾へ参加しました。

そこで発表しました「わが社が大切にしている『経営の基本』」を記載します。


わが社が大切にしている『経営の基本』

わが社が大切にしている経営の基本は「衆知経営」です。

14年前に会社を起業し、経営者としての経験が無い私にとって会社の経営は手探り状態で進めるといったものでした。

会社員として働いていたころに部門長として部下を持ち組織を動かしていたことはありますが、部下も数名で、また部下の生活や家族といった事に対しての責任感があるわけでなく、ただ組織に必要なことを行っていくという日々でした。


それが、特に準備もなく経営者として動き出すこととなり、最初は日々の仕事や給与の確保で精いっぱいで会社経営といった事を真剣に思い悩むといった事はありませんでした。

そこから社員が少しずつ増えていき、社員が10名を超えだしたころから、社員を会社が目指す方向に同調させ、一丸となってエネルギーを発揮するためにはどうすればよいかという事に悩み始めました。

経営にいちばん必要なことは何かと色々と本などを読み考えていた時に、松下幸之助様の「衆知経営」に出会いました。


私は自分が持つ能力が誰よりも優れているとは思っていません。

特定の分野で少し人より秀でているのでその分野で社会貢献を目指していますが、多くの分野では学びも足りず日々勉強と思っています。

その中で、会社に参加してくれている社員が持つ知識や経験はとても価値あるものです。

その価値ある知識などを会社の経営に活かしたいという思いで、社員には「わが社は衆知経営を行います」と伝えています。


わが社の経営の基本は、多くの人の考えを聞きながら、その中から最善の方向を選択するという衆知経営となっています。


以上

2024/4/12


2023年4月6日木曜日

新入社員を迎えて 2

今回は新入社員を迎えての2として、私の新入社員の頃の様子を書いてみます。


私が最初に就職した会社はクレジットカードを扱う会社です。

国内信販という会社で今は楽天カードとなっていますが、楽天カードは楽天が鹿児島から出てきた国内信販という会社の経営権を買い取ったものです。

国内信販は全国に事業所を持つ業界の中では中堅のクレジットカード会社でした。

入社式は本社の博多で行い、1週間の新人研修を受けたのち私は北九州支店に配属されました。


北九州支店に配属され、私の机も決まり初日は仕事の説明などを受けました。

その翌日、私は筆記用具を入れておくためのケースとして、カラフルな色の小さな籠を家から持ってきて自分の机において使い始めました。

100円ショップで売っているような子供がおもちゃとして使う籠です。

いま思えば、会社によくそういったおもちゃを持ち込んだなと思います。

私はその籠がかわいいからと思い自分の机において使い始めました。

すると、2日くらいたった後朝出社すると籠が無くなっていました。

先輩が捨てていたのです。

捨てられたのはショックでしたが、その先輩から言われた言葉がありました。

「会社は遊びで来るところではないのでおかしなものは持ってこないように」と。

言われて初めて私は気づきました。

家では普通に使っていても、会社では使ってはいけないものがあることを。

私が、いま新入社員が同じような事を行ったとしたら、私も当時の先輩と同じことを新入社員に言うと思います。


会社では、新人を受け入れ日々の行動を見たとき「あれ、なぜこんなことをするの」や「こんなことも知らないの」と思うことがあるかもしれません。

その時に、私の新人の時と同じで、社会の仕組みは教えてあげないとわからないこともあると思うことが必要です。

新人のうちは気づかないうちに社会人としておかしな行動をすることがありますが、その行動がなぜおかしいかを丁寧に説明し正してあげるのが先輩である私たちの役割です。


会社、そして社会は人と人との関係でできています。

それぞれの人は20年以上別々の家庭で育ち教育を受けてきます。

自分の当たり前が、相手にとっては当たり前でないこともあります。

いつも、相手がなぜそのような行動をするのか、その背景を考えて自分の考えを伝えるようにしていきたいと思います。


2023/4/6


2023年3月29日水曜日

新入社員を迎えて

4/3に3名の新入社員を迎えます。

ECHの企業理念は「人を育て社会へ貢献する」です。

入社してくれた社員をこれからしっかりと育てていきます。


「人を育て」が理念になっている理由は私の人生経験から来ています。

私は学生時代は殆ど勉強をせずに過ごしてきました。

その結果、就職は希望する会社には入れず、アルバイトのような採用で、夏は暑く冬は寒いといった厳しい労働環境の会社に入社しました。

その会社で日々過ごす中、この状況を変えようと思った時自分にできることは勉強でした。

そこからは一生懸命勉強をしました。

毎日会社が終わってから2時間はコーヒーショップで勉強をし、週末は図書館に通いながら勉強をしました。

その結果、自分の人生が大きく変わり、当時望んでいたものを得ることができました。

勉強は誰もができる人生を変える大きな手段であるということを経験したので、その経験を1人でも多くの人にしてもらいたくて「人を育て」を会社の理念としました。

私が経験した人生を変える行動を1人でも多くの人に経験してもらいたいために経営者を続けています。


「社会へ貢献する」は、会社が大事にしなくてはいけないものの1つに「存続する」があります。

社員を多く採用し、大きな会社になったとしても、存続しないと価値がありません。

会社が消滅すると社員が路頭に迷うこととなり、取引をしてくれている会社へ迷惑をかけてしまいます。

存続するためには社会から必要とされなければいけません。

社会に足りないもの、社会が必要とするものを提供する会社が存続できる会社です。

その時、会社にどれだけの希少性があるか、この点が重要なポイントです。

誰もがやりやすい、誰でもできることに希少性はありません。

誰もができることは競争の源泉が資金力や価格競争となります。

苦労しても得るものが少なく、日々競争相手の動向を気にしながら、明日はどうなるかといった不安の中でビジネスをすることとなります。

「人を育てる」ことは難しく、多くの会社が苦労し悩みます。

人を育てることができる会社は希少性が高く、世の中が必要とします。


ECHは、人を育てる難しさを克服し、業界の中で人を育てることができる会社として希少価値のある会社になることを目指し行動しています。

多くの会社がECHの教育を必要とし、その要求に対して応えることで「社会に貢献」していきます。

今年入社した社員も、しっかりとした教育を行い社会に貢献できるコンサルタントとして育成します。


2023/3/29


2023年3月23日木曜日

偶然とは努力した人に運命が与えるものである

今回は「偶然とは努力した人に運命が与えるものである」という言葉に出会い、自分の人生を振り返ったとき、そういった経験が数多くあったのでブログに書いてみます。


「偶然とは努力した人に運命が与えるものである」は休みにたまたま見た映画「猟奇的な彼女」の中で出てきた言葉です。

大学生の恋愛をコメディータッチで描いた映画で、大学生のキョヌがたまたま出会った女性に恋をして、互いに好きでありながら別れてしまい、その後キョヌは会いたいという努力を続け、偶然にも彼女に出会って幸せになるというハッピーストーリーです。

「偶然とは努力した人に運命が与えるものである」は、映画の終りの方で彼女がキョヌと会えないときにおじいさんが彼女に語った言葉です。


なぜ私がこの言葉がとても印象に残ったかというと、私は常々、偶然の出会いから運の良い人生を送ってきたと思っていました。

偶然出会った人や事から助けられたという経験が多いからです。


パソコンとの出会い

私は専門学校時代に経理を勉強して、クレジットカードを扱う会社へ経理採用として入社しました。

当時の私は税理士を目指しており、会社へ行きながら夜は経理の専門学校へ通っていました。

ただ、当時の社会状況は残業当たり前の世の中で、私が夜学を行くことを会社の上司はあまり良くは見てなくて「なぜ廣田はいつも水曜になったら定時で帰るのか」ということを言われていました。

私はそこで、今のままでは勉強できる環境にはないのでどうしたものかと思っていたときに、当時バブル景気のさなかで多くの求人があり、そこで専門学校の先生という求人を見つけ経理の先生として転職しました。

そこで学校の先生をしながら勉強をしていたのですが、そのときに人生を変える出会いをしました。

Windowsの発売です。

当時はまだコンピュータは汎用機と呼ばれるメーカ専用の大型コンピュータに、その汎用機の為の専用ソフトを使うことが主流で、パーソナルコンピュータ(今の普段使っているパソコン)はおもちゃと言われて社会での普及はどうかなと言われるような時代でした。

私はそのパソコンに興味を持ち、経理の勉強も続けましたが、パソコンも毎日遅くまで自学しながら習得していきました。

経理もパソコンも、どちらも人よりも知っている人になりたいと思い毎日家には真っすぐには帰らず、日々夜まで勉強を続けました。

先生は7年続け、その後自分で会社を興しましたが、最初はパソコンを教える教育会社です。

今の会社(ECH)はSAP社のERPを導入する会社ですが、なぜ自分とは関係のないERP分野に入り新規で起業した会社が10年を超えても残っているか。

世間では10年生き残る会社は1割に満たないといいます。


私は今から17年ほど前に、SAP社へ入社した友人からSAPビジネスをやらないかと声をかけられました。

私に経理とコンピュータの知識があったので、友人がSAPビジネスができると思い声をかけてくました。

私がコンピュータと出会い、自分が興味を持ったものに一生懸命努力してその習得をした。

こういった努力の結果が今の会社となっています。


私の当時の努力が無ければ今のECHはないと思います。

当時は、正直あまり将来のことを考えて行動するといったことではなかったのですが、ただ、目の前に出てきた興味あることを一生懸命やった、十分に努力したということが今の状況を引き起こしてくれたと思います。

当時の私には「偶然とは努力した人に運命が与えるものである」という言葉は知りませんでしたが、努力した私に運命が与えてくれた出会いでした。


まだ他にもこのような経験がありますが、また今後の中で書こうと思います。


2023/3/23


2023年3月18日土曜日

ロータリークラブ

3月に東京山の手ロータリークラブへ入会しました。

ロータリクラブは全世界で展開している組織です。

1905年にアメリカで発足し、世界で140万人の会員がいるグローバルな組織です。

主な活動内容は以下に重点をおき、人々の暮らしを支援します。

・平和の推進

・疾病との闘い

・水と衛星

・母子の健康

・教育の支援

・地域経済の発展

・環境の保護

私が入会した東京山の手ロータリークラブはロータリクラブの下部組織で、当面の活動は月に数回の会合への参加です。

そこでは社会的弱者と言われる方にどのような支援ができるかと考え自分ができる範囲で人的・金銭的援助を行ったり、経営者としての知見を広げるようなセミナーが行われています。


私がクラブに入会した理由は2つあります。

1つは社会貢献です。

世の中には自分が原因ではない理由で普通の生活ができない人がいます。

親の経済的な理由で食事や学習環境を満足に得られない子供。

事故や病気で身体的に障害を持ってしまった人。

私は幸いにも今まで縁あってお付き合いしてきた方々の助けから少し余裕のある生活ができています。

この環境の中で自分ができる支援をしたいと思います。


私は高校生の時に父が病気で亡くなり、母一人で私と弟の2人を育ててくれました。

私が大人になってから母から聞いたのですが、父が亡くなったとき生命保険などに入っていなかったため保険金などは無く、母が仕事をして食費などの生活費を工面したそうです。

父が亡くなってから、私の学費は奨学金制度を利用して支払いました。

この奨学金制度がなければ私は学校へ行けなかったのではないかと思います。

今の私があるのは、奨学金制度へ寄付をしていただいた方々のおかげです。

私が受けた事を、いま社会で困っている方にしてあげたいと思いクラブへ入会しました。


もう1つの目的は人的ネットワークの広がりです。

経営者は様々な視点から事象を考え、いくつもの課題を同時並行に解決していかないといけません。

その課題は簡単には解決できないから経営者に上がってきます。

過去に経験のないことが多く、それら課題を正確に対処するためには同様の経験をすでにしている人のアドバイスを求めることが役立ちます。

アドバイスを求めることができる人を多く持ち、自分の経営に活かしていきたいと思います。

また、クラブには自社のビジネスとかかわりのある方も多くいます。

そのような方とのつながりを持つことで自社のビジネスの発展に活かしていきます。


このような活動を継続していくためには、まずは自分の仕事がしっかりと行えているという背景がないとできません。

今まで以上に気持ちを引き締めて仕事にあたりたいと思います。


2023/3/18


2023年3月11日土曜日

私の夢

今回は私がいま思っている会社に対する夢について書いてみます。

あまり遠いところだと全くの夢になってしまうので5年後くらいを夢見ていま思っていることを書いてみます。


5年後、

・社員が100名

・事務所は53階

・部門は、コンサルティング部、開発部、保守部、教育部、技術研究部、営業部、総務部、経理部

・証券市場に上場

・役員は5名

・支店は大阪、福岡

・グループ会社は3社

・海外子会社1社


それぞれを実現するためには、

・社員が100名

2023年 30名、2024年 37名、2025年 45名、2026年 60名、2027年80名、2028年 100名

そのためには、教育事業を通して未経験者でもコンサルタントになれる方法を確立して、その実施ができる社員を増やしながら社員数を増やしていこうと思っています。

昨年から行っているその仕組み作りは進んでいるのですが、採用しようとする社員の応募はある中ECHが必要とする人材の応募が少なく、採用について何か新たな手立てを考えないといけない状況です。


・事務所は53階

家賃400万円/月位かなと思っており、そのために売上を30億/年を目標として活動していこうと思っています。

事務所環境を良くする目的は、働く社員の労働環境の整備と採用活動へ活かすためです。

今はまだ7億程度なのでかなり頑張っていかないといけないなと思います。


・部門は、コンサルティング部、開発部、保守部、教育部、技術研究部、営業部、総務部、経理部

今の部門に加えて、自社で製品作りやアドオン対応ができるように開発部が必要と考えています。

また、新たな技術を社内で習得して自社のノウハウとして定着させるための技術研究部門が必要とも思っています。


・証券市場へ上場

普通は上場の目的は、資金を安価で入手し自社の技術開発や投資へ振り向けることが多いのですが、ECHの場合は資金は必要とはしていず、採用において優位性を持ったり、お客様からの信用力アップが第一の目的です。

併せて、今まで頑張ってきた社員が上場において収入が増えると良いと思っています。


・役員は4名

社員が多くの経験を積み成長することで会社を引っ張っていく人材になってくれればと思っています。

会社が大きくなることで、社長が一人で引っ張っていく事は難しくなり、営業部門の役員、技術部門の役員、保守・教育・開発部門の役員の3名と社長で、4名の役員は必要になると思っています。

・支店は大阪、福岡

東京市場で同業者と競争しながら進めるだけでは短期での成長が望めません。

社員採用なども考えて、東京以外の地区での活動、取引先の開拓が必要です。

日本第2の都市である大阪、私の知り合いが多い福岡といった優位性のある地区でビジネスを広げていきます。


・グループ会社は3社

今はECHはSAP専業の会社ですが、将来的にはセールスフォースやMcframe、NetSuiteといった異なる製品を取り扱うことで収益の幅を広げることも必要になってくると思っています。

そういった他の製品を扱うビジネスが大きくなり別会社を作ったり、またM&Aを行って他の会社を買収するといったこともビジネスを広げる方法として有効と思っています。


・海外子会社1社

最近、中国以外のベトナム、ミャンマーといった東南アジア圏の会社との連携の話が頻繁にでてくるようになりました。

海外のIT会社と連携するにあたり、海外子会社を作りその国でビジネス展開を行うこともECHを安定成長させるためには良い手法と思っています。


これらを夢見ながら、1つ1つ目の前の課題を解決して実現に向かって行きたいと考えています。


2023/3/11


2023年3月1日水曜日

教育事業と人材育成

今回はECHが行っている教育事業と人材育成の関係について書いてみます。


ECHが教育事業を行っている主な目的は下記のとおりです。

・会社理念「人を育て社会に貢献する」に沿った行動

・教育ノウハウを積み重ねることで優れた社員の育成を行う

・優れた社員を育成することでユーザへ質の高いサービスを提供する

・育成した社員を増やすことで会社の安定経営に寄与する


社員数を増やすことで会社経営が安定し、個々の社員に何か問題が発生したときも互いに助け合った活動ができます。

いまのIT業界は社員の採用活動は難しい面があり、会社の理念に同調しすぐに収益を上げることができる社員の採用は難しい現状です。

そこで新卒者や未経験者を採用することなりますがその時に課題となるのが育成と収益の同時確保です。

会社は利益を上げながら存続することが必要です。

しかし、新規採用者が私たちの業界で収益を上げることは難しいという現状があります。

そこで、教育事業を通して新規採用者を育成し、その教育事業の中で収益を上げることができる人材へと育成します。


新規採用者が教育事業にかかわることで成長する要因は以下です。

・人へ説明する必要があるため、おぼろげな理解では説明できずしっかりとした理解となる

・説明するためには体系立てた理解をする必要があり、点での理解ではなく線としての理解となる

・講師として質問を受けることで、他者がどのような理解をするのかが分かり、説明するにあたりどこが重要かが明確になる

・質問を受けることで、自分が知らなかった機能などが明確になる

・講師登壇という期日を決めて準備していくことから物事の段取りの必要性を学ぶ

・一通りの機能説明を行う必要から、幅広く知識を得ることができる


これらのことから、一人で黙々と理解していく手法やOJTに比べ、理解の深さ・理解の速度・理解の幅といった観点から優れた育成手法です。


講師という育成手法はこのようにメリットも多いですが、下記のような難しい面をあります。

・講師をするための準備期間が3か月、半年と長期に日数を必要とする

・講師準備期間は収益を上げることができないため、収支バランスを考慮する必要がある

・自分一人では学習ができず、知見者の常時サポートが必要である

・習得するための教育教材を十分に準備する必要がある


これらのことから、なかなかどの会社もこの手法がとれずOJTに頼っています。

OJT手法では、その仕事先で必要とされるものしか習得できないため、網羅性のある習得は難しく、また打ち合わせなどといった周辺業務で時間を使うことも多く、効率的な機能習得が難しいといった面があります。


ECHの人材育成は、教育事業と並行して行うことで短期で確実性の高い育成手法を行っています。

新規採用した社員が2年間の育成期間を終えて実務現場へ出ていく事で毎年ジュニアコンサルが育ち、ECHチームとしてのプロジェクト参加を行い、そこから始まるOJTの中ですでに持っている豊富な知識を使い質の高い仕事を行っていきます。


これからも「人を育て社会に貢献する」という会社理念のもと、未経験者であっても成長可能性のある人材を採用し、教育ビジネスを通して社内の優秀な人材を増やしていきます。


2023/3/1


2023年2月22日水曜日

今年の決算賞与

ECHは決算期を2月と定め、その年の業績によって決算賞与の支給を決めています。


2022年度もECHの業績は収支プラスとなり、今年も決算賞与の支給を行うことができる結果となりました。

社員のみなさんの日々のがんばり、ありがとうございます。

決算賞与は決算日にあたる2月末に支給します。

金額は前年同様、勤続年数に応じて支給額を決定しました。


この決算賞与は創業以来10年以上に渡り継続し支給ができています。

日々、社会の中での役割を捉え、経営理念「人を育て社会に貢献する」に沿って経営を行ってきた結果です。

この経営方針は今後も継続して続けていきたいと思います。


今年度はECH2.0として以下の取り組みを行ってきました。

・社員満足度向上

・商圏拡大

・教育事業推進


社員満足度向上は、日々社員のみなさんの声を聴いて1つ1つできることを探しながら進めています。

ECHの名前の由来は「Employee Customer Happiness」です。

社名には、社員・お客様・幸せ、この3つのキーワードを大事にしたいという思いを込めて名付けました。

最初に「お客様」ではなく「社員」を持ってきていることにも意味があり、まずは社員が幸せになることが大事と思っています。

社員が幸せになることでお客様に対しても良い仕事ができるという思いです。

これからも社員を大事にしながら経営を続けていきます。


商圏拡大は、大阪地区を中心に行っています。

新型コロナの影響からなかなか移動ができない時期もあり工夫が必要となりましたが、「iRCコンサルティング株式会社」を大阪地区で起業することで大阪地区でのビジネスの広がりが出てきています。

iRC社との連携を今後も深めながら、パートナーとしての人材交流や大阪地区での商圏拡大を進めて行きます。


教育事業推進は、昨年から行っている新人育成の仕組みがうまく進んでいることもあり教育事業は順調に進んでいます。

教育事業と保守事業を絡めた、新人育成と会社収支のバランスの取れた成長ができています。

SAP業界内でもECH教育のブランド構築はうまく行っており、業界内でもかなり知られた存在となりました。

「人を育て社会に貢献する」というこの理念は社会から必要とされるものという確信が得られるまでになりました。


今後も、育成によって成長した社員がプロジェクト現場へ出ている先輩とチームを作り大いに役立つ存在として活躍し、更に後を追う形で新規採用した社員の成長を促しながら社員数を増やしていきます。

社員が増え、1人1人の社員が素晴らしい仕事をお客様へ提供することで会社収益が安定・成長し、来年度も決算賞与が支給できるよう経営を行っていきます。

新しい年度に向けて、これらのことを改めて強く意識して経営を行っていきますので皆さんの今後の協力をお願いします。


2023/2/22


2023年2月13日月曜日

ITコンサルタント育成

今回はECHが行っているITコンサルタントの育成について書いてみます。

ECHはITコンサルタントを育成する会社です。

ITコンサルタントに必要な最低限のプログラム開発知識は身につけますが、ゴールはITコンサルタントです。


私たちのいるSAP業界はITコンサルタントやプログラム開発者、プロジェクトマネージャなど、様々な役割を持つ人が1つのチームを作りERPの導入を行います。

その中でITコンサルタントの育成はなかなか難しく、何年も前からなかなか技術者が増えません。

それは、ITコンサルタントに必要な知識である、SAPシステムの知識とお客様が行っている業務の知識の双方を身に着けることが難しいという理由からです。


ITコンサルタントを育成する今の業界の主な手法はOJTです。

OJTは実施が比較的容易で、先輩が入っているプロジェクト現場へ参画し、実際の業務を少しづつ覚えながらITコンサルタントとして成長していきます。

ただそこには今の技術者不足という状況からも、OJTではなかなかうまく行かないという現状があります。

プロジェクト現場は忙しく、知識を持つITコンサルタントも少ない中、体系的にOJTを行い1~2年という短期でジュニアコンサルタントの育成を行うということはできないでいます。

多くの場合は、Excelによるデータ集計や業務手順書や操作マニュアルの作成、プログラム改修から数年かけての新規プログラム作成といった、ITコンサルタントになれるような道筋がありません。

よって、3年も5年も、俗に言う現場への塩漬け状態になり、プログラム開発者にはなれるが、ジュニアコンサルタント・ミドルコンサルタントといった成長曲線が描けない企業が多数あります。


私はSAP社で2年間教育チームに所属し、自分がSAPシステムを理解する中で、SAPシステムのシステム思想や仕組みの理解を通してITコンサルタントになる手法に気づきました。

私はSAP社の中で会計やデータウエアハウスの仕組みを理解し、教育チームの講師として活動しましたが、SAP社の同僚から何度も「廣田さんはどうしてそれほどの理解が早いのですか」と言われました。

通常の教育講師が、講座が実施されているときもお昼休みや講義終了後にまだ明日の講座準備を慌ただしくする中、私はお昼休みは新聞を読み、講座が終わると帰宅していたからです。


そのような行動ができたのは、SAPシステムをITシステムとして捉えるのではなく、業務と関連付けて理解し、またその仕組みを絵にかいて説明ができるというレベルまで深く理解することが要因となっています。

この手法に気づいたのは、私の7年間に渡る先生という職業経験から来たものです。

自分が本当の意味での深い理解ができているかを確認するためにはどうすればよいか。

それは人へ分かりやすく説明できるだけの知識と体系立てた理解ができているかということです。

人へわかりやすく教えるためには、なぜそのような機能が存在しなければいけなかったのかや、その機能があることでどういったうれしいことがあるのかといった、説明を受けた側が短い説明で腹落ちした理解ができる説明能力・知識とアウトプット能力が必要です。

知識を文字として相手へ伝えるのではなく、図を書いて時間軸なども考慮しながら伝えることで相手は記憶に残る理解ができます。

また、説明する側も、それぞれの機能を点として理解するのではなく、機能のつながり、組み合わせなども考慮した理解をすることで、お客様への柔軟な提案ができるようになります。


ERP未経験者でも手法によってITコンサルタントになることができるという経験をしたので、私はECHでその体系立てた教育の仕組みを作っています。

この仕組みが出来上がれば、SAP業界での技術者不足が解消され、スキルの高いITコンサルタントがSAPシステムが持つ素晴らし機能を十分に駆使したシステムとして導入することでSAP業界やユーザの永続的な繁栄に役立てばと思っています。

業界の中で「ECHで学びました」や「ECHでITコンサルタントになれた」という実績を多く作り、1つの確たるポジションを掴んでいきます。


2023/2/13


2023年2月1日水曜日

社員採用

今回は社員採用について書いてみます。


ECHの経営理念は「人を育て社会に貢献する」です。

縁あって入社した社員にしっかりとした教育を行い、ITコンサルタントとして成長し、高品質なシステム構築を行うことで社会に貢献することを経営理念としています。

この理念に沿って社員を採用し育成を行っています。


いま求人媒体のTYPEに求人広告を出しています。

昨年も同様に求人広告を出し2名の社員が入社しました。

今現在で7名の応募があっていますが、2月1か月間の中で良い人材を採用したいと思います。


採用に当たっては私がまず1次面接を行います。

社員を採用することは会社の重要事項で、社長である私が直接ECHの経営理念や事業内容、社風、また特に重視しているのが勉強の大変さなどを伝えています。

安易に入社することによる採用のミスマッチをなくすために、ECHの良い面も説明しますが、ITコンサルタントになるにあたっての勉強という大変な面も説明します。

その説明を聞いた上で、ECHに入社してITコンサルタントになるという強い気持ちを持つ人を採用したいと考えています。


ITコンサルタントに必要な資質は、技術への探求心と他者とのコミュニケーション能力です。

この2つは足し算ではなく掛け算による能力です。

技術への探求心が100点であっても、コミュニケーション能力が0点だと、足して100点ではなく、掛けて0点です。

この2つの資質を面接で見極め、伸びしろのある優れた人材を採用します。


採用した社員は、2年間でジュニアコンサルタントになれるよう育成します。

その後、現場業務や保守業務、教育業務など、その時々の業界のニーズを見極め社員の希望なども聞きながら職場配置を決めていきます。

ジュニアコンサルのレベルは、SAPシステムの標準機能は理解しており、上席者の指示によってSAPシステムへの設定を行い、お客様へ標準機能のデモをしながら適切な説明ができるレベルです。

このような人材を毎年育成することで、現場へ出ている先輩の仕事を助け、保守サービスを行っているお客様への質の高いサポートを行い、教育を受けに来てくれている外部の受講者へわかりやすい技術説明ができる人材を増やしていきます。


この社員採用は毎年続け、しっかりとした育成を行うことで社員が増えていき、また優れた技術者集団を作り社会へ貢献していきます。


2023/2/1


2023年1月29日日曜日

会社の福利厚生


今回は「会社の福利厚生」について書いてみます。


私が会社を興した目的は「人を育て社会へ貢献する」ためです。

一番身近な人は社員です。

縁があってECHへ入社してくれた社員の知識レベルを上げてより幸せな人生を送って欲しいことが1つの願いです。

その中で、日々の社員としての活動の中で会社ができることとして、社員へ教育を提供するのみでなく、そのほかの面でも社員が安心して働けるために何かできないかと考えて今の福利厚生の仕組みがあります。


福利厚生のそれぞれについてその目的を書きます。


・交際費支給

 社員が他社の人との交流を深めるために飲食などに利用できます。

 10,000円/月が使用できます。

 私たちのITコンサルタントという仕事はとても多くの知識が必要で一人で全てを知ることは難しいです。

 そのため、困ったときに気軽に電話などして聞ける相手がいることは自分の仕事にとても役立ちます。

 食事などへ行って知り合いを増やしてください。


・社員間交際費(入社1年後の社員の場合)

 社員間の交流を補助する目的で飲食などに利用できます。

 4,000円/年3回

 私たちの仕事はそれぞれの社員が違う現場へ入るため、なかなか会う機会も少なく交流があまりありません。

 そこで、社員同士誘い合って気軽にランチや夕食などへ行って交流を深めてください。


・1年間の所得補償

 通常の社会保険制度(健康保険、雇用保険、厚生年金)の加入とは別に、傷病時の1年間所得補償制度に加入しています。

 社員が病気などで会社を長期に休むことになっても、社会保障制度と任意加入の保険から、1年間は給与同等額が支給されます。

 入院などした時に生活に不安が無いようにするためです。


・資格取得のための研修費用

 全額補助

 別の社長ブログで書きましたが、勉強することは人生を大きく変えることができます。

 自分のスキルが上がるような研修を積極的に受けて欲しいための制度です。


・資格取得報奨金制度

 50,000円~100,000円/1資格

 研修費用の補助と同様、履歴書に書けるものを取得していただき目に見える形で自分の努力成果としてください。

 資格は、1つのことを決めたらそれをやり遂げる能力があることの証明となります。

 新たなプロジェクト現場を探すときに、良い条件の現場を探すことができます。


・社員旅行(海外/国内旅行)

 年1回の家族同伴社員旅行

 費用全額会社負担

 社員間交際費同様、社員の交流を深めるための制度です。

 また、社員が元気に働くことができるのは家族の支えがあるからです。

 夫、妻、子への会社からの感謝の表現として家族同伴で費用全額会社負担としています。


・忘年会(研修会)

 一泊二日

 社員間交際費同様、社員の交流を深めるための制度です。


・イベント

 不定期に行う観劇やスポーツなどのイベント実施です。

 社員間交際費同様、社員の交流を深めるための制度です。


・毎月の全体会(懇親会)

 第3金曜日 全社員集まった会議を開催し、その後懇親会を行います。

 会社の現状を知っていただくと同時に、社員間の交流を深めるために行います。


・永年勤続表彰

 5年以上の勤務

 長年にわたり会社に貢献してくれた社員へ感謝を表す気持ちとして設置しています。

 旅行券を渡し、休暇を取ってリフレッシュしてもらいます。


・インターネット補助費 2,000円/月、携帯電話補助費 2,500円/月を支給

 または、Iphone貸与あり。

 個人が契約しているものを会社業務で使用する場合に定額を会社から補助します。



2023/1/29

 

2023年1月18日水曜日

賃金

賃金


今回は「賃金」について書いてみます。


「日本のドラッカー」と言われた経営コンサルタント 一倉定さんが書かれた「マネジメントへの挑戦」という本を読みました。

一倉定さんは、「人は自分のために働いている」ことがわかることが大事といっています。

そこに賃金について書いている部分がありました。

「働いたらそれだけのことがある」という賃金体系を作り、しかも「会社がやっていける」ものを作ることが経営者には必要と書いています。


私もその通りと思い、以前から社員の年収を1,500万円にしたいという目標を持っていました。

改めてどうすれば1,500万円という形を実現するかを考えたとき、ECHでは以下のことができるのではないかと思っています。


・コンサルタントとしての技能を高める

お客様から頂くコンサルタントとしての売上を上げることで社員の賃金を増やすことができます。

ただ、これはなかなかすぐにはできることではなく、また1人1人のスキルに大きく依存し、コンサルタントとしての能力だけで目標を達成できる人が全社員ができるかというと難しい面もあると思っています。

また、個人のスキルに依存するということは、その人が何らかの事情で現場でのコンサルタント業務が十分にできなくなったときにこのやり方では目標を達成できないということがあります。

このような状況の中で私が考えているのは、現場コンサルタントとして働く中で社内の新人を連れて現場へ入り、その新人が1人前に仕事ができるようサポートを行うことで新人が早期にコンサルタントとしての売上を上げていく形です。

その形を実現することで、サポートを行った先輩社員の賃金を上げていきます。

この方法は現在試行しており、成功事例を今後作っていきたいと思っています。


その他の方法としては下記にある方法での目標実現を目指しています。


・教育ビジネスによる売上

教育ビジネスは労働時間に比べて売上額の高いビジネスです。

また、現場コンサルタントのように数年という経験値がなくても講師ができる形をECHでは作り上げています。

このビジネスは、教育ノウハウ・教材開発や人材育成が必要なため参入障壁の高いビジネスであることから競合他社がほとんどいないといった状況もあり、目標達成には有望なビジネスです。

ここでは、先輩が後輩を育てるという循環が必要で、その循環の中で目標達成を目指します。

教育ビジネスでのマネジメントや講師などを行うことで十分な売上を上げることができ、労働時間に比例しない給与体系を作ることができます。


・保守ビジネスによる売上

保守ビジネスは顧客を増やすことで売上を増やすことができます。

ただ顧客が増えると担当する社員も増えていくので目標の達成を保守ビジネスだけで行うのは難しいかもしれません。

私は保守ビジネスを売上安定化の柱、社員育成の場として捉えています。

経済は循環します。概ね3~4年のサイクルで好景気・不景気があるといわれています。

不景気になったときも、過去の会社の貯えとその時の売上確保をすることで社員の給与を下げることなくその不景気を潜り抜けないといけません。

そのために、景気の変動を受けにくい保守ビジネスを収益の柱として立ち上げ目標を維持できる形を作ります。

また、私たちの業界は新人がなかなか仕事で売上を上げにくいところです。

その中で保守ビジネスは自社の中で人の育成・管理ができ、また傍で経験ある先輩がサポートしやすいなど、新人でも売上貢献できる環境作りができます。

保守ビジネスを通して新人が業務経験を積み、少しでも早くコンサルタントになれることも保守ビジネスを行うことのメリットです。


・会社経営担当

会社は1つの船です。

乗組員は自分の担当しているオールを他のメンバと同じ方向を向いて漕がないといけません。

各自が違う方向にオールを漕いだり、自分で勝手に休んだりすると船はうまく進みません。

そのためには、船の先頭に立ち方向を示し掛け声をかける役割を持つ人が必要です。

会社が大きくなってくると、社長一人ではすべての社員へ指示を伝えることが難しくなり、それぞれにグループをつくりそこでリーダとしての役割を持つメンバが必要です。

そのメンバは、グループメンバの力をまとめて1つの力となるように声掛けを行います。

この役割は重要で、ナポレオンの名言に「一頭の羊に率いられた百頭の狼の群れは、一頭の狼に率いられた羊の群れに敗れる」ということに沿っていると思います。

グループのリーダとして活動し、そのグループメンバが売上を上げることでリーダの給与が目標に達するという形も作りたいと思っています。


社員のみなさんの賃金を上げるためにこれらの策を今後も実行していきます。

過去誰かが行って成功したことであれば真似をすればよいですが、この目標は前例のない目標です。

よって、困難や障害も多く「できるはずがない」という言葉も聞こえてくると思います。

ただ、周りができることを行っても、人より良いものは得られません。

「やるんだ」「やれるんだ」という強い意志を持って進めて行きます。

誰もができないことに私はチャレンジしていきます。


2023/01/18


2023年1月12日木曜日

私の志

私の志


今回は私の志について書いてみます。


私はいま松下幸之助経営塾(PHP研究所)に行っています。

そこでの課題に「志」があり、自分が会社を興した志について考える機会を得ました。

ここに私の志を記します。


私が会社を興した志は「人に幸せな人生を送って欲しい」という思いからです。

なぜその志となったかを記します。


私は中学・高校とあまり勉強はせずに学生時代を過ごしました。

高校は出席日数が足りず、卒業式の後に10日間学校へ出校することでようやく卒業が認められたといった状況でした。


その後、大学を受けましたがどこにも合格はできず浪人時代に入りました。

しかし浪人中も勉強はせず、浪人1年目も大学には受からず、2年目には遊ぶお金が無くなったので仕事をすることにしました。

ただ、勉強をしてこなかった自分に就職できる会社は殆どなく、雇ってくれた会社は危険な、工場の高圧電気配線を撤去する仕事の会社です。

そこでは、毎日地下に潜り1万ボルトの高圧線を1mほどに切りながら地上へ持ち上げる仕事です。

仕事が終わるとお風呂で汚れを流さないと電車に乗れないというほど汚れ、夏はとても暑く、冬はとても寒いという環境で仕事をしました。

また、その職場では数年に1回程度事故も起きます。

高圧線に電気がまだ流れているのに間違って切断してしまい感電死するといった事故です。

そういった環境でも給与は月に10万程度でした。


そういった環境にいる中で自分の中に漠然とした思いがでてきました。

「自分の人生はこの中で終わっていくのか。。。いつか自分も事故にあって死んでしまうのではないか」と。

どうしてこのような環境になったかを思い返したとき、確かな理由は勉強をしなかったからです。

そこで私は3年目に専門学校へ行くことを決めました。


幸い当時の専門学校は試験も緩く入学ができる状況でした。

私は専門学校へ行った2年間はとにかく勉強をしました。

教室の最前列に座り、先生へいつもわからないことをしつこく質問して、先生から「うるさい」といわれるくらいいつも先生を捕まえて質問を繰り返していました。

そういった行動になったのは、あのきつい職場に戻りたくないという思いからです。


2年間専門学校で勉強したおかげで、就職は全国に支店を持つ社員2000名程度のクレジットカードを扱う会社に就職できました。

そこでは、夏は涼しく冬は暖かいビルの7階で仕事をするといったとても快適な環境で仕事ができました。


私は勉強すると人生が変わることをここで体験したので、社会人になってからも夜学などへ通いながら勉強を続けました。

すると、会社は私に色々な研修の受講をさせてくれ、多くの資格も取り、会社でのポジションも上がり給与も上がっていきました。

その後自分で会社を興すことになり、そこまで得た自分の知識を使い今に至っています。


私が会社を興した志は、「勉強をすれば自分の人生はどのようにも変えることができる」ということを1人でも多くの人に知ってもらい、その手助けができればという思いからです。


ECHの企業理念「人を育て社会に貢献する」はこの経験から来ています。

会社で人が育つ仕組みを作り、縁があって入社してくれた社員に多くの勉強をしてもらい、その人生が幸せなものとなるための手助けをしてきたいと思います。


2023/1/12


2023年1月7日土曜日

2023年度 年頭挨拶

 2023年度 年頭挨拶


みなさん、明けましておめでとうございます。

2023年、新たな年が始まりました。


新型コロナ感染が始まってから4年目となります。

経済停滞が繰り返し話題となる中、昨年から経済復活を目指した活動が始まっています。

その中で、急激な円安による企業業績への影響が起き、円安メリットを受ける製造業がある中、デメリットを受けている食品業などがあります。

どの企業も様々な施策に取り組みながら生き残りを図っている状況です。


その中で昨年のECHは社会情勢の影響はあまり受けずに自社の理念に沿った経営ができた1年でした。

これからの1年についても、社会から必要とされる会社、社員が幸せを感じる会社の実現を目指し企業価値向上に向けて活動していきます。


・社会から必要とされる会社

パナソニックの創業者である松下幸之助さんが提唱したことに「水道哲学」があります。

これは、物つくりをする会社として水道の水のように安価でよい品質の商品を国民が容易に手に入れられるような社会を作るという志でした。

ECHの志は、優れたITスキルを持つ人材の育成ができる会社を作ることです。

人に対して良い教育を行い、そこで育った人が社会に出て会社利益に貢献できるITシステムを作ることです。


私たちの業界は技術者不足が言われ続けてきており、いまだ解決に至る方法を確立している会社がありません。

そこには様々な理由がありますが、教育という短期で成果の出ない目標に対して愚直に続けていくということができないということがあります。

教育ができる人材の不足や、教育する側とされる側に対する教育期間中の収支の問題などです。

ECHは過去10年に渡りこの問題に取り組みながら、保守・教育部といった仕組みを作ることで問題解決となる教育手法を作りました。

今後は自社・他社の技術者育成を行うことで社会から必要とされる会社となり、他社に類を見ない特徴を持った会社として成長・存続していきます。


・社員が幸せを感じる会社

会社の存続は社員の幸せによるものと考えています。

社会から必要とされる会社となっても、そこで働く社員が日々幸せを感じていなければ会社は存続できません。

労働環境の整備や仕事に対するやりがい、仲間とのコミュニケーションなど、社員の毎日が幸せを感じることができる組織を作っていきます。

毎年新たなメンバが増え、そのメンバが成長することで先輩社員の仕事のステージが上がり、同時に収入も増えていく環境作りを行います。

昨年から行っている保守事業・教育事業を更に進めて、社員が育つ会社、社員の個々の生活環境に合わせて柔軟な労働環境に適応できる会社を作っていきます。


2023年はECHにとって飛躍の年と考えています。

他社がまねのできない人が育つ組織を作り上げて、ECHに在籍する社員全員が幸せを感じることができるよう会社経営を行います。


2023年1月

株式会社ECH

代表取締役 廣田正俊